1. Baby Cham / Can't Stop Us (Mad House)
まだまだ健在、Deve Kellyのクリエイティヴィティの高さをバッチリ伝える一枚。流行を真似する事なく、オリジナルなサウンドを造り出す事に拘る姿勢が結実したニュー・トラック"Mi Nuh Know"。タイトル通りの硬派な攻撃的リリックス。
2. Baby Cham / Bad Mind (Mad House)
"Mi Nuh Know" 使用。ジンバブエ付近のアフリカン・ミュージックのエッセンスも感じられるサウンドとコーラス・パート。陽性のムードたっぷりで、しかもダンンサブル。オールド・タイム・カリプソっぽくもあります。「Bun Bad Mind」の大合唱確実か。
3.Ms. Thang / Get That Money (Mad House)
"Mi Nun Know"使用。ヒップホップ調男性コーラスを配して、Chamの2曲とは全く別のフィーリング。それに呼応するヴォコーダー・バリバリの女性DJはLady Sawか。お金を巡る男と女の関係を面白おかしく展開する内容。「男は稼がないとね」ってのがテーマ。
4. Sean Paul / Shake That Thang (Black Shadow)
「Gimme The Light」の大ヒットを生んだ "Buzz" トラック以来の当レーベルからのリリース。"Bug" をもっとソリッドにした様なヘヴィー・リズム "The Suprise"。ダンスを熱くするギャルへのアンセム。ダンス煽情ソングでもあります。
5. Wayne Wonder / Enenies (Black Shadow)
"The Suprise"。クールなトラックとマッチするバッド・ボーイ・リリック。途中からは十八番、一人二役のDJもこなして脅かしをかける。「いつでもオレは準備出来てるぜ、さあ撃たせろよ」と言うかなり凶暴な内容。
6. Elephant Man / Jamaica (Black Shadow)
"The Suprise"。J. Genderのダンスホール・クラッシク「Rude Boy Remember」と同趣向のリリックス。ジャマイカのありのままの姿を、賛否両面から語るチューン。決して讃めてばかりはいません。リアリティー・トーク。
7. Wayne Marshall & Vybz Cartel / New Generation (Free Willy)
既に紹介済みの "Happy Living" 使用の最新曲。「俺ら新世代、演る事全てフレッシュだぜ」と旬の二人が宣言する内容。シンプルで、メジャーなトラックで気持ち良さそうにマイク・リレー。派手目のミックスも効果的。
8. Bounty Killer / Perseverance (De Javu)
エキゾチックな中国風キーボードをフックに使ったポップなジャグリン・リズム "Shang Hai" 使用。尺八の音も入ってます。ドラム・パターンはごくごくシンプルなものながら、しっかりと重圧感ありでナイス。Bountyの流れるようなライミングが特筆ものの一曲。
9. Bounty Killer / Bounty (Rattler)
又々、独特のオリジナル・トラック "Trafalgar"。ヒットする、しないは置いといて、このリズムはいつもカッコイイ。唸る重低音ボトムを中心としたアグレッシヴな音造り。シンセ・ストリングスの使い方等、オリジナリティも満点。自分自身をBig UpするBadmanリリックス。
10. Sean Paul / Get Me High (Play House)
2 Badレーベルのプロデューサー、Richard. Dがスタートした新レーベル。音数を極力抑えたハードな仕上がり。たたみかけるドラム・パートにスキルフルなDJで贈るガンジャ・チューン。「Gimme The Light」パート2とも言える内容。ノッてます。
11. Shabba Ranks / Have This Woman (Cali Bud)Horace Andy、70年代の名作「Girl A Love You」(Channel One)リメイク・トラック。スローなルーツ・リズムを再現し、ミックスも深い。彼らしいジャマイカン・ウーマン・アンセム。女性への愛情をゆったりとDJ。エッチ度低め。
12. Barrington Levy & Ce'Cile / My Woman (VP/Old To The New)
自身のJoe Gibbsでのヒット曲をセルフ・リメイク。Techniques「Love Is Not A Gamble」を焼き直したヴァージョンはあまりにも有名ですね。Ce'Cileが元歌に対してコントラクトする小技が面白い。ベースのドライヴ感が素晴らしいのは元曲同様です。
13. Anthony Cruz / Foolish (Jammy's)
F.P「I Know The Score」、Coco Tea「Uptight...」のヒットで知られる'89年のトラックをそのまま使った新作。洗練されたサウンドで一世を風靡しただけに悪かろうはずは無し? Ashantiの大ヒット曲カヴァー。
14. Buju Banton & Nadine Stherland / What Am I (Penthouse)
ニュー・アルバムを控えたBujuの最新チューンはポップでダンサブル。お洒落なキーボードを配した軽めのダンスホールで万人受けしそう。最近のBujuには珍しい男女の駆け引きがテーマ。Nadineのパートに対して必死にアピールする展開も久々。