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ザ・ネクスト・エピソード/ネクスト
[BMG/BVCP-21286]
2年半を経ての3作目。Jレコーズに移籍してのリリースとなった本作だが、デビュー以来の盟友、ケイ・ジーとの蜜月は継続されている。先行シングル「Imagine
That」でも見られた3人によるコーラス・ワークの妙を最大限に引き出すべく練られたトラック群は、引きの美学に貫かれている一方で、華やかで滋味深い味わいをも醸し出す。歌好きには“ケイ・ジー繋がり”によるジャヒームの参加も堪らないハズ。(石澤伸行)
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FIGHTING SOLDIERS / ISRAEL VIBRATION
[NOCTURNE / NTCD131]
70年代から現代まで息の長い活動を続けているヴェテラン・コーラス・グループの最新作。約2年振りとなる今作はスライ・ダンバー、フラバ・ホルトというレゲエ界きってのスゴ腕をリズム隊に起用。全曲ヒューマン・トラックによるルーツ・マナーな一枚に仕上がっている。軽快でホットなグルーヴを生み出す強力バック陣に支えられ、リラックスしたイイ空気と深い味わいを2人の歌声から感じ取れるはず。[輸入盤](小池信一)
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UNDILUTED
/ BLOOD SHANTI & SHANTI-ITES
[FALASHA RECORDINGS
/ ABA LP/CD 005]
2002年後半にリリースされたブラッド・シャンティーのニュー・アルバムがやっと手に入った。今回はアバシャンティーとの共同制作によるもの。内容はメインがブラッドのヴォーカル・ヴァージョン、そしてアバのダブ・ミックスが続くショウケース・スタイルで楽しめるUKニュー・ルーツ&ダブだ。3月に再び来日公演が決まりニュー・アルバムのプロモーションで各地を回る予定。そちらも楽しみだ。[輸入盤](長井政一) |
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POOR HOUSE ROCKERS / CLIVE FIELD
MARSHALL
[WACKIE'S / WACKIES334]
リイシュー・ラッシュが続くワッキーズのヴィンテージ音源の復刻、今回はダブじゃなくてDeeJayもの。まったく無名のトースター、クライヴ・フィールド・マーシャルの81年デビュー・アルバムで、ルーディ−なラバダブ・スタイルを存分に味わえます。もちろんトラックはブルワッキーの研ぎ澄まされたリディムを使用。ローン・レンジャー、I・ロイあたりのオールドDeeJayが好みならハマるでしょう。[輸入盤](武田洋)
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JAH FIRE
/ HUGH MUNDELL
[BLACK ARROW / BACD-003]
少1980年にリリースされたヒュー・マンデル、ラックスリー・キャステル、オーガスタス・パブロの共作盤。プロデュースとミックスは若きキング・ジャミーが担当。ヴォーカリスト2人の曲については特に可も無く不可も無く、トラックが良いのでそこそこ聴けるという印象だが、パブロ名義の2曲が激ヤバ! 浮遊感が漂う強力ダブワイズ・ナンバー・チューン「Pabro
In Moonlight City」は特に必聴 |
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HEADLINE NEWS / CAPITAL LETTERS
[GREENSLEEVES / GRELCD7]
1970年代のUKルーツ・レゲエ・バンド、キャピタル・レターズの傑作アルバム、久々の復刻。懐かしのブリティッシュ・レゲエと呼ばれていたあの時代を強烈に感じさせてくれるルーツ・レゲエ作品の金字塔だ。スピード感あるダブ処理がなんとも印象的だし、曲のアレンジ等も凝っていてハズしの全くないサウンド。3曲の12インチ・ヴァージョンもボーナス・トラックで収録されているのが嬉しい。[輸入盤](長井政一)
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MASTERPIECE / V.A.
[GREENSLEEVES / GRELCD734]
もはや本誌読者には全く説明不要でしょう! 2002年はこれ一色って位のヒット・リディム、“ディワリ”を世に送り出したレンキー率いる40/40レーベルが放つ第2弾リディム“マスターピース”の1ウェイ・アルバム。これを書いている時点ではシングル未発曲も多数収録。“ディワリ”同様、ミックスのみならず、上音のアレンジを変えた曲も多数なので、1ウェイながら皿回しに使うだけじゃもったいないってくらい充分に聴き通せる1枚。[輸入盤](鎌田和美)
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WATCH HOW THE PEOPLE DANCING / V.A.
[HONEST JONS RECORDS
/ HJRCD3]
86年から89年までのUKユニティー・レーベル音源をコンパイル。昨年はまさかのリイシュー、ライト・オブ・サバのシングルを、そして凝りに凝った作りでコレクターを喜ばせたカリプソ集と鋭いところを突いてくるオネスト・ジョンだが、80'sダンスホールへ標的を絞った今回もかなり良好。選曲がソウル・ジャズ・レーベルでスタジオ・ワンを手がけた男と同一人物なのも侮れない。初期シャインヘッド好きに。[輸入盤](武田洋)
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STUDIO ONE STORY THE ORIGINAL / V.A.
[SOUL JAZZ / SJRCDDVD68-NTSC]
コクソン・ドッドと余程信頼関係があるのか非常に音が良いマスターを使っている当シリーズだが、今回目を引くのはCDではなく、オマケでついている4時間に渡る映像をぶちこんだDVDの方。だが殆どが現在のコクソンへのインタビュー。字幕がないので余程英語かパトワが堪能でないと辛い。でも端々に挿入される貴重な映像が流れると驚嘆してしまうが、それがあまりにも短い。CDの方は代表曲過ぎて凡庸。[輸入盤](大場俊明)
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ザ・リアル・ロック〜レゲエ・サンスプラッシュ-DJズ・ベスト・パフォーマンス/V.A.
[フレイヴァー / FVCK-80170]
1978年からスタートした「レゲエ・サンスプラッシュ」の膨大なるライヴ音源から、英チャーリーが所有する87〜90年のDJアーティストのパフォーマンスを収めたコンピレーション盤。時代的にも現在のダンスホールの原形と言える押せ押せのスタイルが確立した時期の音源なので、この熱気は現在のダンスホール・ファンにも充分伝わるはずだ(音も良い)。同発としてシンガー編『I'm
Still In Love』も有り。(大場俊明)
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新仁義なき戦い/謀殺/O.S.T
[カッティング・エッジ/CTCR-14240]
2月にドラマ「美女か野獣」の主題曲、3月にはニュー・アルバムが控え、2003年もフルテンションで突っ走るスカパラが、話題の映画『真仁義なき戦い
謀殺』のサントラをスカパラのキーボーディスト、沖裕一市が田中邦和と組んだセンベロと共に作り上げた。勿論、あの「仁義なき戦い」のニュー・ヴァージョンに加え新曲も披露。スリリングな展開必至の映画にスリリングなスカ・ビート。男汁爆裂必至。(大場俊明)
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ニヴェア/ニヴェア
[ゾンバ/ZJCI-10061]
“黒い小池栄子”なるキャッチ・フレーズがとっくに市民権を得ているここ日本で、ようやくアルバム・デビューした彼女だが、その存在感は数々の客演等を通して刷り込み済み。王道アイドル路線が醸すキュートネスは、ネプチューンズ、オーガナイズド・ノイズ、ブライアン・コックスら旬な音職人たちにより、様々なアングルから照らし出されている。そのアップ・デイトされたヴォーカル・ワークにこそ要注目だ。(石澤伸行)
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ザ・ネクスト・エピソード/ネクスト
BMG/BVCP-21286]
2年半を経ての3作目。Jレコーズに移籍してのリリースとなった本作だが、デビュー以来の盟友、ケイ・ジーとの蜜月は継続されている。先行シングル「Imagine
That」でも見られた3人によるコーラス・ワークの妙を最大限に引き出すべく練られたトラック群は、引きの美学に貫かれている一方で、華やかで滋味深い味わいをも醸し出す。歌好きには“ケイ・ジー繋がり”によるジャヒームの参加も堪らないハズ。(石澤伸行) |
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アイ・ウォナ・ゴー・ゼア/タイリース
[BMG/BVCP-21289]
2年振りの3作目。本人曰く本作のテーマはズバリ“メイク・ラヴ”。前作に続きアンダードッグスとタッグを組んでいるが、先行シングル「How
You Gonna Act Like That」を始め、徹底してミッド〜スロウを敷き詰めることで濃密なる愛の世界を描き出している。ヴォーカルには確かな成長の跡が認められ、そのことはK-Ci&ジョジョ「How
Do U Want It」のカヴァー等における着実な成果へと繋がっている。(石澤伸行)
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シンプリー・ディープ/ケリー・ローランド
[ソニー/SICP-228]
アルバム・リリースによるデスチャ・ソロ・プロジェクトの第2弾となる本作は、当然のことながらグループ活動でのベクトルとは異なるもの。だが、その照準設定は本人の身の丈にキチンと合っていて好感度大だ。ネリーとのデュエット「Dilenmma」や先行シングル「Stole」、そしてロブ・フサリによる電子ファンク「Past
12」等が目を引くが、全体の印象は総じて控え目で、彼女のキャラを映し出すかのようだ。(石澤伸行)
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ドゥ・イット・フォー・ラヴ/ダリル・ホール&ジョン・オーツ
[ビクター/VICP-62198]
約5年半ぶりとなる通算17作目! アルバムの基調を成しているのは生演奏の温もり、そしてあくまで骨太なロック・サウンドだ。しかしながら、時折立ち表れるしなやかなファンキネスやオールド・ソウル・マナーには、往年のファンならずとも思わずニヤリとせずにはいられまい。妙な懐古趣味に走る場面もなければ、現行サウンドへの媚も皆無。ふたりによる生身の声が力強く駆け巡る様はホントにカッコいい!(石澤伸行)
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ナチュラル-オーガニック・ソウル・コレクション/V.A.
[ヴィレッジ・アゲイン/VIA-0006]
現行R&Bの柱となって久しいオーガニック・ソウルの小品の数々を集めたコンピ。ローネイ、ドニー、クーリーズ・ホット・ボックス、アンジェラ・ジョンソンといったシーンを俯瞰する上でのマストに加え、キム・ヒル(ブラック・アイド・ピーズのバック・ヴォーカリスト)、アサフ・ウーマック(ボビー・ウーマックの甥)といったアーティストたちの貴重なCD化は、豊かな香りを放って咲き誇る花群のようだ。(石澤伸行)
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ヴィクトリーズ・ハッピー・ソング/クリーヴランド・ワトキス
[P-ヴァイン/PCD23368]
最近ではドラムンベース・シーンからその名前を聞く機会が多かったクリーヴランド・ワトキスによる最新作が届けられた。彼のディスコグラフィーの中でも高い評価を得たUKソウル・クラシック『Blessing
In Disguise』から10年以上の月日が流れて発表された今回の作品では、改めてその大きいスケール感に納得せざるを得ないルーツも踏まえながらも数々の新しい試みにもトライした彼の新境地が素晴らしい。(高橋晋一郎) |
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100TH・ウィンドウ /マッシヴ・アタック
[東芝EMI/VJCP-68463]
4年も5年も待たされ続けたあげくマッシュルームまで脱退してしまいファンをやきもきさせたマッシヴ・アタックが、遂に4枚目となるアルバムをリリースした。今回はシニード・オコーナーとお馴染みのホレス・アンディがヴォーカリストとして参加。前半は前作『メザニーン』を更にディープに深化させ聞く者を迷宮に誘い込むが、後半は以前の彼ららしいサウンドに。端々まで緻密に構築され、隙は皆無。とにかく圧巻。(大場俊明)
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ワン・ベッドルーム/ザ・シー・アンド・ケイク
[ヘッズ/Thrill-JP1]
サム・プレコップやジョン・マッケンタイアなど所謂シカゴのポスト・ロック系アーティストの中でも絶対の支持を得ているアーティストで構成されるザ・シー・アンド・ケイクの2年ぶりとなる6枚目のアルバムがリリースされた。クラブ・ミュージックのエッセンスを吸収しながらもアコースティックな響きを残した見事なこのシフト・チェンジは、とてつもないセンスの良さと技術の高さによるものと改めて納得。(高橋晋一郎)
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GKサウンド/G.K.
[クルーエル/KYTHMAK081DA]
タクジakaジーテックとDJカワサキによるユニット、G.K.のファースト・アルバムが完成。型破りで自由な感性故に生み出される制約の無いロッキンなサウンドは正しくジャンルレス。共通しているのはそれがダンス・ミュージックであるという事のみ。ゲスト参加したポート・オブ・ノーツのDSKが披露するシタールやギル・スコット・ヘロン「The
Bottle」の4つ打ちカヴァー等のアイディアも成功。現場的確信犯。(高橋晋一郎)
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ウィークエンド・コントロール /タイチ
[リヴァーズ/RECD-005]
トータスの来日公演では前座を務めたGroupのドラマーとして活躍中のTaichi。本作はGroup結成以前に制作されたファーストに次ぐセカンド・アルバム。僕は彼が森田貴宏のビデオ『43-26』に提供した作品でソロとしての彼を知ったが、それからの成長が著しいのは一聴してすぐ分った。若干23歳にしてここまでイマジネーション溢れるサウンドを構築するとは驚きだ。内田直之とFARRによるリミックスも収録。(大場俊明)
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ズート16/ザ・ズート16
[ズート・サンライズ・サウンズ/ZT-0003]
去年復活ライヴを行ったTokyo No.1 Soul Setの渡辺俊美(104-3)がサックスの108とDJのS-10と昨年結成したガレージ・ユニットのデビュー作。川辺ヒロシが作るグルーヴとはベクトルを変え、ザラザラとしたガレージ精神を貫いた、汗が吹き出しそうな男気系サウンドが全編を支配する。ライヴでは皆、革ジャン&ポマードでキメキメで登場するんじゃないかと勝手に想像。是非スカ・フレイムスと共演して欲しい。(大場俊明)
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バナナ・コネクション/V.A.
[ランブリング/パイオニアLDC/ RBCS-2031]
温暖化や大気汚染、そして森林の減少といった環境問題に対応すべく、ハイチで誕生したバナナの葉や茎で作られた紙(バナナ・ペーパー)をテーマに作られたコンピ。Goroやチャリ・チャリにDJケンセイら日本人アーティストに加え、ハイチ出身のアーティスト、ジェフテ・ギョームらが参加したこのコンピレーションは単に企画物といった範疇を軽く飛び越えたクオリティーの高いコンセプチュアルな作品集。(高橋晋一郎)
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