ジャマイカ人って妙に「友達ともだちトモダチ」って言うよね。タテの関係が少なく、ヨコの結びつきが強いのは、ジャマイカ社会の特徴で、年齢が上だからとか、目上だの目下だの、社長だの課長だのってのが日本ほど意識されていないよう。それとは違うかもだけど、「あたしゃ客だぞ」と喚きたくなることも多々ありの毎日。いい年したオヤジが見知らぬ20歳の娘に「ビールおごって」なんて言ってたりもするね。最近ではPosseとかCrewとかいう言い方がちょっと古くなり、そういえばあれだけ存在した××クルーもほとんど消えてしまったわ。お友達は大事にするけどメンバー保持をするのはちょっと難しい感のあるジャマイカ人といったところ。今回は、「お友達」に関するパトワを紹介します。

●Bench An' Batty…超仲良しのお友達。ベンチとお尻の関係くらいいつも一緒にいるって意味なので、男性同士に使うとちょっとアブナイだろうな。
●Brethren…ブレスレン=親友。日本人にはこの発音かなり難しい。けど頻繁に会話に出てくる単語です。女性ならシストレン、ラスタっぽく言うならアイドレン。ブラザー、シスターともよび合うけれど、パトワ発音だとブラダ、シスタと訛ります。
●Donkey Years…長い時間・期間を表す言葉で、ロバに乗っていた頃からの(いったいいつ?)、というニュアンスで古い関係を意味します。Yu Are Mi Friend In Donkey Years!そういえばキングストンではあまりロバを見かけなくなったなあ。
●Ketch Yu…英語でいうとCatch Youですが、捕まえちゃったよなんて意味はなく、「じゃあまたねという感じで軽く使います。Ketch Yu Backとも使う。Vibes Talk系なので元気よく言うこと。ときにはあんまりKetchされたくない人からも言われたり。
●Mek Four Yeye…YeyeはEye(目)のことで、Water From Mi Yeye(涙がでちゃうよ)なんて歌もあり。Four Yeyeは4つの目のことだから「二人」のこと。Mek Four Yeyeはひとりよりふたりがベターというニュアンスを含んでいるナイスなフレーズ。
●Nuff Respect …ジャマイカを代表する言葉ですね。おさらいすると、Nuff=Enough(十分な)、「たくさん」を表わす形容詞、気軽に使いましょう。ナフナフ(超たくさん)とかわいい言い回しもあり。同じように単語を2乗にして強調する言い回しには、メニメニ、スウィートスウィート、シキシキ(Sickysicky=病気がちの)など色々あって初心者向き。
●Round Table Talk…ゴシップのこと。寄ると集まるとお喋り好きのジャマイカ人。ゴシップのことはススともいう。
●Walk Good…Take Care同様、別れ際に相手を思いやっていう言葉。「気をつけてね」って意味なんだけどパトワならではの癒し系言い回し。

 たまにアメリカとか行くと、普段パトワに慣れてしまっているから英語の試験でも受けているような気になって、緊張する。入国審査は厳しいし。年中夏でノープロブレムだから(?!)こういう緊張はマストで必要だけど。そんな中からパトワでも聞こえてくれば、島から数日出ているだけでもなんだか懐かしくなってすり寄っていってしまいたくなる。ミス・チン・コールもふと懐かしく…ならんならん。
 パトワしゃべってどんどん友達つくって。ジャマイカ来るならやっぱりエアジャマイカで。