「また力増してくNight And Day(その)想像よりさらに大胆で (ずっと)歪まぬままの世界観で浴び続けてやる大歓声 まだ刺激増してくNight
And Day(そう)味わえこの言葉体感で (ずっと)最端で堕ちる深い関係 頭はなれる事ないなんて」(『3 The Hardway
II』)
常に向上、常に進化…とてつもなく固い意志と意識を持った三銃士ご存知J.T.B.と、彼らを背後でサポートするプロデューサーであり、現場ではMC/セレクターを担当するKyaraとRock、その5人の有志からなるMJRの2ndフル・アルバムが早くも完成した(前作から数えることわずか10ヶ月…)。
Takafin:「シングルの集大成的な1枚目と比べたら未発表の新曲が多いのがポイント」
前作『3 The Hardway』以後のMJRのリリース物といえば、7インチ・オンリーでの“Them A Fe Get
A Beaten”オケのJumbo「Blaze It Up」、Takafin「No Limit」、Boxer「Top A
Di Top」、そして今年の春、つまり“Dancehall Rock”の直前にリリースされたマキシCD「Triple Loaded」に収録されたTakafin「We
Deh Yah」、Boxer「Too Hard」、Jumbo「G*@ss Mi A Burn」のトータルで6曲。そして今回2ndアルバム用に用意されたチューンは、その既発曲を含め全13曲+メガ・ミックスという構成になっており、彼らがアルバムとしての精度をより高めことを意識した事がよく判る内容となった。
Jumbo:「アルバムは未発表の方が大事やと個人的に思ってる。別にシングルで切れへんかったんとちゃうし、逆に未発表の方が濃いいんちゃう?ってくらいで」
Boxer Kid:「ファンの人らは、“ライヴで聴いたことある!”っていうニュー・チューンもあるし。俺ら3人のスタイルはライヴで馴らしたり、とかちゃんと時間をかけて曲作りするから、その部分は変わらずで。無理に詰め込んだりとかせずに、一曲入魂の積み重ねでアルバムになった、という感じ」
オープニングを飾るのは、Boxer。前作に続きHome Grownとの一発録りセッションで、Boxerが選んだのはピーター・トッシュ“Steppin'
Razor”オケ。文字通り研ぎ澄まされたまされたBoxerの語り口が光るその“Boom Tune”から雪崩れ込む待望のJ.T.B.スリー・ザ・ハードウェイ、その名も“II(セカンド)”。リチャード・ブラウニー作のリディムでより強度、密度を増した同曲は語り、いや歌い継がれるべきアンセムに。そして、Boxer「Too
Hard」で先に聴けたジェレミー・ハーディングのリディムによる各々のソロ曲(どれも超ハードな内容)から、Jumbo「G*@ss〜」(スティ・クリ“Gush
Dem”リディム)、Takafin「Wi Deh Yah」と前述の「Triple...」が初出となる盛り上がりチューンが続き、ファイヤー・ハウス・クルー版「Them
A Fe Get A Beaten」(オリジナルはピーター・トッシュ)での各々のソロ曲が…というお馴染み曲が固まった構成で“アガる”のを止められない人数、となったところで完全未発表チューン/リディムの後半へ。ミディアムなノリをキープしつつ既に話題の“Love
I Can Feel”オケの2連発がヤバイ。ファイアー・ハウス・クルーとディーン・フレイザーが、あのリメイク版(つまりペントハウス物)の空気感を運び、Takafin
& Boxerのコンビネーションは「Irie Irie」、「Vibes Up」以来の共演となるJumboとPushimは「Man
A Hotter」を。インヤンでいう“陽”のサイドにスポットが当ったものだけに意外に思う人もいるかも知れないが、文句言ってるだけじゃないポジティヴなJ.T.B.の懐の深さをここで思い知って欲しいトコロ。そして、TakafinとMinmiの初コンビネーションによる、あの島への思いを駆せた「Journey
Into...」(新しい試みにして大成功!)でオーラスを迎え、トドメはKyara、Rockによるメガ・ミックス…。
Rock:「J.T.B.らしい勢いのあるイケイケの曲だけじゃなくて、ミディアムでもしっかり聴かせる内容になった。"Love
I Can Feel" とか今のお客さんも絶対好きになってくれる筈やし、やっぱりMJRとして色んなレゲエを紹介していきたいんで」
そんな“想い”が詰まった今作で更にクラうヒト多し、と筆者は見ているのだが…。なんて本当はそんな冷静な気分になれないくらいアツい作品です、ハイ!
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