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OLD TO THE NEW- A STEELY & CLEVIE
TRIBUTE TO JOE GIBBS CLASSICS / STEELY & CLEVIE
[VP / VPCD1643]
あのスタ1再演からもう10年位経つんでしょうか。アレも良かったけど今回のJoe
Gibbs名曲再演も凄い。今風の音に生まれ変ってるだけでなく、オリジナル・シンガーに新しくDJを絡めたテイクにしたりと実に楽しい。M.DiamondsとLucianoの「Identity」は見事としか言い様がないし、「Ain't
That Loving You」を唄うB.Hammondなんか涙モンの素晴らしさ。老若男女全てのレゲエ・ファン、マストです。[輸入盤](鎌田和美)
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THE MAN UPSTAIRS / RICHIE STEPHENS
[ERC / ERC0747-2 ]
かつてはモータウンからもアルバムをリリースしたベテラン・シンガーの2年ぶりの新作。自身のレーベル、ポット・オブ・ゴールドを中心にシングルのリリースも定期的だし、活動も順調な様子。ポップなチューンからゴリゴリのダンスホールまで幅広いトラック・メイキングが魅力の彼のプロダクションだけに今作も多彩なサウンドを聴かせてくれる。ソウル・マナーなリッチーのヴォーカルも相変らず良い。[輸入盤](小池信一)
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AUTHENTIC
DUBWISE /
JAH SHAKA MEETS FIRE HOUSE CREW
[BLOW RECORDINGS / BLOWCD04]
ジャー・シャカの約7年ぶりとなるニュー・リリース作品だ。UKものと思いきや、ファイアー・ハウスで制作された100%ジャマイカ音源である。さすがにシャカのプロデュースだけあって、内容はいつものサウンド・システムのノリだ。何曲かは既に自身のジャー・シャカ・レーベルからシングル等でリリースされているトラックも使用されている。多分、93年から95年にかけて録れたものだろう。[輸入盤](長井政一) |
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MORE LOVE / PRINCE ALLA
[JAH WARRIOR / JWLP022]
U.K.のジャー・ウォリアーから、再びプリンス・アラーの新作が登場。機械ならではの独特かつ斬新なサウンドと、管楽器とナイヤビンギのリズムが見事融合した新感覚ニュー・ルーツ・レゲエ。ジャー・ウォリアーらしく手ぬるいサウンドは一切ない。リズムもロンドン・スタイルのへヴィーなワン・ドロップからステッパーまで様々。プリンス・アラーの切々と歌い上げるヴォーカルはいつ聴いても天晴れ。[輸入盤](長井政一)
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DUB PLATE STYLE 1990-1999 / MANASSEH
[HAMMERBASS / BASSCD008]
FM番組、サウンド・システム等も手広く活動しているロンドンのルーツ&カルチャー・シーンを代表するサウンドアーティスト、マナッセの新作アルバム。内容は1990-1999までに制作されたダブプレートからセレクトしたもの。かなりミックスも凝っていてなかなか格好いいダブが収められていてグッド。リズミカルに楽しめるお勧めの一枚。ジョニー・オズボーン、アール16、ラス・アイなども参加。[輸入盤](長井政一)
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AFRICAN ROOTS ACT 3
[BCP/WACKIES / W-1717]
先月紹介した "Act2" に続き "Act3"
の再発。冒頭がBob Marleyのチューンという事もあって、シリーズ3作品中、最もポップに聴こえるかもしれない。音の質感もダブワイズも如何にもWakie'sらしい都会のゲットーを感じるけど、かなり間を大事にした感が強いのも又、微妙に違ったスタイルに聞こえる要因だろう。それは音を抜くと言う感覚より、間を繋ぐために音が存在しているという錯覚まで生み出す程だ。[輸入盤](鎌田和美)
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THE SECRET DUB LIFE OF THE FLYING
LIZARDS / DAVID CUNNINGHAM
[PIANO / PIANO 501]
95年のリリースながら、渋谷某店のレゲエ・コーナーで大量に山積みされて売られていたのを受けて、ここでもご紹介を。フライング・リザーズのデヴィッド・カニンガムが、フロント・ライン・レーベルでオクラ入りになっていたジャー・ロイドの音源をリミックスして蘇らせた強烈なダブ・アルバム。レゲエ的なダブの手法を踏襲したり無視したり、特にハイハットを始めとした高音の先鋭化に要注目。[輸入盤](武田洋)
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HUSTLE ! / V.A.
[SOUL JAZZ / SJR CD66]
原曲を超えたルーズでダイナミックなアレンジこそ、カヴァー・レゲエの醍醐味。これがありがちなカヴァー集になっていないのは、ヘヴィーなレゲエのドラム&ベースと、聴き慣れたヒット曲のメロディが重なる時に生まれるクロスオーヴァー感覚を大事にしてるから。マイケル・ジャクソン、チャカ・カーン、シュガーヒル・ギャングらのヒット曲をカヴァーした80'sディスコ・レゲエの数々は、もろ日本人好み。[輸入盤](武田洋)
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YOUNG GIFTED AND BLACK / V.A.
[TROJAN / TJDDD006]
ボブ&マーシャの代表曲をタイトルに使用したトロージャンのコンピ。内容的には60年代後から70年代にかけての名曲を網羅したもので、スカ、ロック・ステディ、アーリー・レゲエ、ルーツと初期ジャマイカ音楽史の変遷を辿るスグレもの。膨大な音源を所有するトロージャンだけにどこを切っても名曲ばかり、2CD全50曲というフル・ボリュームも難なく聴き通させる選曲はサスガ。値段もリーズナブル
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リスペクト / ダイアナ・キング
[ワーナー / WPCR-11305]
97年にリリースされたセカンド『シンク・ライク・ア・ガール』以降、ライヴやリミックス・アルバムのリリースはあったものの殆ど音沙汰が無かった彼女が突然新作を発表。今回はマドンナのレーベル、マヴェリック・レコードからのリリースと言う事でかなりの話題作になるハズ。レゲエにR&Bを取り込んだ彼女のスタイルはさらに磨きがかかり、どちらのファンも納得出来る素晴らしい仕上がりとなっている。(小池信一)
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アイ・アンド・アイ・トレイン / パパ・ユージ
[ザイオンハイ/ ZH002C]
熱きステージ同様、去年リリースされた『Nuff Respect』も素晴らしかったパパ・ユウジの2枚目となるアルバムが到着。今回もザイオン・ハイ・プレイヤーズを引き連れてジャマイカに乗り込んで制作。ポジティヴなメッセージは更に深みを増しているのは頼もしい限りだが、それ以上に目を引くのは演奏の素晴らしさ。それゆえ歌との絡みがばっちりキマっていて気持ちいい。S・スタンレーのミックスもキレまくり。(大場俊明)
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ホームワーク / リトルマスタ
[デュウファランクス / PX-085]
クールかつ男汁が滴る粋なスカ・バンド、ブルー・ビート・プレイヤーズのキーマン、キーボーディストのリトルマスタの初作品となるミニ・アルバム。レゲエとミニマル・ミュージックをミックスした実験的なサウンド。更に宅録ならでのチープな味わいも加わり、嫌でも心にひっかかる。彼と同じくレゲエをこよなく愛するキーボーディスト、ハカセのソロ作とは全くアプローチが違うとこも面白い。(大場俊明)
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ドレッド・コントロール
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アイディー・アンド・ザ・ギャラクシーズ
[オールドブラッド / OBCA-1006]
スピナ・ビル&ザ・ケイヴマンズでも活躍するメンバーが在籍するバンド。本誌読者ならジャケットを見れば、彼らが何が好きなのかはすぐ思い浮かぶだろう。ただ彼らの場合、そういったオールド・スクールなレゲエは単に選択肢のひとつにすぎない様で、どちらかと言えば、ロックやファンクが彼らの基本のようだ。グルーヴが大切な音楽だから歌や演奏など、まだまだ鍛練が必要だけど、視点は悪くないと思う。(大場俊明) |
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トゥルースフリー / トゥルース・ハーツ
[BLOOD AND FIRE/ BAFCD
039]
ドレが放つ大型新人シンガー。とはいえデュオとしての活動経験、他アーティストへの作品提供を経てのソロ・デビューである。まず狂喜すべきは、ドレに加えティンバランド、DJ・クイック、R.ケリー、ハイ・テック、レイ・マレイら想像を超えた布陣の組み合わせによる緊迫感漲る当世流ファンク群か。そして早くも女王としての存在感を植え付けてしまった感のある彼女のパフォーム。掛け値なしの傑作である。(石澤伸行)
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リバース / キース・スウェット
[イーストウェスト / AMCY-10055]
通算8枚目となる新作。L.S.G.での活動を含め、旬のサウンドを身に纏いながらもきっちりとキース・ワールドをプレゼンしてきた彼だが、今回はフィッツジェラルド・スコットやロイ・ハミルトンらを招いて小気味良いバウンス・モードを中心に据えた作りに。そこにお馴染み粘着度満点のヴォーカルが乗っかることで、やはりここでも彼以外の何物でもない漆黒の世界観が広がる。余裕の振る舞いの連続に酔うべし。(石澤伸行)
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ソロ★スター / ソランジュ
[ソニー / SICP-166]
ビヨンセの妹がデビュー。前半を占めるネプチューンズ、ティンバランド、ロックワイルダー、クリス・ストークスといった名うて達によるアップでは、15歳という若さを味方につけ一気に駆け抜ける。中盤には最近制作者としても才覚を現す姉が登場し援護射撃。スロウではベテラン顔負けの堂に入った振る舞いを見せ、気がつけばそこには全くスキのない一大エンタテイメント絵巻が。この「大型新人」は本物かも。(石澤伸行)
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ホエン・ウィル・イット・ビー・ミー /
ヤズミーン
[ユニバーサル / UICC-9007]
ハワイ出身、19歳の新人女性シンガー。マジック・ジョンソンのレーベルが展開するアイドル路線である。既にヒット済みのシングル“Blue
Jean”でお披露目されたキュート光線は、その天然キャラも相俟って愛らしさを倍加させる。制作陣にはシェリー・フォード・ペインやジェイミー・ジャズらがあたり、全編がポップな作りながら、ミッド〜スロウ系の楽曲では伸びやかな歌唱で幅の広い表現力を見せつける。(石澤伸行)
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オール・アイ・ゴット / アル・ジャロウ
[ユニバーサル / UCCR-1024]
2年ぶりの新作。プロデュースにはジョージ・ベンソンらとの仕事で鳴らしたポール・ブラウンを起用。その往年のヴォーカルは、しなやかさや小気味良い躍動感の点で劣化は皆無。それどころか、骨太なR&B調からメロウなAOR風に至るまで終始アルバム全編を支配する。特にサイーダ・ギャレットの参加には世の歌好きなら色めき立たなきゃウソだし、ジョー・コッカーとのデュエットには目を細めること請け合い。(石澤伸行)
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ワード・オブ・マウス / ジャスミン
[アムシス / AMSCD-001]
NYのジャズ・ユニット。グループ名にはメンバーの女性リード・シンガーの名を冠す。ベースとパーカッションを軸にしたシンプルな音構成と、そんな隠し立て不可能なサウンドを前にしても一切ブレることのないふくよかなヴォイス・ワークが織り成す世界は実に力強い。一部オーガニック・ソウルとの繋がりを認めることも可能だが、本作の印象を決めているのはプリミティヴなポエトリー・リーディング的響きだ。(石澤伸行)
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10TH / 竹村延和
[徳間ジャパン / THCA-72391]
もはや世界的に活動している竹村延和。タイトル通りソロとしては10枚目のアルバムとなる本作は、前作『ソングブック』の生ヴォーカル路線を全面排除、代わりに『Sign』で用いたコンピューターに歌わせる手法を全編に渡って使用。妙にとぼけた様な牧歌的なのどかさと、作り込まれた前衛的な音の要素が、様々なジャンルの要素とブレンドされ、彼にしか作り出せないオリジナルな世界を紡ぎだしている。(高橋晋一郎)
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ランドスケープ / ブラスト・ヘッド
[ラストラム / LACD-0049]
その類い稀なセンスで各方面で引っ張りだこのDJ Hikaru a.k.a.渡辺光と岡村哲也によるユニット、ブラスト・ヘッドから早くも4作目となるアルバムが届いた。前作では一大絵巻のようなプログレッシヴな展開で驚かされたが、今回は1曲1曲丁寧に仕上げられたようだ。彼らのDJと同様、ノンジャンルながらグルーヴは一定で緩やかに上り詰めていく。更に聞き込む程に心地よく迷路に迷い込むことも出来る逸品。(大場俊明)
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ザ・ナイス・ナイス / ペペ・カルフォルニア
[ファーラヴ / SPCDF004]
'00年の終りにリリースした『Lla-ma』がジャンルを超えた共感を呼んだペペ・カルフォルニアの待望のニュー・アルバムが到着。今回も時代の空気を的確に読んだ、というより素直にシンクロした儚くも楽しくて、親しみ易いけど適度にエッジの効いたぺぺ節が聴ける。殺伐とした時代背景の中でこんな音楽が奏でられることはとても貴重だと思う。新たなる挑戦に進化そしてマイペースな深化、期待してます。(高橋晋一郎)
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ハウス・シングス VOL. 3 / V.A.
[フラワー・レコーズ / FLRC-012]
フラワー・レコーズによる良質のハウス・ミュージックを集めたコンピ第3弾。今年ヒットしたQ-バーンズ・アブストラクトメッセージによる「This
Time」に始まり、クリス・ブランやジャザノヴァらを収録。同レーベルからはリトル・ビッグ・ビーとDJノリが参戦。更に目玉としてアトモスフィアによる「Dancing
In Outer Space」のフランソワ・ケヴォーキアンによるリミックスがエントリー。相変わらず好選曲。(高橋晋一郎)
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アーバン・リニューアル・プログラム / V.A.
[P-ヴァイン / PCD-23254]
エレクトロニカとヒップホップの密月期が世界中で最も盛んなレーベルといえる、シカゴのチョコレート・インダストリーズが放つ最新コンピ。プレフューズ73に始まり、モス・デフにEL-P、トータスにDJフード等が参加と書けばそれだけでも驚きだが、カウズやグラフィック・ヘイヴォック等、グラフィティー・アーティストまでが作品を提供していると聞けば、ため息まで出てくるような一枚だ。(高橋晋一郎)
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