「まっすぐに」が一部で話題となり、アルバムが期待されたSpinna B-ill & The Cavemansが、その勢いのままファースト・アルバム『Humarhythm』をリリース。早速Spinna B-illとサウンドの要、ギタリストのDannaにインタビュー。
●最初の音楽との関わりがダンスだそうですが、シンガーへ移行したきっかけは?
Spinna B-ill(以下S):もともとダンスやってる時から歌とかもやりたいなっていうのがあって。やっぱり当時はボビー・ブラウンが好きで、あの人って歌って踊るじゃないですか。ラップなんかに興味持って、どうにか出来ないものかと思って。

● 今のメンバーとの出会いは?
S:もともとバンドやりたくて色々紹介してもらって。今回いいメンバーが集まって、バンド側からも明確なビジョンを示してくれたんで、やってみようかなって。まだ結成して半年位ですけど、だんだん一つになってきているように感じます。

● 影響を受けたアーティストがダニー・ハザウェイとボブ・マーリーということですが、彼らから何を学びました?
S:やっぱり、2人共歌にソウルがあるじゃないですか。魂がないとやっぱり薄っぺらくなってしまう。映像見たり音源聴いたりして、顔や表情から考えていることさえも分かってしまう程、分厚いソウルが凄い感じられるんですよね。勿論その2人だけじゃなくて、とにかくソウルある人が好きですね。

●「まっすぐに」を聴いた時から、70年代後半〜80年代前半の日本のロックを凄く感じました。今の時代には珍しいスタイルだなと思ったんだけど…。
S:“日本の歌”っていうのが僕の中にはあって、日本人として日本語で歌いたかったし。俺、日本の昔の良い曲が好きなんですよ。特に渡辺マチコとか好きだったんですね。ああいうものを海外にプレゼン出来たらいいと思うんだよね。

●それではレゲエ的なこだわりは?
S:メンバー全員がルーツ・レゲエが好きなんですよね。でも、あの音に近づけるっていうよりも、やっぱりクリアなサウンドで新しいやり方でやっていきたい。自分達が考える王道で作っていきたい。
Danna(以下D):レゲエのビートって日本人には合ってると思うんですよ。お祭りのチャンカ〜チャンカ〜♪じゃないですけど。黒人の人達にはそれがグルーヴ感って言うんでしょうけど、日本的にそこがあったかい感じやゆっくりした感じに聞こえるんでしょうけど…。それにビルの日本人魂が重なって、俺達なりのレゲエなんじゃないのかなと思う。


●ライヴの時、後方からスピナビルを観てどう感じますか?
D:もうすっぽんぽんになってるように見えますけど(笑)。

●初めてのアルバムを完成してみてどうですか? 今迄の人生の中で一番時が経つのが早かったと思うんですが…。
S:もの凄いスピードで(笑)。ほっと一息つく間も無く…。結構捨て曲無しの11曲ですね。

●カヴァー曲も入っていますね。ボブ・マーリーは解りますけど、このマイケル・ジャクソンの「Beat It」のいなたいカヴァーを聴くと僕は中学生時代にフラッシュバックしちゃう(笑)。
S:そういうリアクションが欲しかったんです(笑)。カヴァーってそういう良さがあるじゃないですか? 聴いていた頃に戻るっていうか。バンドの中で“ブラック・スター列伝”っていうのがあって、レニー・クラビッツ、ボブ・マーリー、マイケル・ジャクソン…次は何が出てくるかなっていう。

●このアルバムで特に気に入っている曲は?
S:最後の「Next Level」って曲は昔、打ち込みで作っていた時に色んな所にデモ・テープとして配ってた曲なんですけど、みんなこの歌は良いって言ってくれててね。今回入ってるのは新たにダンナがアレンジしてくれたのなんですけど、そのミックスが凄い気持ち良くってね。あと「君とBoogie'walk」かな。この曲が一番新しいんですけど。「我」も思い入れがあるしなあ…。とにかくこれ聴いてもらって、みんなで楽しくライヴで盛り上がりましょう。