お元気ですか？　こちらはパレスチニア、イスラエルの紛争、カソリック教会のスキャンダルの連続する露出、エネルギー会社、エンロンの恐るべき実態の暴露など、とんでもない世界に住んでいると思ってしまう様なニュース続きで、季節を楽しむという感じではないのです。結局、エンロンの実態が分かる程、今回のアラブ諸国との緊張関係は、石油がらみと思わずにはいられないのですが、やはり政治家が単なる経済界のパペットになっている今、戦争は財閥、財団によって仕組まれているという図が浮かび上がってきますな。そして、再びキューバが細菌兵器を作っている容疑で叩かれています。そろそろ商魂たくましいヤッピーと金持ちを斬る根性が入った哲学者と、地球にもやさしい代替エネルギーを推進する科学者が必要とされる世の中ではないでしょうか？　まさに、バイオ・テロリストも本物のテロリストも黙る解決策だよね。それが始まらないと、本当にこの世界も終わるぜ。まあ、人類とは、そういう事なのかね？

●今月の逮捕
　　LLクールJのボディ・ガードだったガーフィールド・ブラウン（30）が、殺人の容疑で拘束中、私服の警官に射殺された。逮捕に暴力で拒否したのが、射殺に至った理由だそうだが、容疑はLLクールJが雇用している時、コネティカット州の映画館で、ブラウンがカツ上げしようとした相手が暴れた為、許可証付きのガンで射殺したカドだった。LLからのコメントは無いが、今度、彼が出ている映画の宣伝はきっちりしていた？

●今月のご近所迷惑
　マンハッタンの750万ドルのアパートを買おうとしていたジェイＺが、近所の強硬な反対にあい、断念した模様。マンハッタンの正確なロケーションは不明なこのコンドミニアム・アパートだが、住民の言い分は、“家族が中心に住む場所”なので、ジェイの様なライフ・スタイルの人間は歓迎しない、というモノ。そして、このアパート、武器やブライヴェートのセキュリティの立ち入りを禁止していて、ジェイが去年、騒がれていたボディ・ガードの武器の不法所持を、住民は覚えていたということも大きな反対理由だった様。とんでもない有名税だが、マルコムXの有名な言葉を思い出す。“黒人の大学教授を、白人がなんて呼ぶ？”

●今月のスニーク・プレヴュー
　何と、PEが1999年から3年振りのアルバムを9月にリリース。PEの結成15周年も記念するこのアルバムだが、プロデューサーの殆どが、去年彼らがインターネットで募集していた一般からのデモ・テープから選出されたメンバーとなっているらしい。レーベルはチャックDが主宰するスラム・ジャムとコッチのダブル・ネーム、ボーナス・トラックで「Welcome To The Terrordome」「Fight The Power」「My Uzi Weighs The Ton」のライヴ・ヴァージョンも含まれるらしい。何とタイムリーな選曲？

●今月のヒップホップ・ポルノ
　古くは、クール・モウ・ディーに遡る、ヒップホップのポルノ・ネタだが、トレッチがポルノ・デビューを果たす模様。『Naturally, Naughty, Porno Movie』というタイトルでリースされるこの映画だが、トレッチが主役で、彼のセクシャル・ファンタジーがそのまま映画になるという内容らしい。尚、彼は、こちらの人気番組『OZ』では、オーディション落ちしたと有名だが、新たに『Love And Bullet』という映画の主役として抜擢された模様。ケイジー抜きのノーティのアルバムもリリースされたが、若いオーディエンスには、もうウィキード・オン・ザ・マイクという事は関係ないみたい？

●今月の崩御
何と、ラウド・レコードが10数年のビジネスに終止符を打つらしい。去年から、ウータン、モブ・ディープのセールス不振が続き、在籍アーティストが次々に移籍をしている模様。不振といっても、正直いって、会社が巨大になり過ぎたのが理由というビジネスサイドからの見方が正しいのではないでしょうか？　ラウドが供給していたアーティストは、アンダーグランドにより近い存在で、重役達がメイジャー会社並の浪費を続けたという噂もある。そろそろ、皆、目を覚まして、ザキア・レコードの時代の姿勢と態度に戻るべきではないでしょうか？

●今月の写真
　カム・バックというか、やっとフェアなデビューを果たしたという感じのキラー・キャムことキャムロンだ。なんと、移籍先のロッカフェラ社長のデイモン・ダッシュがプロデュースする映画で、ハーレムに実在するギャング達を描いた『Paid In Full』にも出演している彼だが、今回、そのロッカフェラからの枝分かれレーベルの社長にも就任した模様。彼の元社長を刺したとされるジェイ・Zの所に移籍という事で、彼らのビーフが拡大する亊に危惧の声もある？　You Don't Know?