「このBass Line We Don't Have Test Ride, Ryo the Sky Walk In The High, Corn Head歩けばオカマンDie Dis a We a Mr. Monster Style」
デ デ デデ デ デデ デッデデ…。
 そのベースラインが初めて夜空に響き渡る。と同時に沸き上がるCrowd A People …。(「Japan Reggae Festa In 沖縄2002」にて)

 あの究極のまったりチューン・カップリングE.P「ふたりワンマン/Blue Star」に続くRyo The Sky -walkerのBrandnewは、“攻撃的”そのもののイケイケの「Guerrilla Monster」と「連勝マイク」のカップイリング。

「Guerrilla Monster」の方は、「アレ、このトラックどこかで聴いた事が…」と思った人も少なくないのでは。そう、これは「走馬党エンターテイメント」の誇る男気3人組=Back Gammonが昨年夏にリリースした「Guerrilla Growing」のオケ(制作はDJタナケン)を使用したチューンなのだ。冒頭でも引用したCorn Headのフェレーズから始まるそのコンビネーションは、Ryo独自のタン・ツイスタ・スタイル(舌が絡まるほどの超早口)と、存在感十分なCorn Headの濃いパートがガッチリと噛み合った正に“必殺チューン”。

その“威力”のほどは、生で初披露となった沖縄での件のビッグ・フェスでも実証されたのだった。うたうたいRyoの魅力は決して一口には語れないほどヴァーサタイルなものだ(正に“レゲエ界一必見の実験家”)、と常々感じてはいたのだが、こうした“言葉のシバき”的なチューンに打たれると、「これぞ…!!」と思い込んでしまうもの…。

P.Vの方も、「ふたりワンマン」に続くストーリー仕立ての“演技モノ”で、これまた必見の内容となっているので是非Check頂きたい。また、この『Guerrilla Growing Platinum』(Zeebra、Uzi、OJ & ST、KM-MakitのUBG、ラッパ我リヤのQ & Dabo、OzrozaurusのMaccho & Shalla(Ex.D5455)、餓鬼レンジャー、我リヤの山田マン & Gangsta D-XにBack Gammonの元版を収録)もリリースされるので、あらゆる方面から注目されること請合いだ。

勿論、このRyo & Corn Head版もその猛者たちの長でギラギラと妖しい光を放っている…。そして、もう一曲の「連勝マイク」は、『Sky Is The Limit』のJuniorプロデュース曲(そういえばSkyからの例のコンピはもう聴いた?)。こちらはある意味その「Guerrilla Monster」よりもハイテンションで、リディムへのRidingという点でもストレートなRyo節が楽しめる逸品。

つまり、“イケイケのー”といっても、彼の場合決して一本調子を意味せずこれだけ“幅”がある、といういい例、となり得ているのだ。そして、このE.Pの後に控えしは…そのうち発表される筈なので、今は控えておくことにしよう。とにかく今は、このPhatなBassにまたがったハイグレードなダブル・パンチに打たれるべし。