横浜を中心に、日本におけるダンスホール創世記から、マイク一本だけを武器に挑み続けるラバダブ・マスター、ジュニア・ディが遂に本腰を入れた4曲入りシングル「Da-Original Dee」を完成。これがまた彼らしいポジティヴ・ヴァイブ溢れた逸品に仕上がった。 |
![]() J:俺が中学生の時には(パパ・)ユージ君と兄貴がもうバンドで歌ってて、その後すぐだから15〜6歳の頃ですね。 ●最初に影響を受けたアーティストは? J:やっぱユージ君と自分の兄貴だけど、その次って言ったら、やっぱランキン・タクシーですね。ランキンさん聞いて俺は日本語やろうって決めたとこはあります。もう10何年も前ですね。 ●Jr.Deeと言えば“ラバダブ・マスター”。ラバダブへの想い入れを聞かせてください。例えば現場と言えばラバダブしなきゃ面白くないとか…。 J:いや、そうは思ってない。ただ自分がラバダブの現場で育ったっていうだけで。自分がラバダブ・マスターという意識は全然してません。皆が言うだけで。今はラバダブというよりショーの方が多くなってきて、あまり皆でマイクを回すって事はなくなってきてますよね。それじゃあ、このスタイルがこの先なくなっちゃうし、若手にも伝わらなくなってしまうから、俺は続けていきますよ。伝統芸です。 ●こうしてきっちりした形でシングルを出すのは久しぶりですよね。 J:ずっと出したかったですよ。出すチャンスはあったんだけど、タイミングがね。でもこれからはガンガン出してくつもりです。 ●今回はセルフ・プロデュースですよね。かつての作品と比べると気合いの違いを感じました。 J:とにかく自分でやってけば、時間はかかるかもしれないけど、いつかは(自分が望んだ所に)辿り着けるじゃないですか? そういう意味で、自分としてはこのシングルが再スタートって感じでやったからですかねぇ。 ●ライヴの良さに定評がありますが、ライヴとレコーディングの違いは? J:ライヴは失敗してもかまわない。レコーディングはその時の自分の限界も知っときながら、それに近づけるように歌う。まぁ、自分が気持ちよく歌うって所は共通なんだけど。 ●今回の曲のトラック作りは? J:「蒸気機関車D-11」と「I'm Reggae Lover」はKon-Ken(Home Grown)に。「ライオンのように」はTancoさん(Home Grown)に作って貰いました。自分の意見を出したり、俺の歌を聞いて貰ったりしながらKon-Kenの意見を聞いたり…。聴いてもらえば分かると思うんですけど、俺はシャープなリズムより優しいリズムが好きなんですよ。 ●「蒸気機関車D-11」は自分の生き様をさらけ出したような曲。「ライオンのように」はかなり男っぽいですね。Jr.Deeらしく非常にポジティヴ・メッセージに溢れてる。 J:(笑)そうですね。特に「ライオン〜」は自分で気合いを入れるぞって時に歌う曲ですね。皆もそういう時に聴いてくれたらいいと思う。俺が言いたい事は「ガンバろうよ」って事で、それを色んな方向、色んな言い方で言うだけなんですよ。それがDJだと思います。そんなに多くの事を言いたい訳じゃない。 ●どんな時にリリックスは思い浮かぶんですか? J:遊んでる時や踊ってる時、色々です。俺、サーフィンやってるんですけど、海に入ってる時にもよく思い浮かびますよ。海の中から見る景色って、岸から見るのと違っていいですよ。なんかそんな時に自分の素直な言葉が出てきたりする事が多いです。 ●声自体、以前に比べてもデカくなったし、よく通る様になったと思うんですが。 J:そうですか? 俺、今まであまり練習しない方だったんですよ。だけど昨日、初めて行った六角橋のバーのテーブルに、Buju Bantonの「Run De Place」の歌詞が貼ってあって。その内容が、“DJはどうやったらオーラを輝かせられるか” みたいなやつで、“そのためには練習しなきゃならない” みたいな内容(笑)。Bujuが言うなら、って思いましたね。 ●では最後に一言。 J:とにかくライヴ見に来て下さい。あとKon-Ken、エンジニアの大ちゃん、色々教えてくれた皆、ありがとう。 |