ジューンブライドの6月は、ジャマイカも結婚シーズンだ。結婚式は教会で挙げるのが普通で、マリッジライセンスの資格をもつ牧師と二人の証人の前で「死が二人を分かつまで」と神様に愛を誓い合う。役所に届け出るだけで結婚と認められるわけではなく、神様に誓うのがポイントで、牧師と二人の証人さえいれば、場所は教会に限らない。ジャマイカには結婚式場はないけれど、北海岸のホテル、特にオールインクルーシブのハーフムーン、ラウンドヒル、サンスーシ、サンダルスなどは結婚式でも人気のスポットで、日本人カップルも多いよ。
式後景観のよい場所で写真撮影をするのも気候のいいジャマイカならではで、キングストンならデボンハウスやホープガーデンが人気の撮影場所だ。披露宴はリッチなカップルならホテルやレストランで。ウエディングケーキにブーケ、ガーター投げ、そしてカラオケはジャマイカの中流層上流階級に浸透したよ。が、結婚式にレゲエは出る幕なし。レゲエのウエディングソングも極小だものね。アイジャーマン・リービィの「I
Do」くらいかな。ジョージ・ヌックスのチューンなら披露宴に合いそうなだけで。
先日招待された結婚式の新郎新婦は共に50代、共に初婚、超熟年カップルで、二人には孫もいる。人生を共に過ごし、子供も手を離れ、さてそろそろ結婚しようかといった感じ。昨年出席した友人の結婚式は40代前半のカップルで、私達はてっきりこの二人はとっくの昔に結婚しているものと思っていたっけ。ジャマイカにはまるでセカンドボウ(結婚後に愛を誓い合う式)のような結婚式を挙げるフルムーンカップルが多いのだ。結婚制度にはかなり慎重で、この制度には高い敬意を表しているようにみえる。この国には結婚適齢期なるものがなく、あるとしたら一部の上流社会だけで、とにかく年齢で制限されたり区別されたりすることが少ない社会だからね。ではシングルで暮らしていくのかといえばとんでもない。そこはそれ、恋愛命のジャマイカ人のこと、結婚せずに特有の生活形態をつくってゆく。
結婚して家庭を持つことが容易でなかった奴隷制度の名残りといわれるけどね。
以前は金持ちと貧乏人、二手にきっぱりと分れて見える社会だったのだがこの頃は中流層もふえて、結婚するカップルも多くなっているという。もっともっと平等な社会になるといいね。
Blessing.
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