 |
CONSCIOUS VOICE / JUNIOR KELLY
[PENITENTIARY/ PENLP2015]
一時は交通事故にあったという噂もあったJr.Kellyのニュー・アルバムは、タイトルが全てを物語っているように、コンシャスな内容。様々なプロデューサーが参加しているので、音の方はバラエティに富んでるけど、基本的にはどれもルーツなノリで深みがあります。歌の方も相変わらずのJr.
Kelly節は健在なので、最近のルーツ・アーティストが好きな人には堪らないのではないでしょうか。オススメです。[輸入盤](鎌田和美)
|
 |
THE BEST OF LUCIANO / LUCIANO
[XTERMINATOR / VP/ VPCD]
Xterminator時代の音源を集めた編集盤。正直なところ、個人的には今のLucianoも好きですが、やっぱりこの頃の方が印象的な曲が多かった気がします。だから個人的にもこの内容なら、ズルイ!ってくらいベスト。次から次へと名曲のオンパレードなので、本当なら曲目を列記した方が良いんじゃないかと思うくらい。因みに「In
This Together」等はライヴ・ヴァージョンが入ってます。本当にニクイ内容。[輸入盤](鎌田和美)
|
 |
CHANT TO
JAH / SANDOZ
[SOUL JAZZ / SJRCD59]
U.K.のソウル・ジャズ・レーベルからリリースされたサンドスのダブ・アルバム(アナログ盤は12"シングルの2枚組)。ルーツ系とは全く異なるコジャレたインスゥルメンタル系のダブ。ソウル、ブレイクビーツ、ドラムンベース等が融合した新感覚のクラブ系ダブとでも言うのだろうか? もちろん、リズム・トラックのベース(下地)はレゲエである。今ロンドンで流行中のニュー・ミュージック。[輸入盤](長井政一) |
 |
ONE BRIGHT DAY / PRINCE ALLAH
[BACKYARD MOVEMENTS
/ BMIS102CD]
ロンドン、バックヤード・ムーブメンツからプリンス・アラーの久し振りのニュー・アルバム。プロデュースはディサイプルズことラスD、そしてジョナダンが担当。既に2000年に録音されていたもので、ヴォーカルとダブのヴァージョンが交互に収録されている。内容はヘヴィー級のU.K.特有のデジタル・ルーツ。熟年ルーツ・シンガーとニュー・ルーツが見事に有機的に融合したスグレものアルバム。[輸入盤](長井政一)
|
 |
PSALMS FAR I / PRINCE FAR I
[PRESSURE SOUNDS / PSCD035]
キレると号泣する所から付いた名前がキング・クライ・クライ。この名も相当カッコイイが、その後付いたプリンス・ファーライというDJネームも彼のサンダー・ヘヴィー・トースティング同様かなりヒップ。重厚なベースラインがボディーガードのように寄り添い、全方位を闇より黒いロッカーズ・リディムで武装するマフィアン・ボイス。76年リリースのこの1stには彼のタフ・スピリチュアルが全て詰まっている。[輸入盤](武田洋)
|
 |
RIDE LIGHTNING 1972-76
/ BIG YOUTH
[TROJAN / TJBDD022]
ディリンジャー、トリニティと共に、個人的に大好きなオールド・スクールDJのアルバム。トロージャンが過去にリリ−スした5枚のアルバムからのセレクションを中心に初CD化の曲も多数収録されている。クールでありながら攻撃力も兼ね備えたトースティングは真にオリジナル。U-Royが確立したレゲエDJというスタイルをネクスト・レヴェルに押し上げた彼の功績はレゲエ史の中でも評価が高い。[輸入盤](小池信一)
|
 |
SKANKING WITH PABLO 1971-77
/ AUGUSTUS PABLO
[TROJAN / TJACD012]
時の流れというのは本当に早いもので、パブロが他界してそろそろ3年という月日が経とうとしている。ここ数年は日本でもダブ系のサウンドが大いに注目を集め、ラス・タカシの作品等はパブロの影響が顕著に現われていた。今回お薦めする作品はパブロの代表的なナンバーばかりを収録したベスト。メロディカというチープな楽器ひとつでこれだけの作品を作り上げるとは。並々ならぬ才能を再確認出来た。[輸入盤](小池信一)
|
 |
RAGGA RAGGA RAGGA ! 16 / V.A.
[GREENSLEEVES / GRELCD268]
グリーンスリーブスの人気シリーズの最新作。他の人気コンピレーションはミディアム・チューンを程良くブレンドし聴き易い仕上りになっているものばかりだが、それらとは一線を画し、ハードコアなチューンだけに的を絞ったセレクションがこのシリーズのウリ。話題の“マーシャル・アーツ”オケ、シズラの「カラテ」を筆頭に、エレファント、バウンティ、ケープルトンなどのの強力チューン満載
|
 |
SKA ALL MIGHTY / V.A.
[HEARTBEAT / HBCD117]
トレジャー・アイルに焦点を当てたスカ編集盤。収録曲は音質、レア度共に最上級。ソフトなサックスの音色にクラクラ目眩がしてしまうトミー・マクック&リン・テイトの「Spanish
Eyes」は、デタミ「Sayonara」がフェイバリットならノー・ダウト。マーチング・バンドみたいにドラムがロールするドン・ドラモンド「Melody
Jamboree」は、クボタタケシがかけるスカが好きな人にはドンピシャ間違いなし。[輸入盤](武田洋)
|
 |
三木道三スタイル1995-1998/三木道三
[スティングミュージック / STCD-001]
今や日本全国にその名を広めた男、三木道三。その彼が1995〜98年に7インチ、12インチでリリースしてきた名曲の数々が再び銀盤で登場。今も変わらぬその斬新なフロウと大胆なリリックスは、当時のシーンに絶大なる影響を与えたし、今もその影響力は絶大だ。近年、三木にヤラれたリスナーであれば、ぜひチェックして欲しいアイテムであり、彼の栄光の軌跡を知る貴重な1枚であることはマチガイナイ。(青木真哉)
|
 |
スカイ・イズ・ザ・リミット/V.A.
[東芝EMI / TOCP-24789]
以前から噂になってたRed SpiderのJuniorがサウンド・プロデュースを手掛けた自身のレーベルのコンピ盤。装飾を一切排したシンプルなタイトルが示す通り、どのチューンもジャマイカをベースに数々の現場、制作で培ったJuniorのセンスと拘りが“これこそ俺の音だ!”と自信満々に提示されている。タイトル曲はSky版「Dancehall
Checker」とも言え、レゲエの醍醐味が存分に味わえる。音もファットで汁が溢れ出そう。(大場俊明)
|
 |
Xレイテド・ジャパニーズ・レゲエ・ダンサーズ/V.A.
[シストレン / ポリスター / MTCH-1015]
日本全国のダンサー志望の女の子、そして全ての野郎共が待ち望んでいた日本各地で活躍するレゲエ・ダンサー・ビデオのサントラ盤(ビデオも同時発売)。各ダンサーの希望に則り、シストレン監修の下、王道チューンをファイヤーハウス・クルーがビデオ用にリメイク。つまりガンガン踊れて、口ずさめる曲がてんこ盛りということ。ジョニーPやアドミラル・ベイリー等の懐かしい名前がまた嬉しい。(大場俊明)
|
 |
アールエレメンツ/RL
[BMG/BVCZ-27006]
ネクストのリード・ヴォーカリストがソロ・デビュー。「Too Close」風アーバン・ダンサーやビロードの如きスロウといった従来路線だけでなく、バウンスものから2ステップ、はたまたロッキッシュな展開に至るまで、グループ活動ではみせなかったサウンドで楽しませる。でもここでのミソはあくまで彼の喉。ゴスペル直系のラフな佇まいや鬼気迫る“泣き”は、本作を優れたヴォーカル・アルバムたらしめている。(石澤伸行) |
 |
シー・ロー・グリーン・アンド・ヒズ・パーフェクト・インパーフェクト/シーロー
[BMG/BVCZ-27005]
グッディ・モブの構成員がソロ・デビュー。ソウル、ファンク、ブルーズ、ロックといったジャンルのごった煮的サウンドは正しくダウン・サウス・マナー。歌ともラップともつかない、そして清潔感やクールネスのかけらも感じられないひたすらエグみのあるヴォイス・ワークはしかし、我々の心を掴んで離さない。敬虔なクリスチャンでもある彼のメッセージは、ぶっちぎりの存在感を伴って一層の説得力を持つのだ。(石澤伸行)
|
 |
ワールド・アウトサイド・マイ・ウィンドウ/グレン・ルイス
[エピック/EICP-69]
カナダはトロント出身の男性シンガーのデビュー作。シングル「Don't You
Forget It」で周知されたのは、穏やかな佇まいながら豊潤な味わいを持つヴォーカルだったが、本作でもそんな良質な素材感を活かすべくアンドレ・ハリスやヴィダル・ディヴィスら旬のフィリー勢が全面サポート。端正なサウンドに乗って舞う節回しははっきりスティーヴィ直系といえるが、その細やかなニュアンス表現は御大をも凌ぐほど。(石澤伸行)
|
 |
サザン・ハミングバード/トゥイート
[イーストウェスト/AMCY-10017]
ミッシー・エリオットと共演、彼女がつけたニックネームをタイトルにアルバム・デビューした女性シンガー。シングル「Oops」ではティンバ・ビートが打ち鳴らされる中でのパフォーマンスとなったが、本作前半に敷き詰められたスロウでの歌声のなんと妖しく美しいこと!かと思いきや、ネタ感の強いパーティ・チューンではスタイリッシュな佇まいを披露、アリーヤなき後の席をその存在感で埋めたかのようだ。(石澤伸行)
|
 |
ハート・トゥ・ユアーズ
/ミッシェル・ウィリアムズ
[ソニー/SICP-121]
デスチャからのソロ・リリース第1弾。相当に率直な語り口で“負けない女性”を描いていたグループに対し、本作での彼女はゴスペルをキーにスピリチュアルな世界観を現出させている。かといって堅苦しさは皆無。ここには、新進によるイマを捉えたサウンドに加え、カール・トーマス、メアリー・メアリー、シャーリー・シーザーら教会からのサポートを得て、自らの歌を武器にピンで勝負する逞しき女性がいる。(石澤伸行)
|
 |
クラシック・エッセンシャルズ/ V.A.
[カッティングエッジ/CTCR-13162]
ヨーロッパ音源を中心とした選曲で、確実にR&Bファンの信頼を獲得しているシリーズの新作。今回はこれまでのコンテンポラリーな趣向を変え、年代を越えたクラシックを広く収録、各曲の持つフレイヴァを把握しきった者のみに可能なミックス技もあって、これまで以上にフロアの熱気を伝える。歌とビートに関する厳しいバーを越えた秀曲が並ぶ様は、そのレアリティを含めまさに音の博物館に入ったかのようだ。(石澤伸行)
|
 |
ザ・プライヴェート・プレス/ DJシャドウ
[ユニバーサル/UICI-1017]
衝撃的な『Endtroducing』から6年の時を経て遂に登場するDJシャドウによるセカンド。ヴァイナル・ジャンキーとしても知られる彼がネタをふんだんに盛りこんだ極上のサンプリング・ミュージック。そのブレンドの新鮮さや安定感は職人芸的な所もあってミュージシャン、又エンタエイナーとしてのシャドウの成熟ぶりが伺える。ある意味バック・トゥ・ベイシックの面白さ、楽しさを久々に思い起こさせてくれる一枚。(高橋晋一郎)
|
 |
アズ・イフ・トゥ・ナッシング
/クレイグ・アームストロング
[東芝EMI/VJCP68391]
『ムーラン・ルージュ』など演劇や映画の作曲家としても代表作を持つベテラン、クレイグ・アームストロングがマッシヴ・アタックが主宰するレーベル、メランコリックから2ndをリリース。U2のボノやモグワイ、フォーテックまで多彩なゲストが参加。濃厚なストリングス・アレンジが作品全編を彩り、樹海の如く深いオーケストレーションに包み込まれ感傷的にさえなってしまう実にセンシティヴなサウンド。(高橋晋一郎)
|
 |
リケッツ&スティーヴィ
/デイヴィッド・グラブス
[Pヴァイン/PCD23244]
1stアルバムが高い評価を受けたデイヴィッド・グラブスの最新作。今回もジョン・マッケンタイア、ノエル・アショテ、ダン・ブラウンらの参加を得たばかりか、ビョークとのコラボレートで知られるマトモスまでも招き入れてのアルバム制作となっている。個性派ミュージシャンを使いつつも飲み込まれる事なくまとめ上げた上、デイヴィッド自身による味のあるヴォーカルがまたしても素晴らしく、完成度高し。(高橋晋一郎)
|
 |
エヴリデイ/ザ・シネマティック・オーケストラ
[ビートインク/BRC54]
ジェイソン・スウィンコーをリーダーとするグループ、シネマティック・オーケストラの2ndアルバム。ディープでムーディ、かつジャジーとアルバムから連想されるキーワードを並べると平凡な物になってしまうものの、その音楽性は確実に聴く者の感性に染み入るだろう。タイトルが示す通り前作より更にリアルなメッセージを持った今作は、太くポジティヴな力強さを兼ね備えた大人の哀愁のサウンド。(高橋晋一郎)
|
 |
ミリオン・ブレス・オーケストラ/
ゴマ・ダ・ディジュリドゥ
[ジャングル・ミュージック/IMS/JM-001]
ディジュリドゥを武器に4年間世界を渡り歩いてきたGomaが帰国し、腰を据えて制作した3rdアルバム。彼が実際世界で何を目にし何を感じたかは知らないが、ここに収められた作品群を聴くだけでそれらが音として凝縮されている事とは明白。幾重にも重ねられたディジュリドゥの独特の深みと解放感。それと共鳴しあうリズムの的確な選択。プレイボタンを押した瞬間から聴く人が行きたい所へ連れてってくれるだろう。(大場俊明)
|
 |
ナム/ナム
[リヴァース/サウンドスケープ/RECD003]
ブレイク・ビーツの可能性というのは未だ計り知れない。それは今後機材がどれだけ発展するか分らないからでもあるが、そこに込める魂が機械を通してどこまで表現し切れるかが楽しみだから。そこで日本屈指のサウンド・メイカー、Numbの1stアルバムである。この音を聴く限り、ここには彼の鋼の様な意志と澄んだ魂が音の隅々まで宿っているとしか聞こえない。体内の血の流れの音を聴いている様な錯覚に陥った。(大場俊明)
|