2001年3月号
 


Michael Prophet

 Greetings friends.
クリスマスが終わったが、振り返ればここイギリスではこれといったビッグ・ショーもなく静かなもので、クリスマス前に2つの面白いライヴがあっただけだった。Culture Promotionsが豪華なダブ・ショーをHackney's Oceans Clubで開催した。出演者は、Mad Professor、Lee Perry、Neil Zion TrainとScientistだった。Trevor Walters(マイホーム建設のために4〜5年ジャマイカにいた)とLouisa Markらが参加した。ロンドンのイーストエンドのラヴァーズ・ロックのイベントも評判がよく、盛況だった。

残念なことにイギリスでは観ることができないが、どうやら、ギネス・ビールのTVコマーシャルにLee Perryが出演しているらしく、南部アイルランドでちょっとした騒ぎになっているらしい。ダブリン在住の友人によるとバスタブに座っているLee Perryが様々な場所でギネス・ビールの素晴らしさを叫んでいるというモノらしい。早くイギリスでもオン・エアーされて欲しいと願う。

TV関係でもう一つ。Prince Busterの「Madness」がトヨタの4WD、Ethiopiansの「Train To Skaville」がJacob'sのクリームクラッカーのCMに使用されているワケがどうもわからない。大手広告代理店でオールド・レゲエ・ファンがいるのか、マーケティングのお偉いさんの誰かに、膨大な量の音源を持ってる友人がいるのか。謎は深まるばかり。

先週、Torojanからリリースされている面白いモノを2、3見つけた。このレーベルのカタログは殆ど宣伝をしないなか、急激に増えている。『Tribute To Curtis Mayfield』は彼のチューンがレゲエの色々なスタイルによってカヴァーされている。『Soul Groover From Alton Ellis』、このミスター・ソウル・オブ・ジャマイカのCDは数曲のかなりレア・アイテムが収録されている。『Soulful Reggae』『Roots Reggae』というちょっとベタなネーミングのコンピにはその名のとおりの古い音源の数々が収録されているが、初リリースの曲も入っている。例えば、『Roots Reggae』にはMichael Prophetの「Evil Doers」が収められている。これはジャマイカで12インチとしてリリースされ、探すことは非常に難しい。この2つのコンピはオススメだ。残念なことに古い音源のCD化はあまり保管状態が良くない7インチからの板起こしが多い(まあ、誰でもやっていることだが!)。ほんの一握りのCDしか実際のアナログ・マスター・テープからマスタリングしていないのだろう。残念なことだ。


Gary Crosby founder of Jazz Jamaica All-Stars

誰かBBC Radio 3のウェブ・サイトでロンドン・ジャズ・フェスティバルでのJazz Jamaica All-Starsの演奏を聴いた人はいる?彼らがビッグ・バンドの編成になって初めて聴いたが、凄いサウンドだった。ホーンのサウンドがひしめき合う中にワイルドなソロ・プレイがあり、すべての音のテンションが1段上がっていた。サウンドは多彩で少々うるさく感じられるかもしれないが、全体的にシャープに洗練されていた。

Intensifiedというローカル・スカ・ロック・ステディ・レゲエ・バンドがドラマーを募集中。昨年11月に結成当時からのメンバーTerry Daveyが脱退したためだ。メンバー全員がレゲエ以外の音楽にも造詣が深く、Terryも実験的な音楽に興味を持ち始め脱退したらしい。バンドはドイツのGroverというレーベルと契約を交わし、2002年はレコーディングとライヴを中心に活動していく予定だ。Terryの後釜を務める大役を探すドラマー・ハントは続く。

 Till Next Time, Take Care...