
遂に今月、強烈なメンツを従えて久々の来日を果たすNYのマッシヴB。そのドン、ボビー・コンダースに来日直前インタビューを試みた。どうやら来日公演は気合いばっちりの様子。
●クラブ・プレイで心掛けている事は何ですか?
Bobby(以下B):僕はいつも人々を楽しませることを心掛けるようにしている。最も重要なことは観客を参加させること、そして観客を楽しませることだけじゃなく、Massive
Bのフレイヴァを観客に与えることだ。
●最近、Mo'
Music等、NYをベースにしているレーベルも活躍してますね。実際、今のNYのレゲエ・シーンはどんな感じですか?
B:NYにはプロデューサーやレーベルがたくさん存在している。何か新しくて新鮮で、いつも聴きたくなるようなサウンドを作っている連中がね。
●普段はやっぱりレゲエを聴いてるの?
B:自分がレゲエ以外のジャンルでもうまくプロデュース出来ているように、ヒップホップからハウスまでどんな音楽でも聴くよ。
●あなたの作品について訊きます。Bounty
KillerやElephantmanといった現在のトップアーティストと共にNico DemusやKing Kong等、オールド・スクールのアーティストを起用してますね。サウンド的にも"Dub
Organizer" ではRoots Radicsを起用したりと80年代のダンスホールに対する拘りを感じるんですが…。
B:僕はラバ・ダブが大好きなんだ。あの時代のドラムとベースの響きとか、生のミュージシャン精神を感じられることとかね。あと、僕はファウンデシーション・チューンも大好きだし、リスペクトしている。現在でも最近のイケイケ・リディムよりも、当時のドラムとベースを基調としたリディムを好む人が多いというのは面白いことだね。だから僕はMassive
Bではファンデーション・リディムとイケイケ・リディムのバランスを取るようにしている。
そして、それはアーティストの選定に対しても言えることだ。多くのプロデューサー達はファウンデーション・アーティスト達のことを忘れ、数少ない最近のアーティストに目が集中している。プロデューサーという立場で自分が育ってきた時に聴いてきたアーティスト達と仕事が出来るのは喜びなんだ。だから、ファウンデーション・リディムの時は、できるだけ多くのそうしたアーティスト達と仕事が出来るように努めている。
同様にイケイケ・リディムの時も、大物アーティストだけでなく若い駆け出しのアーティストのもリリースするように努めているよ。ただ、この音楽のビジネスの中で、ただ一つ確かなことは、全ての人々を楽しませることは決して出来ないということなんだ。
●何度か来日公演もしてますが、ここ数年で日本のシーンも成長しました。特にあなたはNG
Headの作品を手掛けたりもしてますが、日本のシーンに対してはどう感じてますか?
B:日本のレゲエ・シーンは素晴らしい! 日本のレゲエ・ファンは音楽を愛しているし、音楽に対する知識も深いし、それを楽しんでいる。僕は日本のレゲエ・ファンと自分を重ね合わせて見ている…、(ジャマイカから見て)それぞれ別の異国に居る者同士として、そして、にもかかわらず、レゲエに対する何か共通した愛情を持っている者同士としてね。
現在は沢山のレーベルが日本で頑張っているけど、僕はそれがレゲエにとって、そして日本のシーンにとってとても素晴らしいことだと思うよ。多ければ多いほど、ファンは選択することが出来るし、プレイすることができる。それがレゲエを広げていける唯一、そして最善のやり方だから。
日本のファンはいつもボビー・コンダースとMassive Bに愛情を示してくれる。そして僕もいつも日本のファンに対して愛情とリスペクトを感じている。僕は日本のレゲエ・アーティストをもっと自分のレーベルで録音しようと強く思っているんだ。音楽は音楽、たとえ言葉が通じなくてもそこから感じ取れることがある。NG
HeadにBig Up、そして全ての日本人アーティストにも!
●最後に日本のファンへメッセージを。
B:日本のファンが音楽を愛し続けている事を願うよ。そして我々Massive
Bとして日本のファンからの絶えまないサポートと愛情に感謝したい。我々が2月に来日した際は、山ほどの新しいダブと共に最高の時間を過ごせるはずだから期待して欲しいね。そして女の子たちは最高に自分達を表現するように! ジャバはステージから客席に飛び込むかもしれないし、僕は女の子達をステージにあげるから、日本人のログ・オン(ダンス)を見せて欲しいな。
ブロ・バントンが今年の最新リリックを放ち、オリジナルのダンスホール時代へと誘うだろう。チコは若い連中に受けるだろうね。そして彼が全てのチ・チ・マンを焼き殺してみせるだろう。そしてクロニクルは全ての神の慈愛を受ける連中に語りかけ、驚かせるだろう。とにかく最高の時間を期待してほしい。日本のファンにBig
Upを、Massive Bクルーから愛情とリスペクトを込めて。またこうした機会が実現したことに対してリコ・インターナショナルにBig
Upを。
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