2001年12月号
 


Buju Banton (L) with Wayne Wonder (R) in 1992

 Greetings Friends,
去年の大成功に引き続き、John Holt, Freddie McGregor, Ken Boothの3人がRoyal Philharmonic Concert Orchestraと共演する事が決定した今年の交響樂ギグであるが、会場に足を運べない人に朗報。とにかく画期的であったといえる去年の素晴らしいコンサートの模様が手にとる様にわかるダブルCD、『John Holt in Symphony with The Royal Philharmonic Concert Orchestra』がJetstarよりリリースされた。一枚目はJohn HoltとLloyd Parkes' We The People Bandにフル・オーケストラ、二枚目はFreddie McGregorとバンドの演奏が収録されている。録音状態も良く、純粋にショウを楽しんでいる観客のざわめきも心地良い。

「Playboy」などのヒット曲を飛ばし、ずっと昔から己のスタイルを固持し続けているシンガー、Danny Rayは現在、JetstarのCave Studioにてプロデュース業の柱として活躍中。設立後間もない頃はどちらかというとダンスホールよりの作品で成長してきたスタジオであるが、現在は扱う音楽の幅を大きく広げている。その努力の結果は着実に売上に表れてきたようで、最近ではお馴染み『Reggae Hits』シリーズや『Run De Riddim Selector』の Vol. 1&2 、『Reality Calling Volume 1』などが好セールスを記録しているとの事。そんな中、Caveの底力が発揮されているのはRas-Itesの素晴らしいデビューCD『Urban Regeneration』や絶対に外せないLucianoの『Great Controversy』といった作品。また近日中にリリースされるであろうLloyd BrownやPeter Hunnigaleのニュー・アルバムも要チェック。ここ十年間で彼等がいかに素晴らしいシンガー達であるかという事は証明されているが、二人共今までローカル市場外での活動があまりなかっただけに今回の作品は実に楽しみである。

Blood & Fireからの最新作は、Niney The Obserberからの70年代DJ作品をまとめたという、実にエンターテイメント性の高い『Microphone Attack 1974 - 78』。Big Youth, I Roy, Dillinger達の主に Dennis Brownのクラシック・リディムを使用したヒット・チューンや、U Roy, Ranking Trevor, Trinity 等のいい所のみが満載といった作品となっている。当時の人気DJ等による代表作をこんないい形で出してくれるとは感激。最も私にとって、Big Youthの「Four Sevens」、Dillingerの「Flat Foot Hustlings」、I Royの「Jah Come Here」、「Sister Maggie Breast」が収録されていればそれだけで満足のいくアルバムと言えてしまうのであるが。

アメリカのレーベル、ROIRからもTerroristsによる『Forces 1977 - 82』なるヴィンテージもののCDがリリースされた。数々のライヴ・パフォーマンスから厳選された作品にはゲスト・フィーチャーとしてLee PerryとRoland Alphonsoの名前が。しかし彼等について私が最も記憶しているのは、彼等がLee Perryにサイケデリックなドラッグを勧めたとして噂になったという事。とにかく少しばかり荒っぽいものの、私の好みではある。


Gussie Clarke


Sizzlaといえば、現在活躍するラスタ系アーティストの中では間違い無く、トップに属するDJのうちの一人であるが、そろそろレコーディング・スケジュールのペースを落としても良い時期ではないだろうか? 彼はほぼ毎月といったペースでアルバムのレコーディングを行なっており、Jetstarの配給センターでは彼専用の棚が必要なまでになったらしい。

そのほとんどが今回初めてCD化されたという、Augustus PabloのRockers作品の数々が、現在Jetstar(とKingstonはOrange StreetにあるRockers International Recoerd Shop)より発売中。オススメなのは『Rockers All Stars』(CDRP023)とNorris Reidの『Roots And Vine』(CDRP0240)等。

この場を借りてHakase-Sunに謝らなくては。というのも、もっと前に彼の『Plays Boyz-Toyz Reggay !』を聞いておくべきだったのだが、CDシングルのボックスはどうも小さ過ぎてなくしてしまったのだった。とにかく、楽しく明るめのレゲエを演奏するこの元気な日本人は、アップテンポなビートとパンクっぽい態度が魅力的である。

イギリスに設置した活気あふれる新しいクルーと共に、ここのところますます忙しくなってきたVP Recordsから、彼等の最新作が送られてきたので紹介しよう。まずはそのほとんどがカヴァーで、さまざまなアーティストによるソフトなレゲエ・チューンをセレクトした『Reggae Lasting Love Songs Vol. 2』、聞いていて眠くなってしまった。またBuju Bantonの『Early Years 90 - 95』は初期の頃の作品19曲をセレクト、しかし彼のキャリアの中で肝心といえるチューンの数々が抜けているのが気になるところ。未だに論争が絶えない「Boom Bye Bye」等、確かにいい曲も収録されてはいるが、強烈なスラックネス・チューン、「Gal Fi Beg」や皆を喜ばせた「Love Mi Browning」、「Black Woman」は? 『Reggae Anthology』シリーズは今回、Yellowman (『Look How Me Sexy』)、Ninjaman(『Anything Test Dead』)、そして Music WorksとPenthouseからの作品で、サウンドは現在も充分堪能できる。
 
Till next time, take care.............

                          [訳/有賀由紀子]