なんと、MTVが二十周年だったそうで、そのイヴェントのメンツの凄い亊。解散の噂もあったTLCや、態度が悪いという噂のDMC入りのランDMC、ケイジー抜きのノーティ・バイ・ネイチャーなど、MTVに貢献したアーティストが、総出演したショウ・ケイスでした。BETという黒人所有だったケーブル局も吸収し、益々モノポリー化が進む彼らだが、アメリカのアイコンになったのは、確かである。若い世代のライフ・スタイルや、文化への浸透度はもう否定出来ないほどのこの悪魔、どうしてくれよう?

●今月のジャム
 昔は、グライミーなイースト・ヴィレッジのロック・クラブだったブラウニーズも、今やDJブースもありカレッジのキッズが集まる店になってしまったが、ヒップホップの企画もやるようになり、その幅は確実に広がった。8/3マイク・ラッドのギグがここブラウニーズであったのだが、客層はここの所のがっかりする感じではなく、他人種に渡る新たなシーンみたいなモノを垣間見た。オープニングのケンタッキー出身者中心の、ファンク・ロック・ヒップホップ・パンクみたいなプレジャー・ユニットは、最高のテンションで、そのセレクションを披露。再びアンダーグランドが活性化してきたんじゃないかという期待を再び持たされた?

●今月のジャム2
 先月も紹介したセントラル・パークのサマー・ステージという企画で、8/6は、エリカ・バドゥが登場。セットは、去年のそのものと全く同じで、ネタだったんですか?という感じですが、その音楽の幅の広さは、最近のNYの住人達を満足させるには十分なものだった。しかし、みんな最近マナーが悪いね。ゴミだらけだよ?

●今月の出所
 それで、禁固刑中の違反で実刑5年を終え、シュグ・ナイトが出てきたんだけど、出所直前のロンドンの新聞オブザーヴァーのインタヴューがアメリカのメディアでも紹介された。もちろんターゲットは、スヌープと、Pディディだ。スヌープが出したシュグについてのコメントも完全に、服役中に聞いていたらしく、「奴には、忠誠心というモノを教えてやる」とインタヴューで発言したらしい。Pくんについては、「出所後、まずNYにプレス・ツアーでいく」と軽く触れただけだったが、Pディディもアンダー・ウェアのラインを出している場合じゃない?

●今月のスニーク・プレヴュー
なんと、オニックスが復活作をLAで制作中らしい。オリジナル・メンバーで、今回はロック・オリエントなモノもスティッキー・フィンガースのソロ作同様、収録予定らしい。ゲストはブルックリン出身のスティーヴン・キングなどが入る予定らしい。ブラック・トラッシュは、モレットの髪形をやるのだろうか?

●今月のジャム3
 古くは、ヴィデオ・ミュージック・ボックスというローカル局でのヒップホップ中心の音楽番組のホスト兼、プロデューサー、現ホット97ホストなど、幅広い活動でNYのヒップホップ・コミュニティでリスぺクトされているラルフ・マクダニエルが所有するアンクル・ラルフズ・アーバン・ギヤという洋服屋の主宰するブロック・パーティのシリーズで、KRS1、タリブ・クウェリ(写真)が、8/4、出演した。ダイヤモンド着用流行をユーモアを交えてこき下ろすKRSの健在な姿が、今の若いオーディエンスにどう写ったのか、非常に気になったが、これがヒップホップのエッセンスだと感じたのは間違いないだろう?