常にネクスト・ステージを目指し、前進し続けるリョウ・ザ・スカイウォーカーが、遂に渾身のファースト・アルバムをリリース。日本のダンスホール革命を起こす予感さえ感じてしまう本作について、早速彼にインタビュー。

●遂にアルバムが完成したね。取り敢えずお疲れさま。
リョウ(以下R):ありがとう。ほんま色々な意味でしんどかったわ。でも、その代わりにヤバいアルバムが出来たでえ(かなり自信満々)。

●早速、そのヤバいアルバムについて聞かせて貰いたいんだけど、テーマはあったの?
R:前回のミニ・アルバム『How To Walk In The Sky』では「喜怒哀楽」というテーマに沿って創ったけど、今回は特にテーマを設けずに、思いっきし俺のやりたい様にやらして貰った。だからタイトルも『Ryo The Skywalker』!

●では、気になる内容の方なんだけど…。
R:まず、すげえ曲の順番には気を使った。簡単に順を追って説明すると、ド頭は踊れ踊れの楽しげな曲、「Custamove」と「Working Holiday」の2曲がきて、次に「ワイルド ワイルド 進化論」(先行リリースされ、オリコン・チャートにもランク・イン)で、壮大なテーマのもとに、視点が先の方にあるものがきて、4曲目の「コトのホッタン」で一気に自分の原点に戻り、レゲエ本来の楽しさ、つまりメチャ言いたい事を言いまくって、音に乗っかって遊ぼうよ、ときいの、そのあと男子コーナーへ突入!

●ここから何曲かはお馴染の曲が登場だね。
R:そうやなあ。「かくれが」は昔から現場で唄っていて、自分の中でもお気に入りで、いつかちゃんとした作品にしたかったんで。続く「五線上の戦士」ではジャンボ(・マーチ)をフィーチャーして、モロにイケイケのサウンドネタに仕上げてみました。

●個人的には「五線上…」が一番興奮させられたね。きっと全国のサウンドマン達もアドレナリン出まくりでしょ?
R:これもレゲエならではの遊びだから、外す訳にはいかんでしょ(笑)。7曲目の「Gun Man Story」はモロに俺の世界って言うか、物語に重点を置いて、こんな事もリリックに出来るぞ、と。次の「西向く侍」はロッカーズ・ワールドから98年にリリースしたヤツなんだけど、俺の中でのルーツっぽい唄だから、どうしてもこのアルバムに入れたくて。

 そんで9曲目の「Time Travel」で、今迄のを統括して「ありがとう」みたいな意味が込められてて。最後は朝本浩文さんと作った「ふたりワンマン」なんだけど、実はこの曲だけ0.5秒ぐらい、曲間を長くしといて…。

●その訳は?
R:このアルバムの中で一番毛色が違った唄になっているんだ。この曲は言ってみれば次に繋がると言うか、新たな感じに出来上がったんで自分を予感出来たチューン。だから最後に持ってきて、これからの "Ryo The Skywalker" にも乞ご期待、ってな感じでまとめてみた。

●改めてリョウ君の言葉の迷路の奥の深さを実感させられるね。でも正直、まだここ日本では、こういったダンスホール・スタイルの認知度は低いと思うし、まだまだこれからが勝負だと思うんだけど、その点についてはどう?
R:実際、俺等は日本に無かったものをやろうとしているから、これからはもっと努力していかないかんと思う反面、考え過ぎてもあかんという事を今回のアルバム制作過程で学んだんや。それはジャマイカに行った時、スティーリーがボソっとこぼした言葉のお陰なんやけど…。

●その言葉とは?
R:"Music Can't Wrong"。ほんま、おっさん良いこと言うわ、と思ったね。正直、今迄ジャマイカのダンスホールを追及し続けてきたけど、その言葉を聞いてからは単純に俺がジャマイカで受けた「なんじゃこりゃ」みたいな衝撃をここ日本で、俺、スカイウォーカーなりの色で伝えて行ければなぁと思うようになった。でも勿論、俺の中にある基盤はダンスホールだけどね。

●最後に皆に向けて一言。
R:8・9月には全国にこのアルバムを引っ提げて暴れ回るので、皆よろしく! 勿論、ソロ・ライヴも予定中なのでチェックしてや。