Greetings Friends,
●今月はまず80〜90年代を代表する今はなき2つの女性バンド、Akabuと
Abacushのメンバーから結成された女性オンリーのバンド、Sistaの話題から。去年はずっとヨーロッパ・ツアーに力を入れていた彼女達であるが、先日自らのレーベルSistaより待望のファーストCDアルバム『Live
At Montreux』をリリースした。マネージメントも女性が行なっており(Culture PromotionsのNickyが務めている)、ミュージシャン、シンガー、DJ、ポエットを含む計14人のクルーが取り上げるテーマは無論女性にまつわる内容が多く、それぞれの才能を生かすべく様々な形で音楽を展開している。
www.SISTAwomeninreggae.com に詳細が出ているので、ぜひチェックを。
●引き続きSista関連の話題。Levi
RootsのSoundboxからの最新アルバムに登場したSistaのポエット、Jayzik AzikiweがMad Professorと共にソロ・デビュー・アルバムのレコーディングを行なった。諸君がこのコラムに目を通す頃、彼女はProfessor、そして彼女の音楽パートナーである
Patrick Augustusと共にヨーロッパ周辺へとミニ・ツアーに出かけているハズである。私が撮影した彼女のカラフルな写真が目印のデビュー・アルバムはリリース真近、乞うご期待。
●東京スカパラダイスオーケストラの賑やかな最新CDをヨーロッパでリリースしたりと、世界中のスカを取り扱うドイツのレーベル
Groverから続々と新作が到着した。まず今回の新作の中でも断然イチ押しなのが(といっても私の地元クルーなので多少ヒイキ気味かもしれないが)、Intensified
のダブルCD、『Cut'n'Shut』である。タイトルは、悪徳カーディーラーが2つの車(たいていの場合が盗難車か若しくは修理不可能と思われるボロ車)をうまい具合に切り貼りしてくっつけて一つの車を再製する(Cut
and Shut)、という行為にかけられていて、全く内容の異なる二つのCDを一つにまとめた、という事であるらしい。昨年 Folkestoneにて行なわれた、2時間半にも及んだ10周年記念ギグからのライヴ作品や、そのほとんどが未発表であるスタジオ収録の作品の中から選りすぐられた作品がぎっしりと詰まっている。私が以前ここで書いた、彼等の限定20枚CDの事を覚えている人も多いであろうが、そのCDに収録されているチューンの殆どが今回この『Cut'n'Shut』の2枚目で楽しめる。
またニュー・メンバーであるCathyの何とも言えず素晴らしいヴォーカルによるPhyllis Dillonの「Things
Of The Past」も必聴。とにかく彼等は常に成長していくようである。Groverより他にリリースされた中でおもしろそうなのがRicoの新作、『Get
Up Your Foot』。現在の彼のバンドが演奏を担当、古い時代の曲と新しいけれども似たようなインスピレーションを持ち合わせた曲とをミックスさせた作品である。また、ホーンが印象的なスカ・テイストのアルバム、Spicy
Rootsによる 『Once More』もオススメ。より詳しいインフォメーション、また彼等の商品を購入するには www.grover.de
にアクセスすべし。
●まだリリースは未定であるらしいが、Brian
Edwardsの新しいトリオ、B3の素晴らしいデモセットを聞かせてもらった。サックス奏者であるBrianはJazz Jamaica
を含む多数のUKジャズ/レゲエシーンのアーティスト達との仕事をこなしており、ストレートで硬派な演奏をする男である。Sonny
Rollins, Johnny Griffin, Jackie McLean 等のヴィンテージ好きな人も間違い無く気に入る事であろうBrian、最近はジャマイカ人移民のピアニスト、Theaと一緒にレギュラー・ベースでギグを行なっている。彼女も即興でジャズ・キーボードを披露するなど、なかなかの腕前。www.earshotpr.comまでアクセスを。
●最近、ダブルCDで発売された『Catch
A Fire』を絶賛したばかりであるが、今度は同じくBob Marley の『20 Greatest Hits』という作品がリリースされた。未発表曲も含まれているものの、あまり魅力的ではなく、しかしそれを目玉に売ろうというのがミエミエ。はっきり言って金儲け目的の作品。
●公表が遅れたが7月に東ロンドンにて、Essential
Festival 2001 が開催される。とにかくありとあらゆるブラック・ミューッジックを代表する多数のジャマイカ人、イギリス人、アメリカ人のスター達の出演を確認済みである。
●Buju
Banton と Shinhead の両者が5月中、簡単な一晩かぎりのギグのため、UKに立ち寄って行った。
Till next time, take care….
Mad Professor with DJ Culture
[訳/有賀由紀子]
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