●「Burn Fire」
これは往年のトラック "Vampire" に引っかけて "Burn Fire"
という(笑)。最近ってモーガン(・ヘリティジ)のヒットの影響もあって明るい歌もんのトラックみたいなイメージがあるじゃないですか。それもアリやけど、私は元々あったイカつい感じを活かしたかった。かつ都会的に。リリックは″自分アンセム″です。生まれながらのジーニアス、と言い切ってしまった分、コーラスも全部自分でやって。ライミングにしてもフロウにしても、他の人じゃ出来へんやろ、ってくらいのモノにはなったんじゃないかな。だから敢えて一曲目にもってきました。
●「Heavenly」
私のバラードといえば、未だに「Strong Woman」が一番好きって言ってくれる人が多くて。それはそれで嬉しいけど、唯一自分で書いた曲じゃなかったから(笑)。それを越える曲を!と作った曲です。ラヴァーズ・ロックも初めてやったし。何のヒネクリもなく、″うた″をストレートに聴かせたくて。
●「Music Is Mystic」
(feat. Boxer Kid)
「Vibes Up」以来のイケイケ・チューンですよね。ダンス・チューンであり、男と女のかけひきを描いたラヴ・ゲーム感覚の曲で、ボクサーには「セクシーにうたって!」って頼みました(笑)。Mo
Musicの音は "Headache" とか "Hurricane" とか大好きで。凄くタイトじゃないですか。このリディムも想像をかき立てられる感じでいいですよね。
●「Set Me Free(Bush Rat Mix)」
先月ジャマイカに行った時にワード21に作って貰ったリミックスです。この曲はダンスの現場では "Tixx"
でうたってたんですけどね。ワードって感覚的にヒップホップっぽいし。実際にめっちゃ好きみたいやし。プレミアのこと知ってたかどうかはさておき(笑)。
●「Lyrical Feeling」
タイトルは造語っぽいんですけど、気に入ってて。つまづいてでも前に進んでいきたいってうたなんですけど、これを "Full
Up" で歌ってるってことでレゲエ・ファンの子は何か感じてくれるかも。リリック的には、今使わないような言葉も盛り込んでます。あとスライ&ロビーとかバックも豪華なんですよ。
●「Candy」
UAと初めて一緒にやりました。彼女の声は素晴らしいし、スタワン系のトラックにも合う感じじゃないですか。この "I'm
Still In Love" のトラックも絶対好きやろなあ、と思って選んだらホンマにそうやった(笑)。女の人とのコンビって考えたらこれが初めてで。リリックは″鏡の中のもう一人の私″ってテーマで書いて、UAにも「韻を踏んで下さい」とお願いして出来ました。ノドを壊した時期に録ったから微妙に″違う″んですよね。UAには「この日に録ったからこの曲が出来たんや」って言われて納得しました。
●「悲しくてやりきれない」
アコースティック・ライヴで歌ってた曲なんですけど、前々から録りたいなとは思ってたんですよ。チナ(・スミス)にトラックを作って貰う時に、そのライヴのテイクを渡したんですけど、メグさん(Team
恐山)のメロディカの音をサンプリングしてて。あと、スタジオで偶然ボンゴ・ハーマン(Per.)に会って、彼にも入って貰って凄くいい感じに仕上りました。正に巡り合わせですね。歌は一回目のテイクを使いました。
●「波が…」(Green Tings Version)
ライヴの時と同じヴァージョンですね。歌ってて凄く気持ちいいんですよ。でもライヴ観てくれた人や『Soul Rebel』のCDを買ってくれた人しか聴いたことがないと思ったんで。ライヴっぽく一発録りのセッションでやりました。
●「For Your Song」(feat.Takafin)
元々レゲエで歌ってた曲なんで、前のアルバムに入ってた方がヒップホップ・ヴァージョンって感じなんですよ。こっちの方は7インチだけでしか聴けなかったし、タカフィンにも「早よ、入れてくれー」って言われてて(笑)。でも他のシングルのカップリングとかにすんのは勿体ないなって温めてて。レゲエってほら、トラックによって歌の印象が変わるじゃないですか。それが凄くよく出たかな、と。
●「It's Goin' On」
一番最後に録った曲です。気分的にちょっとオチてる時にそれを忘れるような感じで書いたんで、自分にしては珍しいくらい前向きで明るいリリックになりましたね。コーラスがゴスペルっぽいのも上手くハマったかな。デイヴ・ケリーのトラックはもう間違いない感じ、ですね。
●「Colors」
アルバムの制作に入る一番最初に録りました。元からこのタイトルでレゲエのアルバムを出したかったんですよ。一時はファウンデーションものと、ダンスホールものと各々ミニ・アルバムで出そか、とか考えてたんですけど、やっぱり一枚のフル・アルバムのヴォリュームの中で″レゲエにも色々あんで″っていうのを出したくて。あと、一曲ずつ録って作業を進めていく時点でも、″次は違う感じでやろう″って常に思ってるし、とにかくいつも″次、次″なんですよね、私って。で、この曲は「Mr.
Brown」がベースになってて、十数色の色が出てくるリリックで″ジャマイカに行った気分″になるようにしてみました。ミックスは、今作では「Lyrical
Feeling」「悲しくてやりきれない」「It's Goin' On」、あと前作で「波が…」もミックスしてくれたスティーヴン・スタンレーなんですけど、本当に″抜きの気持ちいい音″ですよね。ワード21の場合は逆に現場っぽくパンピングで(笑)。そうしたメリハリもついたと思いますね。あと、やっぱり自分で言うのも何やけど、一番スキル・アップしたのは″歌唱力″だと思うんですよ。ヴォイシングの時に自分を解き放てるという余裕と実力がやっと付きましたね。ジャケットを絵本みたいにしてみたんで、じっくり聴いて楽しんで欲しいですね。末長く、って感じで(笑)。
PS:初回盤のみ「Vibes
Up」のDJワタライ、ベン・ザ・エース各々のリミックスを追加収録。CDで聴けるチャンスはこれが最後、です!
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