大統領選も冗談を極めています。こちらでは明日にでも集計が出るとのことらしいが、国民のリアクションは、ゴアが悪あがきをしているというのが主流。しかし、大きなプロテストもなく、政治への興味の無さはもはや世界的。この間、日本の番組で″放送禁止歌″というのを見た。皆さんの方が、とっくに内容は知ってらっしゃると思うので敢えて内容は書かないが、結論は、レコード会社が対応する機関を持たないから、面倒は最初から避けるという姿勢が、このまるで管理されているような響きの言葉で自粛しているらしい。対応する機関は、アメリカではアーティストのマネージメントなり、弁護士なり、パブリシストなんだけど…日本にそういった職業は存在しないのか? 

 …しかし、日本語ラップも認識され、このアホなしきたりに被害を被っているらしい。まず、商品名が使えない。つまり「マイ・アディダス」は、日本では放送禁止か、発売出来ないものらしい。ヒップホップの歌詞で商品名が無いものを捜すほうが難しいんじゃないか? そして、相変わらず天皇制に関した歌詞は、ご法度らしい。天皇制と書いたが、それは、大戦後存在しないからよしとするけど、そういった権威を批判や、意見することが出来ないということは、そういった制度がまだ存在しているようだ。商品名は、ラジオやTVのスポンサーの気分を害すということらしいけど、こんなところで大企業に聞くものをフィルターにかけられたんじゃたまらない。そして、天皇制は、右翼団体の報復を恐れたものらしい。つまり、テロリストをなじれば、テロで報復されるから、みんな黙っているのですか? そんなバカな話ってないよね。皆さん、自分の権利を放棄してませんか? それに、そもそも、この国でも表現の自由は、保証されているんですよね? アートが、こういった検閲を受けるのに、断固、抗議します。何も生まれなくなりますよ。そして、バビロン化が進む?

●今月のスニーク・プレヴュー
 なんと、ナズがこの冬にアルバムを三枚もドロップする。1枚は、もう前評判も凄いクイーンズ・ブリッジ陣のコンピ、『QB The Finest』。ロクサーヌ・シャンテや、ハッディが入っているのは凄いが、ナズと仲間達という感はぬぐい去れない。そして、ナズのアウト・テイクとブートされて発売を見送った曲を集めた『Unreleased』(仮題)が、12月中旬にドロップ。更に2月予定で、本人の最新フル・アルバムが出る。そして、ファームのアルバムが!とはいかないらしい。というのは、コーメガと和解したから、ネイチャーの立場が無くなったから?

●今月のスニーク・プレヴュー2
 なんと、ビッグ・パンのニュー・アルバムが12月に出る。これもアウト・テイクや、未発表、ジャネット・ジャクソンが許可しなかったサンプリング使用の曲などを含んだお粗末な内容(冗談)。ビギーや、パック関連の曲が出続ける昨今、死人ほど管理しやすいものは無いことを証明していてやだな?

●今月のエクスヴィション
 もう知ってる人は多いと思うけど、あのブルックリン・ミュージアムで、ヒップホップゆかりの品と、ライターの作品展を今年一杯やっている。本人の承諾がないフェイズ2の初期のキャンバスや、どこで手に入れたのか分からないスリック・リックの眼帯など、地方のデパートのりだが、この展示物は、ドクタードレがウィル・スミス夫妻と組んで買い取り、ハード・ロックのヒップホップ版、ロック・ステディ・カフェをやるらしい?

●今月の手前味噌
 今月は(12月?)その検閲で発売が延期になっているビッグ・コッタのアルバムが出る。オープニングの一曲は俺だぜ。そして、同じ日にミクスチャーというレッテルを貼られ、MCとして認識されない3人のMCが集ったプロジェクト、バイト・4・ファイトのEPもドロップ。これも俺だぜ?