約1年ぶりのニュー・シングル「キミを想う夜」とマイティ・クラウン&DJマスターキーによるミックスCDを今月15日に同時リリースするムーミン。待ちに待ったファンも納得のこの2枚、全てのダンス・ミュージック・ファン必聴! |
![]() "キミを想う夜" [NeOSITE DISCS / AICT-1272] |
![]() "Triple M" [NeOSITE DISCS / AICT-1273] |
![]() "横浜レゲエ祭" [Mighty Crown Pro. / MCV-001] |
お待ちかね!のMoominのニュー・マキシ。「Goodness」(コレもイイ曲だった!)はプロモ7吋盤のみのリリースだったので「My
Sweetest」以来、約1年ぶりのとなるこの「キミを想う夜」。プロデュースは「Ride On」でお馴染みPlanet Soul
ProductionsのKazunori Fujimoto(Pushim「Strong Women」、Orito feat.
Kreva「After Hours」等を手掛けた売れっ子プロデューサー)で、今回は「Moonlight Dancehall」や「かけがえのないもの」を彷彿させるアコースティック路線で勝負している(そのギターはMuroのアルバムやMisia、井出麻理子とのレコーディングで知られるラテン・ミュージシャン=Akifumi
Saigenjiが担当)。 そう、現代的R&B解釈に基づいたナイス・グルーヴのバラード、といった感じ。で、音の仕上りも抜群だがMoomin自身のペンによる曲そのものがいい。メロディ・メイカーとして、更なる飛躍を遂げたと言っても大袈裟ではない″耳残りのいいメロディ″、それが例によってあのスウィート・ヴォイスで歌われるのだ…。リリックはタイトル通りのステディを想う気持ちをうたったもので「My Sweetest」とも「かけがえのないもの」とも違った表現者=アーティスト、Moominの一面が見られるものとなっている(更にBoogie Manをフィーチャーしたベース・コンシャスなBoogie Nite Mixと「Goodness」のMellow Mixもカップリング!)。 本当こんな″ポップスとしても普遍的なクオリティ″を持った楽曲が売れまくってナンボの音楽シーン。今までのファンからのリアクションは″間違いない″ところなので、ここは更なるファン開拓を望みたい。それくらい″単純にイイ曲″なのだ、コレは!(百見は一聞にしかず。まずは聴いてみて!) * Moominネタをもう一つ『Triple M』と題されたミックスCDがソレ。″3つのM″とはMoomin、Mighty Crown、(DJ)Masterkeyを指している、と言えばおのずとその意味/構成は想像つくだろう。そう、″ダンスホール・ミックス″をMightyが、″ヒップホップ・ミックス″をMasterkeyが各々担当、というMoominという多面体のアーティストならではの一枚、なっているのだ。 では、まずは前半から…。お馴染のMasta SimonのMCから名曲「Don't Throw It All Away」でスタート、というのがまずMightyらしい(彼らのバーリントン好きは12月リリースの『ヴォルケイノ・ミックス』にもよく出ている!)。そしてPushimとのデュエット「過ぎゆく時間の中で」を挟んで、「かけがえのないもの」のイースタン・アイ・ミックスへ。更に「歩いて行こう」、「Moonlight Dancehall('97 Acoustic Mix)」ときて、「Music Is A Part Of Me」のChozen Leeの声が乗る、ここでしか聴けないスペシャル・ヴァージョンに。と、くれば次はその2人の息の合った掛け合いで人気の「Guidance」、プロモ7吋盤は既に超レアの「Goodness」feat. Papa U-Gee、12吋盤「Move On E.P.」でのみ聴けた「Happy And Free(Dancehall Mix)」feat. Chozen Leeに「Summer Riddim」feat. 三木道三とコンビネーションもの5連発。この流れにアツくならない手はないだろう。そしてラストはご存知Tinaとのランキン・タクシーの名曲「言い出せなかった秘密」のカヴァー、という″美食家コース″。ごちそうさまでした! だが、ここで終わらないのがトリプルMたるゆえん。後半はMasterkeyによるヒップホップ〜R&Bトラック物のミックスで。まずは「Myman Dev Large!」というMCから「Big City」、そしてDejjaのコーラスも光る「In The Rain」と続き、再びDev Largeのトラック「Move On」から、そのリミックス "Neo Heat Mix" feat.Macka-Chin (Nitro Microphone Underground)、サマー・ジャム「Ride On」で最高潮に。そこから「夏の終わり」(Pro. Dev Large)、「Time Is On My Side」(コーラスはTina)に続き、「Goodness(Mellow Mix)」と、これまた最高の流れに。 そしてシメはDJワタライが手掛けた「Windy Lady(Summer Sunset Mix)」から、アルバム未収録の名カヴァー「Oh Honey」feat. Aco、というこれまた″美食家コース″。Masterkeyの真骨頂であるヒップホップ・マナーのハデな二枚使いを含め、Moominの″レゲエ・シンガーを超えた魅力″がタップリと味わえる仕掛け、となっている。しかし、1人のアーティストの作品/素材でここまで多彩なミックス・アルバムが出来るとは…。改めて、その才能とコネクション、時代の先を見る目に感心するしかない、というもんだ。だってこの内容なら、ファンならずとも聴きたくなる、でしょ? * 最後はMoominファンなら見逃せない「横浜レゲエ祭」のヴィデオ。ご存知の通り、パート1として "Sound Night"(8月12日)、パート2として "Band Night"(9月8日)と計2回行われた同イヴェント(5周年!)を90分に編集したこの作品は、会場の熱気が目一杯詰まった当日足を運べなかったヒト(筆者含む)も必見の内容となっている。 ナビゲーターの役割を果たしたMighty Crownを中心に、Sun Set、Guiding Star、Dragorum等サウンド陣のクライマックス映像に、Red Rice、横浜ヤング・ジェネレーション代表のFat D、Corn Head、 Rudeboy Face、フロム大阪のJumbo Maatch、Takafin、超エンターティナー=H Manに、5人揃ったFire Ball、と見所も盛りだくさん。で、続くバンド編ではHome Grownをバックに、あの声、リリックで盛り上げるLady Q、ハマのヴェテラン=Papa U Gee、「Happy & Free」を高らかに歌い上げるMoominに、メジャー・デビュー直後のRyo The Skywalker、そしてPushim(「Greetings」で大合唱の渦が…)と、ベスト・パフォーマンスが立て続けに楽しめる仕掛けで、一時間半ブラウン管の前にくぎ付けになること間違いナシ。 思えば日本人物のライヴ・ヴィデオはこれが初めて。いろんな意味で″濃い″一本(しかも限定、11月15日リリース)なので早めの購入をオススメする。 |