日本に居るんだけど、先月のネタだからね。でも、帰って来るたびに思うけど、明石家さんまが増えている。若い世代には、ピンとこないかも知らないけど、彼は漫才ブームに便乗し、死にゆく落語を脱出した男だ。落語家としては裏切り者であり、昔のタームだと芸人としては失格なんだろうけど、まあ、努力はしてんだろうな。そんな事はどうでもいいけど、ヒップホップがポップス界を変えつつあるこのシーンで、もうなんとかって言う作曲家のセンセーが作ってるヒップホップ風のモノは、張り子の寅ってばれてるけど、便乗組のやつらが多いぜ!
 これを書いている時点では、NYニックスは、トロントを早々に破り、たっぷり休養をとっている最中であります。と同時に宿命の敵、でスラー総督は、じゃなくてヤマトの諸君、じゃなくてインディアナ・ぺィサーズは、苦戦してる。今年こそはNY来て欲しい。チームは万全だぜ。なんて出る頃には、完敗じゃなくて、乾杯したいよね。俺がNYに住んでる12年間、一度もナショナル・チャンプになってないんだ。なんだよ、俺のせいだって言いたいの?

●今月のジャム
 4/24、ウェット・ランドで、ビー・ビー・シータこと、ボビート率いるフォンドル・エムのアーティスト中心のライヴが敢行された。メンバーは、MFドゥーム、ビッグLのサイド・キックとしても知られているパーシーP等で、会場にはビー・ビーは勿論の事、ロード・スカッチこと、リンク、最近は独自のギヤ・ブランドを立ち上げたばかりのスタックなど、アンダーグランドのヘッズが集結した。ウェット・ランドは元々ヒッピーのクラブで、自由なムードがあり、ヒップホップの企画を以前から取り上げていたが、ジュリアーニ政権後かなり迎合して俺は嫌いな箱である。結局はみんな羊なんだ?

●今月のプロップス
 当ページや、俺が寄稿する某誌(編集部がアホだからノー・プロップス)でもお馴染みのフェイズ2が、大学や、アート・スクールでの講演ツアーを始めた。すでにヨーロッパでは、定期的に行われているこのフェイズが主催するツアーだが、今回はアメリカにも来るらしい。フェイズによると、カルチャーのコマーシャル化が進み、アーティスト自身の認識やモラルが低下しているので、ここで新しい世代のアーティストや、アートに興味を持つ若いオーディエンスや、ヒップホップ・ファンと共に定義し直す事を目的としたレクチャー中心になるとの事。勿論、彼らの膨大なコレクションのスライド・ショーもある。彼は、グラフィティという言葉は、権力側が排斥の為に作った蔑称であるとして、エアロ・ソール・アートと呼ぶ事を提唱している。日本でも面倒でも、これを使う様にしよう。現在、日本にもこれないかと交渉中。窓口は私なので、ブダフェストのウェブ・ページを使って連絡出来ます。グラフィティとは、くれぐれもフェイズの前では言わないでな?

●今月のプロップス2
 それまでは手作りのシステムや、限りなく音が悪かったヒップホップのジャムにも変革があった。多くの人々は知らないが、やはり、ヤードや、NYのジャメイカン・コミュニティが活躍した。その陰に女性エンジニアが居たなんて誰も知らないし、実は彼女が来日してたなんて、ごくわずかなスタッフしか知らない。ブロンクスのウジマ・サウンドがそれで、彼女はレベッカ・バッチェローだ。日本には、93年だっけ、ノーティ・バイ・ネイチャーと初来日、多くの人がそのサウンドに圧倒された筈だ。その後トライブと、デラ・ソウルの来日にも参加、その後はなんと、パフ・ダディや、ホイットニー・ヒューストンなどのツアーに抜擢された。その彼女の誕生日を祝って、ジャスティンズでパーティが行われた。参加メンバーは、上記の方々や、スティール・パルスのメンバーなど、レゲエ、ヒップホップ界問わずそうそうたるものだった?

●今月のジュリアーニ
 このナチを彷彿とさせ、NYにキャピタリズムをディズニーや他の大企業をつかって持ち込み、去勢した張本人、ジュリアーニ市長が、今回ガンと診断され職務を一時期休む事になるらしい。彼は警察出身で、その後マフィア専門の検事となり政界に入って来たのだが、投票数の獲得のため警察官を増やし、貧困層のコミュニティで行き過ぎの取り締まりを行い、何度、誤射で無実のマイノリティが惨殺されたかわからない。しかし、天罰が下ったのである。ざまあみろ!