2000年7月号
 


Frankie Paul

 Greetings Good Friends,

 既にこのコラムでも報告済みである幾つかの素晴らしかったショウが終了してしまったら、ここUKのレゲエ・シーンはまたもや氷河期に突入してしまった。まあこれ以上、状況は悪くなり得ないというのがせめてもの救いか。

先月号で書くのを忘れてしまったが、先日Blood & Fireより以前から引く手あまたであったTrinityの『Shanty Town Determi-nation』がリイシューされた。オリジナル盤は70年代後半、Prince Tony Robinsonによって超限定プレスされ、実際に市場に出回ったのはわずか一千枚以下とも言われている。当時のトップDJによるこの作品は、とにかく素晴らしいの一言である。伝説的なYabby Uのプロダクション、そしてそのタフなトラックの数々に拍手。Blood & Fireには、今回の様な素晴らしい仕事をもっと積極的にやっていって欲しい限りである(ちなみに私が持ってるオリジナル盤に大金を積みたい人は何処かにいないだろうか?!)。


Wayne Lyrics


Ocho RiosにあるCourtney ColeのRoof International Shop And Studioの有望なクルーの一員として数年を過ごしてきたWayne Lyrics。彼はデビュー・アルバムの制作をわざわざここUKで行なっていたが、その作品がやっと完成された様子。南ロンドンにある小さなラスタ村(ここは80年代、Ijahman Leviがその活動のベースを置いていた所としても知られている)で運営されているRoadblock Productionsから間もなくリリースされるとの事。タイトルは『Poor People A Bawl』、手に入り次第すぐに感想を本コーナーに書く予定。ジャケットのMaverick 写真もチェック!

カルフォルニア在住の私の長男Joelによれば、サンフランシスコならではのあの爽やかな気候とその環境の虜となっているあるアーティストがいる様だ。そのアーティストとはFrankie Paulの事だそう。彼はあちらで常にショウがブッキングされているらしく、Joelも幾度となく彼に出くわしているとの事。

7月はここUKにキューバより日本でもお馴染みとなった素晴らしきミュージシャン達が大挙して訪れる時期である。今年の夏はBuena Vista Social Club, The Afro-Cuban All Stars, Ruben Gonzalez等の野外ギグがHyde Parkでラインアップされている。もちろん、私も足を運ぶつもりである。

Jetstarニュース…Jah Maliの『Treasure Box』がやっとリリースされた。同じくColour Redのデビュー・アルバム『Revelation』もリリースされた。またベテラン・シンガー、Beres Hammondの『Forever Yours』、Shocking Vibes Crew『Chaos Again』、Prince Hammerのオールディーズのリイシュー『Bible』、そして好評の最新ヒット曲集『Just Ragga 15』等も近日中にリリース予定。カルチャー・マニアにはDaweh Congoの待望の新作『Guidance』が控えている。もっと軽めな音が好きな人は、UKベースで活動している多くのアーティスト達がTrevor 'Juggling' Tのもと、JetstarのCave Studioに於いてレコーディングを行なった、ポップス・ヒットをレゲエ・スタイルにアレンジしたアルバム(タイトル未定)が用意されている。

Till Next Time, Take Care..........
                           
[訳/有賀由紀子]