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STAGE ONE / SEAN PAUL [2 HARD / VP / VPRL 1572]
出ました。人気のアップタウンDJ初のアルバム。過去のリリース曲を中心にレーベルを越えたバラエティに富む音源を収録。しかし、こう改めて聞くとこの人やけにヒット曲多かったんだなと感心。もはやBig
Riddimのラインナップには外せないアーティストになってます。彼の力が抜け切っている上に、気持ち良くオケに乗っかってくる独特のフロウはハマると癖になること必至。まだ未経験の方はご賞味あれ。[輸入盤](根岸誠)
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RISE / JUNIOR KELLY [CHARM / JET STAR / CRLP127]
かなり歌心のあるDJスタイルとでもいいましょうか、単にシングジェイと呼ぶのもどうかと思ってしまうスタイル。Sizzlaにちょっと似たリズムの取り方で、アクがあるがそれでいてとてもポップ。大ヒットの「Love
So Nice」等、オケもボブ・マーリーだったり、ちょっとくどそうなキャラが絶妙なバランスで自然に受け入れられてしまう、大ブレイクしそうな人。すでにJAのFM、UKのチャートではかなり話題。[輸入盤](鎌田和美)
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MORE FROM A LITTLE / LITTLE ROY
[LION INC. / LP LINC
013]
あの丸めた頭のシンニード・オコナー等、レゲエ以外の人からも支持の高いこの人。音の方はTwinkle
Bros.やBlack Steel、ついでにON-U Soundの面も持っていたり、その筋の人にはそれだけでも充分に楽しめると思うが、まず何と言っても曲がイイ。これ程までのソング・ライターは他のどのジャンルを見ても少ないでしょう。抑制を効かせつつ、ジワッとくるメロディーと声。傑作です。[輸入盤](鎌田和美)
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GLORY / PRINCE ALLA [JAH WARRIOR / JWLP-016]
'70年代、シンガーとしてジャマイカで活躍していたプリンス・アラーの久々のアルバムが、ジャマイカン・シンガーとしては初めてUKジャー・ウォーリアーから発売となった。内容はUKニュー・ルーツ・サウンド・テイストがばっちり効いたヘヴィーウェイト・チューンばかりだ(自身のヒット曲の再演あり)。ヴォーカル・テイク+ジャー・ウォーリアーならではの過激なダブ・ミックスの構成。[輸入盤](長井政一)
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RASTA MYSTIC / STARKEY BANTON
[ARIWA / ALILP-153]
1997年に1stアルバムをリリースして以来、3年ぶりとなる2ndアルバムがアリワよりリリース。スターキーと言えばUKのシズラとでも言おうか、まだまだ日本では知名度はないが、UKを代表するラスタDJだ。録音、ミックスはアリワ・スタジオでエンジニアは勿論マッド・プロフェッサー。得意のダブ・ミックスも聴き応え充分で、独特のワイドな質感は言うこと無し。ルーツ・ファンも納得の一枚だ。[輸入盤](長井政一)
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SHANTY TOWN DETERMINATION / TRINITY
[BLOOD & FIRE /
BAFCD-031]
デリンジャーらと共に70年代後期を代表するDJとして人気を博していたトリニティの名盤『シャンティ・タウン・デタミネーション』(77年リリース)が初CD化。アナログは既に入手困難だったので聴いた事の無い人も多いはず。ヤビー・ユー制作の強力ルーツ・トラックに、ゲットー臭プンプンのトースティングがスゴくかっこいい(トリニティってオレ的にはかなりイケてんだよネ〜)。[輸入盤](小池信一)
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SPRAGGA
ROOTS PRESENTS BRETHRENS / V.A.
[SPRAGGA ROOTS / RDR
LP-5809]
このSpragga Rootsなるレーベル、とにかくDitital-Bと係わりが深いということばかり話題に出されるけれど、人選はもちろん独特な柔らかさを持った音作りに関しても、既に当レーベルならではの色を発し始めている。今回はDennisの「Make
It Easy」とMeditations「Woman Is Like A Shadow」といった、これまた古典的傑作2作品をリメイクした2Way。決して目新しい訳ではないが、安心して聴ける一枚。[輸入盤](根岸誠) |
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24 KARAT
GOLD DANCEHALL MEGAMIX / V.A.
[SHANACHIE / SH45046]
1980年代といえば、ルーツ・ラディックス、スライ&ロビーらを代表とするヒューマン・トラックから始まり、"スレンテン"
の登場でコンピュータライズドへ移行していったレゲエ史の中でも重要な時期。このアルバムはそんな'80年代のダンスホール・シーンをアツくした名ナンバーの数々を収録したもの。現在のレゲエが忘れてしまった暖かさや人間味がここにはつまっている。是非聴いてもらいたい。[輸入盤](小池信一) |
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DJ'S CHOICE / V.A.
[JAMMYS / VP / VPRL2115]
Jammys系レーベルの作品を集めたオムニバス作品。Ward21制作の
"Da Joint" 、大ヒットリズム "Bellyas" 、そして去年復活した
"Head To Toe" 等のリズムを使用した最新の元気ある作品が多数収録されているので、首都高ドライブのお供にもピッタリです。収録アーティストもCapletonをはじめとする人気者から来日直前のベテランDJのA.Beileyまで楽しめます。スピードの出しすぎに注意!!
[輸入盤](坪木良典)
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TRIPLE SPIN 3 / V.A.
[K.LICIOUS / VP / VPRL-3118]
早くも3作目となるTony "CD" Kelly(あのDave
Kellyのお兄ちゃん)プロデュースの3ウェイ・アルバム。今回は、ダンスでヒットした "Ki Ki"(T.O.K.の曲がカッコイイ)と、その後に出た
"The Doctor" 、そしてピアノの音が効果的な最初の "Warriors"(Chicoの曲がWicked!!
)使用の3トラック。ヒット曲、7"未発表曲も多数収録された、ダンス・ファン要チェックのお得なノリノリ3ウェイ!!
[輸入盤](坪木良典)
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メロディック・ムーズ/タカシ
[WACKIE'S/BULLWACKIES
8506]
西麻布Yellow等で活動するメロディカ奏者、タカシのファースト・アルバムは、プロデューサーにロイド・バーンズを迎え、ワッキーズからのリリース。昨年のこだま和文の作品で感じた凛とした緊張感とはまた違うテイストで、優しく暖かな打ち込みとメロディカがゆっくりと流れていく。地味ながらもどの曲も完成度は高く、なかなかの力作だ。シュガー・マイノットやジェリー・ハリス、リズム・フォース等も参加。(大場俊明)
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ゲス・ホワット?〜ウイキッド・ノンストップ・ミックス/V.A.
[スカイ・イズ・ザ・リミット/アルファ/KSCD-8002]
昨年末の設立直後から怒濤の勢いで7"EPをリリースするカエルスタジオ傘下のSky
Is The Limit。本作はタイトルで察しがつく様にスク(ワード21)&スティーリーによる "Guess What?"
リズムの既発曲4曲に新曲7曲(パパ・ボン、チンピラーチョーゼン・リー等)を加えたノンストップ・ミックス。更にジャンボ・マーチとトコナXのニュー・ヴァージョン(ミックスはDJハズ)も収録したかなりヤバい作品。(大場俊明) |
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全員注目!/マイティ・マイティ・ボストーンズ
[ポリドール / PHCW-1088]
キャリア14年!スカコアという呼称はそもそも彼らの為にあった。そんな大物(だけど素顔は気さくな兄ちゃん達)の6作目は
"全員注目!" の力作。スカコアで最も重要なメロディ・ラインと構成力(ホーン・アレンジを含む曲展開)の巧妙さは言うまでもなく、サックス、ギターの新加入者も見事な立ち回りを見せている。十八番のスピード・チューンから、アフター・ビートまで説得力アリスギの全16曲。ボストーンズ万歳!(二木崇)
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ベイ・スクワッド/V.A.
[ノーブランド / WINX-82032]
横浜=045エリア以外にもその悪名は轟いているヒップホップ集団=風林火山がシキった、ハマのヒップホップ/レゲエ・アーティスト達のショウ・ケース。その名もBay
Squad! ライムスターのマミー・Dやジン、そしてハマの怪獣ことオジロザウルスや、レゲエ界からはナンジャマン、Yo-YoーC、スーパー・クリス等、オイシスギル人選にまず目がイクが、実際に聴くとそのトータル・バランスの凄さに腰を抜かす事に。ヤバい!!
大推薦。(二木崇)
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フリーダム-スピーチ・リミックス・トラックス/スピーチ
[東芝EMI / TOCP-65413]
この号が出る頃には来日しているスピーチの最新作収録曲のニュー・リミックス集。本人が手掛けた「Spiritual
People」を除く6曲は全て日本人先鋭陣による作品で、朝本浩文、Steady & Co.、DJハセベ、竹内朋康(Super
Butter Dog)、DJ ジン、ツバメ・ワークスと、個性的な面々がもうやりたい放題に原曲を自分色に塗りつぶしている。特に朝本版「Redemption
Song」(あの曲!)の質感、音感に本誌読者もヤラレる筈。(二木崇) |
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ロミオ・マスト・ダイ/O.S.T.[東芝EMI / VJCP-68220]
アリーヤ主演の同名映画の音盤。本人を始め、ジニュワイン、プレイヤ、そしてメンバー変更前のデスチャといったティンバ・ファミリーが一堂に会した。その奇妙キテレツなサウンドは、業界を席巻しただけでなく、更なるネクスト・レヴェルへと進化し続けていることをまざまざと見せつける。そして何よりアリーヤのティンバによる音世界への折り合いのつけ方の巧妙さ!
これにはただただ舌を巻く他ない。(石澤伸行)
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ザ・ヒート/トニー・ブラクストン[BMG / BVCA-21057]
約4年ぶりの新作。ベイビーフェイス節の肝を最も効果的にプレゼンする者としてのトニの存在感は、やはりスロウ曲で際立っている。でもここはひとつアップ・チューンで口直しもしたいところ。ロドニー・ジャーキンスによる先行シングルやフェイス自らがペンを走らせた作品の小気味良さは、沈みがちになる気持ちを大幅に上向かせてくれる。憂いを含んだハスキー・ヴォイスには、ディーヴァとしての気高さも。(石澤伸行)
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アイズ・ネヴァー・ライ/ドゥエイン・ウィギンス
[ポリドール/POCT-1153]
元トニーズ、Mr.レイドバックの初ソロ作。3人が揃っていてこそ繰り出されたあの音の質感だが、こうして各人の作品を並べるとバンド内の役割分担みたいなものがよく見えてくる。果たしてこの新作は、彼がギターマンであることを今さらながら認識させる。弦の表情は伸びやかでもあり荒々しくもあるが、歌の方は驚くほど軽やかで、こちらの力みにも似た期待をヒラリとかわすかのようだ。Jojoが2曲で参加。(石澤伸行) |
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フィア・オブ・フライング/マイア
[ユニヴァーサル/MVCT-24080]
「Ghetto Supastar」「Take Me There」といった大ヒット・チューンで鬼キュート・ビームを発射しまくっていたあの娘の2枚目。ODBやブラックストリートとの客演は、そのキャラの対比にこそ面白みがあったが、今回の彼女はピンで充分に戦っている。スウィズビーツのヘヴィかつラッシュのかかったトラックとの立ち回りも冴え渡り、レフト・アイの参戦も分はマイアの方に。イイ曲一杯の侮れない作品だ。(石澤伸行)
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イヤー・オブ・ドラゴン 2000/アナーキック・ミックスマスター・タイクーン・トッシュ&トゥループス・フロム・タイタン[ファイル / MFCD-071]
11年ぶりにタイクーン・トッシュがアナーキックなミックス・マスターとして復活した。僕の記憶が正しければレア・グルーヴでサイバーなビートを被っていたタイクーンは、ミレニアムな現在よりカオスで名前の通りのジャンルレスでミクスチャーなサウンドを指向するようになった様だ。しかしながら彼独特のオリエンタルな雰囲気やポリティックでネイティヴな要素は相変わらずで、そこに彼のキャラクターの強さを実感。(高橋晋一郎)
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サンバ・ハーロ/マックス・ジ・カストロ
[クアトロ / QTCY-73016]
ウィルソン・シモナルを父親に持つというマックス・ジ・カストロのアルバムが本邦初登場。ブラジル・ミュージック特有のサウダージ感が、世界規模で進行中のヒップホップやR&B、そしてブレイクビーツといったクラブ・サウンドのエレメントと有機的に融合した一枚。現在多くのブラジル・ミュジシャンが多くの実験的な試みを成功させているように彼の音楽もさらに洗練されることで充分にスタイルに成る可能性があると思う。(高橋晋一郎)
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平成唱歌集/野坂昭如[P-ヴァイン / PCD-3947]
名作『火垂るの墓』の作者であり、赤ら顔のコメンテーターであり、阿修羅原の名付け親であり、ダニアースのオッサンである御大は“歌手”としても有名である(「黒の舟歌」とかね)?
この題目からしてベストセラー『老人力』を意識した、平成版新唱歌集は確信犯的なパクリ(メロディー等)と、ラジカルなリリックスで当世を斬りつけ、時にはホメ殺す、何とも奥の深い内容。本人直筆のジャケ絵もイカしてる。(二木崇)
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ボサ・トレ・ジャズ/V.A.[イーストウエスト / AMCE-7144]
フランスのイエロー・プロダクションからリリ−スされたブラジリアン・テイストをテーマにコンパイルされたコンピレーション。同レーベルのトム&ジョイスによるクラブ・ヒット「Vai
Minha Tristeza」といったお約束よりキョウト・ジャズ・マッシヴやチャリ・チャリ、リトル・ビッグ・ビーにカーム、ウツミら日本人のクリエイターも多数収録されてあることが興味深い。もうヨーロッパとのタイム・ラグなんて全然無い。(高橋晋一郎) |
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チャイルド・フード/V.A.[ボンジュール / BONCD-002]
ボンジュール・レコードによるコンピレーション第2弾。今回は〈お子さまの食べ物〉としておくには勿体ない、ストレスを知った大人の為の白昼夢サウンド。いわゆる〈ヒーリング〉としても有効?
暖かくてユーモラスでちょっと悪戯なこのサウンド・スケープはダブル・フェイマスやガク・サトー、チャリ・チャリやカーム、ノブカズ・タケムラらの国内アーティストとザップ・ママら海外アーティストとの混合によるもの。(高橋晋一郎) |