1. Bounty Killer & Richie Stephans / World A Hot Gal [Pot Of Gold]

「Bellyas」以降を感じさせるトラック "Basta"。前作のリズムよりは、グッとテンポアップしたダンサブルでシンプルな仕上り。「Magnet」に続く2人のコンビネーションでのヒットになるか? ギャル・チューン。

2. Elephant Man / Out Of Order [Pot Of Gold]

"Basta" 使用。2つ打ち×2の現在主流のダンスホール・サウンドにバッチリはまるこのDJのライミング。ともすればワンパターンになりがちだが、これはナイス。物盗り同然なダメ女等々に“お呼びでない”と宣言する内容。

3. T.O.K. / Spy [City Lock]

Dave Kelly制作、プラティナム・ディストリビュートのNewチューン。Daveらしい切れの良い音色がたっぷりのジョグリン・トラック "Heart Attack"。ヴォイス・サンプリングも効いた変速インフォーマー攻撃のBad Manリリック。

4. Lexxus / Funny Boy [City Lock]

"Heart Attack"。超絶好調DJのオリジナル・スタイリー&流行の語り口も混じえて展開する「Funny Boy」イコール、バティマンを馬鹿にする内容。どんな男がFunny Boyか、具体的な例をあげつらねて批判。

5. Tony Curtis / Love Rush [City Lock]

Singing Melodyの大ヒット「I Want You Back」のリメイク・トラック(制作はD・Axmanとスラロビ)。冒頭の歌詞はR・Kellyのヒット曲から引用。本編はシングジェイっぽいパートもあるオリジナルのリリックス。セクシャルなラヴ・ソング。

6. Sanchez / Back At One [Awful Music]

J・Clark「Rock With Me Baby」を思わせるミディアムのトラックにのせたSanchez久々の秀作。Brian McNightのカヴァーを元曲のドリィーミィーな歌詞を生かしつつ、彼独自の世界に持っていけるのは実力の成せる技。

7. Wayne Wonder & Showki Ru / Platinum Mall [New Life]

制作者はノー・クレジットだが、かなり出来の良いオリジナル・ジョグリン・リズム "Money Maker" 使用。音の良さは特筆ものだ(アメリカ盤)。Wayneらしいグルーヴィーな歌唱が光る求愛チューン。

8. Spragga Benz / Pipe Line [New Life]

"Money Maker"。軽快なサウンドに疾走するDJ、快感度大の(サウンド・システムでこそ聞きたい)低音と文句無しの一曲。不良でワルなBad Manが語る女性ゲットに関するリリックス。口先だけのおしゃべり野郎をボロクソに。

9. Lexus / G.S.300 [High Grade]

スパニッシュなアコギをフィーチャーした一風変ったトラック "Inpecker"。ドラムの打ち込みもレゲエっぽくないファンキーなもので、全体としてもかなり斬新。ウネるベースはレゲエのそれだがUS最新ブラック・ミュージックにも近いラフなサウンド。

10. Sizzla / Live And Give Praises [Harmony House]

ダブワイズなMixの正調ルーツ・トラック。沈み込む様なベース・ラインと、タメのあるドラムが(9)とは対称的にレゲエの個性と魅力を前面に打ち出している。世のトレンドとは無縁なSizzlaの力強い言葉がベストマッチなのは言うまでもない。

11. Buju Banton & Anthony B / What Is To Be [321 Strong]

荒ぶるラスタマン2人のコンビネーション。唄うBujuと相手プラスDJのAnthony Bの2人のおおらかさで、スケール感あふれる世界を繰り広げる。ミディアムのオリジナル・トラックもマイナーなフィーリングではなく、いい感じ。

12. Buju Banton / Mama Rule [VP]

これは今現在の時点で12"シングルのリリース。Techniquesのオリジナル "Stalag" トラックを使った迫力の一曲。アルバム『Stalag 2000』収録曲でもピカイチだったヤツだ。タイトル通りのメッセージをYouthにエディケイトするリリックス。
 
13. Devonte / Little & Cute [Shucking Vibes]

軽快かつ王道なジョグリン・トラック "Chaos Again"。ちょっと地味めなこのトラックよりは、Devonteの唄が聞き所。DJ調のパートも含め、多彩なスキルを披露。「Everyone Fall…」だけじゃない彼の魅力を楽しめるギャル・アンセム。

14. Tony Curtis / Sailing [Boot Camp]

最近はラヴァーズ・サウンドにカヴァー・ソングの組み合わせ路線が多い当レーベル。今回も甘々なチューン、オリジナルは何とクリストファー・クロスのあの曲だ。スローなテンポで切々と歌唱してもドラマチックにならないのが彼の良いところ。