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GOOD FRIENDS BETTER THAN POCKET MONEY
/ ANTHONY RED ROSE もう結構なベテランですね、この人も。自身のレーベルも好調なようです。アクが強くないながらも、コブシの効かせ方の上手な唄も健在。最近は、ここに収録されているようなコンビネーション物のシングルのリリースが多かった彼。タイトル通り「目先の金より、よき友」を打ち出しているのでしょう。Bounty、Beenie、Capleton等々ゲスト陣も豪華。加えて昨年すごい売れたTerry Linenも参加ですね。[輸入盤](鎌田和美) |
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LIBERATE YOURSELF LP ONE / SIZZLA 自分にとって2000年初の衝撃となったKariangレーベルからのSizzlaのニュー・アルバム。全体的に彼の良い部分(歌うような力強いDJ等々)がよく引き出されていて、リズム・トラックも注目の物が使われていてとても聴き易い。タイトル曲でもある「Liberate Yourself」は言葉にならない程カッコイイのでぜひチェックしてみて下さい。7"未発表曲も多数収録されているので、Sizzlaファンはマスト。[輸入盤](坪木良典) |
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LISTEN WELL / RAS SHILOH 若きラスタ・シンガー、Ras Shilohのアナログでは3枚目のフル・アルバム。Who Dun Itというアメリカ西海岸のレーベルから。西海岸と言えばRootsが流行っているとか。だから彼の作品がリリースされたと思われる。Xterminator、HMGなどからの作品や未発表音源も収録した全曲Roots & Cultureな内容。B面ラストの「The Good Lord」はAbyssi-niansのカヴァー。要チェックな1枚だ。[輸入盤](板倉隆也) |
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SAMIA FARAH / SAMIA FARAH[SONY / SAM494770-1] エイドリアン・シャーウッド・プロデュース作。Pablo、Lee Perry等を彷彿とさせる一時期のテクノロジー駆使しまくりのノリから思えば初期のOn-Uっぽいと言えるかも。Jazzyな曲が入っているのもその証拠か。フランス人ならではの洒落た感じがここ日本でもブレイクしそうな気がします。中ジャケのグロなイラストもとても雰囲気を高めていてとてもいいんではないでしょうか。因みにフランス語です。[輸入盤](鎌田和美) |
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I SHALL NOT REMOVE 1975-80 / CORNELL CAMPBELL[BLOOD & FIRE / BAFCD030] 少年期にスタジオ1でデビューし、現在も活動し続ける彼の全盛期のナンバーをセレクトしたベスト盤。作品を量産していた75年頃の曲が中心で、現在でもリズム・トラックとして有名な「The Gorgon」を始め、「Lion Of Judah」「I Shall Not Remove」「Two Face Rasta」等のクラシックばかり。殆どの曲の後半がキング・タビーのダブ・ヴァージョンになっていて、ダブ・ファンにも楽しめる一枚。[輸入盤](長井政一) |
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...SCIENTIST KILLS THE MILLENNIUM BUG... / SCIENTIST[BLACK SOLIDARITY / BSILP56] 最近よく出るサイエンティストの発掘盤の中でもとても彼らしい1枚。とにかく全体的にバランスが素晴らしい。音の抜き方もいいし、時に美しかったり、ネジれてたり、重圧だったりするところもまたいい。あまりにも出来すぎなので、イコライザーやPan、エフェクター等で遊びつつこの音世界にハマる事をお薦めしたくなります。そういう意味でも非常にDub本来の面白さが解りやすい1枚だと思います。[輸入盤](鎌田和美) |
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BEST OF HORACE ANDEY VOL.1-JUST SAY WHO / HORACE ANDY[CLOCK TOWER / ABRAHAM / CTLP-207] ここのところ話題の多いHorace Andy。日本ではこの人の独特な声にやられてるファンも多い。本作『Best Of...』は "Just Say Who" と題され、Horaceが最も活躍していた70年代のBunny Leeプロデュース作品を中心に編集されたもの。「Your My Angel」「Bless You」「Zion Gate」など名曲がぎっしりとつまってます。Haraceファンなら全て知っている曲ばかりだけど、このLPはすっごく音がいい。[輸入盤](板倉隆也) |
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LIBERATE YURSELF LP TWO / V.A. ジャケが同じ上記のSizzla作品と兄弟作であるKariangレーベルのオムニバス盤。全12曲の内5曲はFire Houseの音源が収録されています。注目したいのはLuciano「I Will Survive」とUton Green「Jah Jah Question」(2曲共7"は現在未発売)で、リズム・トラックと歌の相性がとても良く、レゲエらしさを感じる仕上がりです。これを聴けば今後のKariangとFire Houseの作品が楽しみになる事間違い無し! |
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PHIL PRATT THING / V.A.[PRESSURE SOUNDS / PSCD27] レゲエのトレジャー・アイランドにはまだまだ世に知られていないレゲエが沢山ある。このフィル・プラットというプロデューサーも余り知られた存在ではないが、実にいい作品を残した70年代のレゲエを代表する人材だ。ケン・ブース、デニス・ブラウンン、パット・ケリー等々、数多くのシンガー&DJを手掛けていた。本作は73〜77年迄にリリースされたシングルをコレクション。バックはアップセッターズ等。[輸入盤](長井政一) |
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ウィー・オール・アー・ワン/デニス・ブラウン ダイアモンド・ラッシュからリリースのデニス・ブラウン追悼盤。中にはファット・アイズから出ていた「Revolution」のリメイク等も入ってるけど、全体的にこのダイアモンド・ラッシュの音ってこんなに良かったのかと改めて感動と驚き。入ってる曲全て“これぞデニス!”というものばかりで、追悼盤としてリリースされた中ではかなりイイ線いってます。裏ジャケのデニスのメッセイジが泣かせます。[輸入盤](鎌田和美) |
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ロン・リディム・イン・ダブ/リトル・テンポ メランコリックで叙情的なメロディーと涼しげなスティール・パンの音色、心地よいリズムが重なり合って何ともいえない雰囲気を醸し出した傑作『Ron Riddim』を前編ダブ・ヴァージョンとして再構築。ダブの装いを着ることによって更に美しく、深みを増した全9曲。ただ気持ちよいということより、このスタイルがオリジナルであることに最大の祝辞を送りたい。またしてもマスター・ピースなアルバム。(高橋晋一郎) |
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アンダートーン/サヨコ[ヒフミ / HFM-1001] 石田昌隆の本ではないが、レゲエがジャマイカからブリストルに辿り着いた時に土地柄が混じった様に、サヨコの新作もまたジャマイカと彼女の原風景でもある東京の埋め立て地をこの作品で巧くブレンドしてくれている。本作はハカセを中心(ZAK、朝本浩文、宮沢和史等も参加)に制作されたもので、今彼女が何をやりたいかを具体的に音に表している。タイトル通り小さなラジカセで小さな音で聴いてもいい感じだ。(大場俊明) |
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ガイ III/ガイ[ユニバーサル ] テディ・ライリーという人に何を求めるかによって、このリユニオン作の印象は変わると思う。常に新しい音を提供しシーンへの影響を与え続けてきた彼だが、今回前面に出してきたのは、ホール兄弟による歌世界と偉大なる先達へのトリビュート。「Teddy's Jam」の改作でロジャーを追悼しているのにも泣けるが、その存在自体がヒップホップとR&Bのかけ橋である彼が繰り出すグルーヴには黙って平伏すしかない。(石澤伸行) |
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インフィニット・ポシビリティーズ/アメール・ラリュー グルーヴ・セオリーの女性ヴォーカルがソロ・デビュー。先行シングル「Get Up」が、その透明度の高いクールネスで話題となったが、アルバムの方も繊細ながらキラキラした魅力でいっぱいの秀作となった。格別のこだわりを感じさせるビート上を軽やかに舞う様はエリカ的。ナチュラル・ビューティなルックスに反しリリックで意志の強いところを見せるのはデズリー風。キュートな声の響きには癒しの効果も。(石澤伸行) |
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ミーティング・イン・ザ・レディース・ルーム/ファージャ[WEA / WPCP-10586] ボストン出身の3人娘の2作目。サムシング・フォー・ザ・ピープルやマリオ・ワイナンズによる提供曲は、程よいチキりを加えたエッジの効いたサウンドだが、そこにシーンに対する安易な追随を感じさせないのは、活きの良い歌がきちんと舵取りをしているから。エリック・ベネイ参加の寂寥感溢れる曲においても、押しているのは彼女達。全体を通じた“女性上位”的主張も、女っぷりの上昇があるから嫌味がない。(石澤伸行) |
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ゼウス2000/ジブラ, シュガーソウル 濃い目の曲にも関らずガンガン電波に乗ってる「Siva 1999」に続くジブラ、アイコ、ハセベのミレニアム・アンセムPart 2。今回はオールド・スクールを意識したシンプルかつタイトなドラムに耳を刺す様なギターのループがアドレナリンを上げてくれる激マッシブ路線。特に頭から最後までアグレッシヴに突っ走るジブラの王道ライムに注目。また彼自身が手掛けた「ZBR-5000Mix」もフロア対応のスモーキーさ。(二木崇) |
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ジュニア・バタフライ/嶋野百恵 そろそろ名前と声と楽曲がズレを生じてきてしまったこのシーンだが、その中でもいいポジションにいる嶋野百恵の5枚目となる6トラック入り12インチ。今や飛ぶ鳥の勢いの今井了介によるツボを押さえきったトラックとトロけるような彼女の声と歌詞。彼女がこのシーンでしっかり支持されるのが良く解る。因みに同名CDには「Hot Glamour」のMr.DrunkミックスやMoomin等で知られる新鋭、藤本和則の曲も収録。(大場俊明) |
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ゴスペル・ミレニアム/V.A.[BMG /BVCP-21100] 癒しや和みを効能としてきたこのシリーズだが、今回は人気ハウサーによるリミックス曲で高揚感と開放感を提供。ガラージュ・ハウスが醸し出す黒さということでは、マスターズ・アット・ワークによるビービー・ワイナンズ「Thank You」のヴァージョン違いが出色だが、アレサ、ジョスリン、マーサ・ウォッシュ、アン・ネズビーらの大らかな母性の海に身を委ねていると、自然と両腕が空を仰いでしまう。(石澤伸行) |
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ビッグ・ワールド、スモール・ワールド/スミス&マイティ[カッティングエッジ / CTCR-14146] ロブ・スミスとレイ・マイティのユニット、スミス&マイティの正に待望のニュー・アルバム。ここ数年はドラムンベース・アーティストとしてモア・ロッカーズの活動のほうが取り上げられることが多かったこのブリストル最重要グループも、スミス&マイティ名義の今作ではブリストリアンならではのレゲエを基調としたリズムに美しいヴォーカルが彩りを添えるというオリジナルR&Bなスタイルを存分に披露。(高橋晋一郎) |
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ディス・イズ・リアル/ロウ・ディール かつてヘッドレス・ホースメンを名乗っていたジム・ロビンスのロウ・ディール。コートニー・パインのリミックスやアーバン・スピーシーズの制作を経て出した2枚の傑作EPを中心にまとめられた本作は、彼をヘッドハントしたトーキン・ラウドのボス=ジャイルス・ピーターソン曰く“チェーンソーを持ったクインシー・ジョーンズ”。兎に角そのライヴ感を活かした壮大なブレイク・ビーツ・ドラマは一聴の価値アリ。(二木崇) |
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トゥデイ / エバーラスト[トイズファクトリー / TFCK-87720] ダブル・プラチナのセールスを記録した2ndソロ作からの3rdカット曲のリミックスに、アルバム未収のサントラ提供曲、サンタナ共演曲に未発表ライヴを加えた9曲入りスペシャル盤。リミックスはダンテ・ロス版、Steady & Co.(Kenji Furuya +Bots)版の二態あり、ブルーズ・ファンク調の後者 「捨泥理密久須」は早くも話題の一曲。また3曲ある生録でのバンド+ターンテーブルでのアプローチも聴きもの。シブい!(二木崇) |
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プリ・セッツ/モダージ[ファイル / FRCD-090] IGカルチャーやフィル・アッシャーと並ぶUKニュー・ジャズ・シーンの旗手の一人、ドミニク・ジェイコブソンのプロジェクト、モダージの特別編集盤ながら事実上の1stアルバムで、音源は注目のロウズ・オブ・モーションから。ドラムンベース以降のブレイクビーツとロイ・エアーズらに代表されるコズミックでオーガニックな感覚を昇華させたモダージ・サウンドは、これから更に盛り上がりをみせること必至。(高橋晋一郎) |
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エンフォーサーズ〜デッドリー・チャンバース・オブ・サウンド/V.A.[ソニー / AICT-133-5] 99年はドラムンベース以外のフォーマットで暴れまくったディーゴの最もネイティヴな活動拠点となるリインフォースもレベール設立から早10年。オリジナル・リインフォース・クルーだけでなく、ゴールディーやDJダイ、ホーテックらが参加した強力なコンピレーション。相棒亡き今もマッシヴなミックス・ワークを堪能できるDJストームによるミックスCDのテンションも上がりっぱなしのヴァリューなセット。(高橋晋一郎) |
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シーマンと20世紀のポテチン/V.A. あの禁断の説教ペット=シーマンの『モデル;シーマン・クリスマスパッケージ』の付録だったサントラ?が遂に単独リリース。制作/脚本/選曲はスネークマン・ショウで多くのフリークを生んだ桑原茂一で、「買ってはいけない」「不適切」「ノック」等、99年の時事ネタを中心にしたスキットがギッシリ。音楽の方もTicoによるジングルや、Chari Chari、Calm、細野晴臣と本誌読者もハマる事必至。ボヤキは禁物?(二木崇) |