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祝2000年YES、I YA。新年いかがお過ごしですか。New Millenniumらしく明るい話題を。今回は、レゲエの良心のお話から。
●DJが有名になると手に入れる物。まずは髪型、ジャマイカ人のファッションの基本はヘアスタイルだ。編みこんでみたり染めてみたり、これで「只者じゃない」と周りを威嚇する。そしてブランドの服。ここでクールにキメないと、田舎者呼ばわりされる。携帯電話、これはNo
Mus(Mustで必要)、それが証拠にセルラーネタの多いこと。ジャマイカでも携帯電話は普及してきたけれど、まだまだ″ステータス″の域を出ない感がある。これがなけりゃ、女にゃモテん。お次は車に銃(実はコレが一番だったりして)。マイキースパイスも逮捕後の取り調べで、「有名になったら銃くらい持たなきゃという誘惑が多かった」と言い訳している。次は家、ママにお家を建ててあげるのがマザコンジャマイカ男の夢なのさ。そして車がBimmerにでも変ると、サイドビジネスをしたりスタジオを作ったり、遂には自分の出身地に学校を建てる。それが夢。
●近頃それを実現したのが、レゲエ界の兄貴、リッチー・スティーヴンス。彼の出身地であるサブラマの田舎に、学校を建設中。音楽活動の合間に、テレビドラマやBUSTA(清涼飲料水)のCMに出演したりと、模範タレントは忙しい。同BUSTAのCMにあのボンティが! フレディマクレガー、Lovindeer、Fiourgon、好感度100%タレントの仲間入り。
●「Your
Love Is My Love」でブレークしたテリーリネン。ガーネット・シルクばりの澄んだ声が特徴の23歳のシンガーは、自身が住むポートモアのユースクラブに寄付金を惜しまない。ベビーシャムは「寄付はエンターテイナーの義務」と公言するし、Rich
And Switch(リッチになると)どころか皆さすがに市会議員よりエライ。ケイプルトンやシズラは、あれだけの取り巻き(とその子供たち)を養っているわけだし、町内ごと面倒みているようなもんだ。あなたのダブプレート代は、そんなところに使われております。A
So Eh Go Fi True 。
●「Tek
Dat」「Curfew」「Mek Mi Si Di Gal Dem」とヒット続きのコブラは学校に行っている。向学心旺盛の彼は、コンピュータのコースを終え、経営学を学んでいる最中で、さらに映画の脚本書きを趣味とし、演劇学校にも行くつもりだとか。コブラは、″忘れられたドン″ニンジャマンの獄中面会に行く、数少ないDJ仲間の一人でもある。そのニンジャマン、96年に起こした銃器不法所持の罪で一年の禁固刑。クリスチャンになったはずのハリートドラーが暴力事件を起こしたり(Ring
Mi Cellieどころか携帯で彼女を殴って怪我をさせるなんてもってのほか。君達、バティマンバッシングもいいけれど、女性や幼児虐待の方がシリアスだよ)ゼブラも暴力事件を起こしたりと、相変わらず事件の多いレゲエ界だけれど。
●さて、年末年始はビッグイベントが目白押し。スティング'99は80年代に活躍したDJが15人出場、「命ある限りスティングには出ない」と宣言したボンティの不在を埋めてくれる。話題は、長らく同じステージに立ったことのないビーニとケイプルトン。人気クラブ、アサイラムの新装オープンに現れたのが、ビーニマンとカーリーン。復縁の噂は本当だったようだ。このショー、97年に初出場のベガスが次の年は目玉だったように、去年初出場のLexxusが今年は目玉。他にもスーパーキャットがコックバーンペン(キングストンのゲットー)でショーに出たり、ストーンラブ27周年記念イベントや、こちらも毎年恒例となったスティングに出ないボンティが出るショー"Saddle
To The East" は、″スター夢の祭典″とも言えるほどの豪華ラインナップ。外タレの出るショーも多く、ローリン・ヒルの出るボブマーリー・トリビュートには、ジャマイカでは滅多にショーに出ないジミー・クリフも出演。ジャマイカの為にも、レゲエにはジミー・クリフの様なカリスマ的存在が必要なのだ。
●良心チューンとも言えるのが、マッドアンジュの「Wha
Dis Fadda」。この手のユーモアチューンは、ボンティやケイプルトンを聞かないジャマイカ人も、ダンスホールと聞くと目くじら立てるPTAも、皆が受け入れ国民の鼻歌ソングとなる。思いつくところでいえば、「Fowl Affair」や「Peanuts
Punch」、「Lotto」なんてのもあったぞ。「ギルバート(災害を面白おかしく歌ったもの。この感覚はアッパレだ)」は名曲ね。
JAH! Enjoy!