Greetings Friends.
太陽をお目にかかれる季節が終わり秋が深まってゆくにつれ、レゲエ業界の動きも徐々にスロー・ダウン。クリスマス・イブまでレコード・リリースは続くものの、ライヴ・ショウの方は明らかに激減である。
●10月に予定されているビッグショウといえば、自称 "Ambassadors Of Reggaae" 、サード・ワールドのショウである。ヒット・メーカーChakademus
& Plierを引き連れての1日のみの公演。Birminghamにて行われる為、私が足を運ぶ可能性は低いが、知り合いの地元連中による情報は入るはずなので、諸君にも報告出来るであろう。
●ステージでは下品なレディ・ソウだが、この度ある女性R&B/ポップ・シンガー、Vitamin Cのシングル、「Smile」においてとても良い仕事をした。先日ケーブル・テレビでビデオが放映されていたので、来週あたりにはポップ・チャートにランク・インしている事だろう。
●元チャート・インDJ、Smiley Cultureのもとで教育を受けている、歌って踊れて楽器もこなす若者グループ、Futureがイングランドとスコットランドの学校を廻り、「認識とインスピレーション」を促進させる為のツアーを行う事が決定。この企画の資金援助は政府のNational
Lottery(宝クジ機関)から出ており、Futureの音楽へ対する姿勢や団結力を良いお手本とし、子供達が音楽や文化にもっと積極的に接触するよう促すのが目的。Little
Tempoが次回来英の際、Futureとの仕事を熱望している、との情報も。
●以前から高い評価を受けていた The Abyssiniansによる『Satta Dub』がフランスのレーベル、Tabout
1からようやく公式リリースされる事になった。彼等の事がお気に入りならば(気に入らない人などいるのか!?)、彼等のベスト・チューンのヴァージョンも収録されているこの素晴らしい1枚を見逃すなかれ。文句ナシである。
●Neville 'Bunny Wailer' Livingston と Peter Toshのエステートが92年、Island
RecordsとMarley Estateに対して起こした訴訟問題が、ようやく決着。Livingstonらの要求は印税の権利と
Tuff Gong商標の使用権利。もともとロゴはマーリー・ファミリーに属していたものの、裁判所外で行われた話し合いの結果、全当事者に使用権利が認められたとの事。しかし莫大な額の印税については何のコメントも述べられていない。
●グループ内での衝突などで長期間アルバム・リリースから遠ざかっていた Aswadが、古いジャマイカのヒット・チューンのカヴァーをこれでもか、という位に盛り込んだ16枚目のアルバム『Roots
Revival』で復帰。オリジナル・メンバーはTony GadとDrummie Zebだけだが ここ数年の彼等の作品の中では一番の出来具合、と好評を得ている。私はまだ現物を手に入れていないが、聞き次第すぐに感想を述べたいと思う。
●Funkstar De Luxeによる、Bob Marley「Sun Is Shining」(オリジナルは Lee Perry
プロデュース)の退屈でうんざりするダンス・リミックスがトップ10入りを果たした。
●Jhelisa のLee Hamblinがそのほとんどのプロデュースを行った Les Nubiansのアルバム『Prinoesses
Nubiennes』がそろそろこちらでリリースされる。もともとはVirgin Franceの企画であるが、USでバカ売れ。フージーズ/ローリン・ヒルのスタイルが好みならば、おそらく気に入るハズ。ちなみに全部フランス語だけどね。
それではまた次号。Take Care. (訳/有賀由紀子)