[XTERMINATOR / VP / VPRL2103]
ジャマイカのサックス神髄、Dean Frazerの極上のNewアルバム。プロデュースには、あのXterminatorのFattisも参加。バックの演奏はSlyやFirehouse Crew等々の一流のミュージシャンで、しかも打ち込みではなく生音ですヨ!! それにD. Frazerの心地よいSaxとくればもうサイコーなのです。インスト好きには堪らないはず。Mighty DiamondsやBeres Hammond等もゲストとして参加。歌モノも聴けます。[輸入盤](坪木良典)
[PENTHOUSE / GERMAIN MUSIC / PH2087]
ペントのシンガー物と言えば、やっぱりこの人でしょ、ってファンも多いと思うけど、それも当作の収録曲を見れば納得できるハズ。だって90年代初期〜中期の当レーベルの黄金時代の中でも特に光る大ヒット曲ばかりがズラ〜リと並んでいる様は正に壮観。お薦めせざるを得ないですよ、これは。特に4曲も含まれているブジュとの名コンビは90年代のレゲエを語る上では欠かせぬ重要事項となる事、確実。[輸入盤](水野智之)
[CHARM / JET STAR / CRLP104]]
一昔前のUKラヴァーズにありがちな透明感のあるサウンドが売り、ってだけのモノに比べるとやけに腰に来るドッシリした感じのサウンドがとてもカッコ良く、パメラの歌も本物のソウル・ヴォーカル。全ての曲がカヴァーなので元の曲がイイってのもあるけれど、ここ最近のラヴァーズ物の中ではダントツのカッコ良さ。特にランディ・クロフォードのカヴァーは鳥肌もん。ジャケはダサいがお薦め。[輸入盤](鎌田和美)
[JAMAICAN GOLD / JMC200.278]]
62年のソロ・デビュー以来Alton Ellisとのデュオ活動を経て、Paragonsとして数々の名曲を残し、その後もソロとして数多くのシングル、アルバムを残してきた彼。このアルバムでは70年から77年までのソロとしてBunny Leeのもとに残したシングルをCD2枚に収録しA面集、B面集とそれぞれに全20曲分を一枚ずつにまとめている。順応性の高い彼のソウルフルな歌声が十分に聴け、経歴も詳しく分る。[輸入盤](前田和彦)
[HEARTBEAT / HB7688]]
嘗てのスタジオ・ワンの名作が内容を変えてリニューアル。64〜68年のスカ〜ロック・ステディ時代の作品を集めたベスト盤だ。ルード・ボーイを熱くしたストレンジャー・コールとの「Artibella」やデルロイ・ウイルソンとの「Want You Come Home」や「Oh Babe」、他にも「You Are No Good」「The Train Is Coming」「I'm A Fool」等収録。目玉はレアな「Leave Me Crying」。再発盤ながら見逃せない一枚。[輸入盤](長井政一)
[GERMAIN / TBLP2090]]
ジャーメイン率いるペントハウス産の "Groovin" と "Broadway" の2ウェイ・アルバム。"Groovin" の方は、軽快なドラムとちょっとハネ気味のピアノが気持ちいい。カラっとした歌ものがよくハマるリディム。もうひとつ "Broadway" の方は昨年の "Faith" に続いて当レーベルがヒットさせたファニーなホーン系の音が印象的なオケで、イケイケなDJスタイルがハマるジョグリン・リディム。どちらもグッド。[輸入盤](鎌田和美)
[JET STAR / JELP1025 ]
ノリノリのダンスホールから歌モノ…そして渋〜いRoots&Cultureな曲まで聴けてしまうJet Sterの名シリーズ、「Reggae Hits」の第25弾。今回は25作目を記念してシルバー・パッケージ。ジャマイカ以外の国でヒットしている曲も収録され、『Reggae Gold』とは一味違う選曲がおもしろいと思います。UKのSanchez、Antonioが歌うWhitneyのカヴァー(大ヒット中)も聴けます。CDは20曲入り。[輸入盤](坪木良典)
[VP / VPRL-1562]]
ジャケ写とタイトルで想像がつくと思うけど、レーベルを越えたコンシャス物のコンピ。モーガン等の7インチEPではリリースになってないものも結構入っているし、既発曲もどれもカッコいい。特にブジュ・バントンの「Truth」はシングルのトラックとは別ヴァージョンで、こちらの方が完成度が高いと思う。他にもアンソニー・セラシエ&ルイ・カルチャーの「Ya-Ho」等の人気曲等、聞き所いっぱい。[輸入盤](鎌田和美)
[BLOOD & FIRE / BFCDS 904]
70'sレゲエ&ダブにこだわり続ける英国のBlood & Fireレーベルは既に30タイトル近くリリースしている。今作はそれらの作品の中からダブ・マスター達のチューンのみをセレクトしたもの。キング・タビー、リー・ペリー、ジャミー、サイエンティスト、ジョジョ・フーキム等々、名前を見ただけでもゾクゾクする。名曲に混じって珍曲も多いが、ダブを知るにはかっこうの一枚なので、入門者にもお薦め。[輸入盤](大場俊明)
[オーバーヒート / OVE-0068]
永い間に渡って入手困難だったアルバムの嬉しい再発売。ことさらにセンチなメロディや大袈裟な転調を使わなくたって、こんなにも心に響く音楽を奏でる事が出来るこの人の作品は、いつも最高だ。いかにもナチュラルな、そしてクールなアンサンブル。スラリと真っ直ぐに立っているその姿が浮かぶ様なそんな音楽。そして又、こんなにストレートな音楽も珍しい。しかも、ダサいところがひとつもないんだよね。(石川貴教)
[P-ヴァイン / PCD-1025]
昨年亡くなったスカタライツのバンマス(テナー・サックス担当)、トミー・マクックの追悼盤。本作はスカが熱かった64〜65年にかけてのスタジオ・ワン、トレジャー・アイルで録音されたもののベスト盤。スカタライツからは「Exodus」「Freedom Sounds」「Road Block」等、スーパーソニックスからは「A Little Bit Of Heaven」「Goldfinger」等、シングルだけだった曲も入った充実した内容。(長井政一)
[キングサウンズ/ KSCD-019]
Reggaeという音楽の中にあるLoversをテーマにInter-FMで番組をオーガナイズするDJ、Banaのプロデュースのもと企画されたアルバム。ラジオ番組風の軽めのMCにゆったりと聴ける曲達。何かしながら聴いても邪魔にならずBGM的に音楽を近くに置いておけるのが良いかも。色んなタイプがあるジャマイカの音楽だからこそこんな楽しみ方もアリ。『レゲエFM』シリーズなんか気にいっている方には特にお薦め!(前田和彦)
[ポリドール / POCT-1144]
ボーイズIIメンやヴァネッサ・ウィリアムズのプロデュース等で見せた巧緻な作曲能力は、その“歌い過ぎない”スタイルを持つ歌唱を伴って、一層の味わいを増す。彼の浪漫主義は、ベイビーフェイスのそれに比べひた向き度が高いが、ロドニー・ジャーキンズ参加の流麗かつハネ感の効いたトラックに乗る時、そこには絶妙な彩りが加わる。ひんやりとした地表の奥底で熱くたぎる歌心の温度がこの季節に心地良い。(石澤伸行)
[ビクター / VICL60454]
前号で紹介済の歌物クラシック「DJフィールグッド」を含む、Orito待望の3rdアルバムが到着。同曲のK Dub参加版、同じくDJ Hasebe制作の「フォーエヴァー・クロース・トゥ・ユー」にMoominのリミックスも好評のゴンザレス三上や、T-Kuraその魅惑的なコラボレーションと実に軽やかでいて濃いモノ。でも主役はOritoの圧倒的な存在感を誇る“うた”。他にはいない。大推薦!!(二木崇)
[V2 / V2CI-37]
シャーデーの一員だったスチュアート・マシューマンが手掛ける新人シンガー。ボーイズ・クワイア・オブ・ハーレムのメンバーとして来日の経験もあるという彼だが、声にある質感は、時にスティング的な柔らかさに包まれている。無闇に主張することのないヴォーカルは、自前で繰り広げられる乾いた演奏と絡まる時、素朴な魅力を放つ。それは記号としてのニュー・クラシック・ソウルとも、似て非なるものだ。(石澤伸行)
[ポリドール / POCT-1146]
キダー率いる新生モータウンが自信を持って送る男4人衆である。音作りの担い手もツボを押さえたセレクトがなされているが、嫌でも耳を奪うのは、最近になって激涙メロディの量産体制に入った感のあるジョーの曲だ。K-Ci一歩手前の力強さを持ったリードと112的爽やかさを備えたコーラスの華は、彼の曲で最も映える。チコ・デバージやジュヴィナイルらと共に織り成す世界も、表情の違いこ
そあれまさに漆黒。(石澤伸行)
[エピック / ESCA 8086]
ストリートにいくつもの人だかりを作るポエトリー・リーディング。彼もNYのカフェで活動をする詩人だ。ベックやビースティー
ズを手掛けたダスト・ブラザーズのメンバーによる即興性の高いバンド・サウンドが、カール本人の叫びとも歌ともつかぬ声の塊に、不気味な光りを当てる。ハーレムの屋上から始まったという生い立ちや愛する祖母の遺体の死臭といった鮮烈なモチーフは、強い痛みを伴って描写される。(石澤伸行)
[東芝EMI / TOCP-65248]
“ブルーノート”音源を使用したターンテーブル・ミックス・ショウが三種同時にリリースされる。選曲、ミックスはロード・フィネス、ピート・ロック、ビズ・マーキーの3人で、"テープ・キング" として名高いフィネス(MoominのリミックスやD.I.T.C.のライヴ盤も4649!)を始め、各々がネタ曲を中心に2枚使いやゲストのシャウト・アウトを含め我々をファンキーな世界へと誘う。シブい!(二木崇)
[ポニーキャニオン / PCCA-01370]
4枚目のシングル「Hot Glamour」もチャートを駆け登っている嶋野百恵だが、本作は彼女が今まで全国のクラブ・ツアーで知り合ったDobinski、野田麗子、Fake-Jam、Fu-Ten等、各地で活躍する様々なアーティスト達を集めたコンピレーション。無名なアーティストの作品も意外とクォリティが高くて驚く。やはり「Back 2 Da Future」も絶好調なCo-KeyとLibro、そして嶋野も絡むフロア向けの「My Honey」の出来がいい。(大場俊明)
[マーキュリー/ PHCW-1057]
クラブ・ミュージックに様々な形でプリミティヴな音楽要素が取り込まれるこの頃、世紀末を捉えたレイジーでエフェクティヴなエキゾティック・サウンドを奏でるウォーター・メロンのライヴ・アルバムがリリースされた。中西俊夫やスウィートバックらのリミックスも収録されている。特に最も前衛的なサウンドを聴かせるインドープ・サイキックスのリミックスは期待を裏切らない素晴らしい再構築ぶり。(高橋晋一郎)
[ポリドール / POCH-1829]
ストイックなブレイクビーツという点ではクラッシュの作る音にはかなわない。贅肉を削ぎ落とすことによって、更に存在感を増すそれぞれの音はタフというよりは、まるで鍛え上げられた肉体のように必要最低限の美を感じさせる。DJ Hide、DJ Sakを率いてスタートさせたプロジェクトであるこの流もまた然り。なかでもナイジェリアのパーカッショニスト、ツンディをフィーチャーした「リズムあそび」が抜群。(高橋晋一郎)
[ファイル / MFCD-068]
クラブ・ミュージックに様々な形でプリミティヴな音楽要素が取り込まれるこの頃、世紀末を捉えたレイジーでエフェクティヴなエキゾティック・サウンドを奏でるウォーター・メロンのライヴ・アルバムがリリースされた。中西俊夫やスウィートバックらのリミックスも収録されている。特に最も前衛的なサウンドを聴かせるインドープ・サイキックスのリミックスは期待を裏切らない素晴らしい再構築ぶり。(高橋晋一郎)
[P-ヴァイン / PCD-9841]
音楽はこれがデビュー作となるパードン木村、プロデュースはベテランのヤン富田という組み合わせでスタートしたツナミ・サウンド・コンストラクションズの第一弾。ファニーな音楽玉手箱のようなアルバムから飛び出てくるのはキッチュなビート&ピーセスとユーモラスな言葉遊び。アコースティックでエレクトロニカルな音の数々は去りゆく夏をユーモア仕掛けのダブ・ミックスにしたようなニュアンス?(高橋晋一郎)
[ポリドール / POCH-1855/6]
タイトルで想像がつくように、このライヴを最後に脱退するベースの柏原譲のために行われた赤坂ブリッツのショウを完全録音したライヴ・アルバム。結局これが佐藤伸治がステージに立つフィッシュマンズの最後のライヴとなってしまった。残念ながらこの日のライヴには行けなかったけど、全編に通じてみなぎる気迫がビシビシ伝わってくる。でも佐藤が死ななきゃ、この作品は世に出なかったんだろうなぁ。(大場俊明)