●実力派DJの逆襲と新世代DJの出現
ラップとダンスホールを子守唄に育った世代のDJ達の登場である。代表選手はコギャル・スクリーム度No.1の男のコ4人組Ward 21。99年後半は彼らで決まり。お次はメイン・ストリートと契約を交した21歳のKip Rich君とフレディ・マクレガーのご子息でぴかぴかの16歳のカプチーノ君。彼らの写真を掲載できないのが非常に残念だ。そして「Walla Wee」で話題のJack-A-Diamond。「Little Shotta」が大ブレイクし、ゴーストばりの歌声と中性的なキャラで国民的アイドルの地位を確立した女の子シンガー、シリアル・キッド。モンテゴベイ・カレッジの学生で20歳、ジャマイカの広末的存在、か? 「Shotta」は今年の流行語大賞である。ここ数年、プロデューサーはヒット確実の人気DJにばかり売れ筋トラックを使い、新人DJや実力派DJには使わない…そんな批判をくつがえした。
ブロ・バントン、ブジュがこの人に憧れてステージ・ネームを決めた、という程のDJである。Stur Gavのイベントは回を重ねる度に大きくなり、その勢いに乗ってジョジー・ウエイルズ、ジェネラル・トゥリー、カティ・ランクス等、ベテランDJが活躍する場が増えている感がある。
[ボンティVs.ゼブラ]
発端はマイアミでのショー、続いて5月末行われたゼブラのホーム・タウン、スパニッシュ・タウンでのショーで険悪ムードは頂点に達する。ボンティがゼブラに付けたあだ名は「Zoo Man」「スパニッシュ・タウンから来たアニマル」「タイガーのDuppy」、トドメの科白は「オレは人間とはクラッシュしてもアニマルとのクラッシュはごめんだ」。ゼブラはボンティと同じキングストンのとあるアパートに住んでいたが、とうとう同アパートを出ていったとか。
[ビーニVs.ボンティ]
これはDJ同士のWarではなく、彼らの出身校の話。ビーニの出身校とボンティの出身校が4年程前から争いが絶えず、War Ina School. 校長先生はDJに解決策を求めているというお話。
[ケイプルトンVs.ビーニ]
最近のインタビューで、Fire Bun DJ、ケイプルトンがビーニマンの「Battery Dolly」を「女のコをDisする歌」とBunした。そして遂にアイリーFMの番組「Cutting Edge」でムタバルカ先生にお咎めを受けたのだ。「何がケイプルトンを有名にしたのか忘れたのか」(DJのデビュー当時のチューンを指している)と先生の厳しい戒めにケイプルトンもかたなし。90年代初期はねぇ、そういう(スラックネスがウケる)ご時世だったのよね。「Mo' Fire Mo' Fire. さぁてお次は何を(誰を)燃やしましょうか」。会場から「Bun ビーニマン!」の声がかかる。ステージ上のケイプルトンはちょっと困った表情で「Him A All Right, Yu Know.」 ステージ上では決してビーニをBunしない事をDJの名誉のために付け加えておきましょう。
ビーチラインが戻ってきた! バッド・ボーイ・ポリス、Mr.レンの率いるシュープリーム・プロモーションが毎週日曜ヘルシャ・ビーチでのダンスを再開、ストーン・ラヴがプレイ。海に美味しいお魚にサウンドと、楽園的ダンス。この調子でフロントラインにトップライン、バックラインよ、カム・バック。バッド・ボーイ・ポリスと言えば、この号が出る頃、ジャマイカの映画『サード・ワールド・コップ』が放映される。8月上旬の「Sunfest」はビッグ・ネーム多し。夏休みはビッグ・ダンスも多し。元King Addies(NY)のスター・セレクターでフリーランスとなったトニー・マッターホーンのダンス、そして4 Rocks(Little Rock, City Rock, Jam Rock, Katta Rock)のクラッシュ等。Katta Rockは常にテープ屋台の人気商品。タイガーに似たゼブラに似たDJパンサー、いやもとい、スキャラリー君のあのチューン「♪ぷんぷん、Cut Ina Two〜」このスラック・リリックにはブッ飛んだ。こういった知られざるDJのダブプレートもKatta Rockの人気の秘密らしい。Hot Like Fire!
7月2日(金)はPort AntonioでStur Gav。5月のが雨で延期となったショーなので、今度のはでかい!
7月3日はJr. ReidのBirthday Bashで、ポスターにはありとあらゆるアーティストの名前が出てるけど、半分は出てくれたらいいな。Capletonも出るよ〜(多分)。
St. Ann's Bayでブロ・バントンやプロフェッサー・ナッツ等も出るベテラン勢DJのショーもある。
それにしても映画『サード・ワールド・コップ』は本当に楽しみ。もう先月から街にポスターが貼ってあるの。映画『Belly』もTVで観ました。
Volcanoのプロデューサー、ヘンリー″ジョンジョ″ロウズがロンドンでGun Down…Born Fi Deadを地でいくような方でした。
Jah Love MuzikのJah Bが病死。彼の所属するTwelve Tribeで追悼ダンスが行われ、私も行ってきました。
今朝(7月1日)デニス・ブラウンが急逝したという悲しいニュースが入りました。病院で亡くなったということです。91、92年頃からハード・ドラッグ使用の噂、3年前からエイズの噂(彼の奥さんが3年前にエイズで亡くなったということで)もありましたが、死因はまだ発表されてません。57年2月1日生まれなので、享年42歳。40歳のバースディ・パーティを盛大に行われたのは記憶に新しいです。デニス・ブラウンは肺が片方しかないという話も聞いたことがありますが…。アイリーFMは朝から彼の曲ばかりかけてます。
A Firm Meditation Holy Emannuel. Jah Rastafari Is The Almighty.