FRESH ABILITY!!
NILE BROWN
Interview by Shizuo "EC" Ishii
今年メジャー・デビュー10周年をむかえ、昨年発表したアルバム『RENAISSANCE』をひっさげての全国ツアーを敢行したPushim。彼女のライヴの威力を、真に言葉で伝えることの難しさを痛感するほど、素晴らしかったツアー・ファイナルの東京公演レポートを、どうぞ。
Juke Boxx ProductionsのShane Brown(父はエンジニアのErrol Brown)やDi Genius RecordsのStephen McGregor(父はFreddie McGregor)といった超一流アーティストたちの次世代アーティストたちがシーンの第一線で活躍しているが、まだ誰も知らないサラブレット、世界のSteely & ClevieのCleveland "Clevie" Browneの息子Nile BrowneがRiva Nile Productionsを立ち上げトラック・メイカーとして第一歩を踏み出そうとしている。まだ現地Kingstonでも誰も知らない(誰もレコーディングしていない)トラック・メーカーだが、ひとたび彼のトラックを聞けばその才能を確認できるはずと、本誌はH-Manが彼のトラックを使ってレコーディングしているという情報を聞きつけ秘かにCheck。結果、正しくニュー・ジェネレーションの高速トラックから、グルーヴ溢れるジャマイカ人にしか出来ないトラックまで確認できた。ならば早速、Nile君にメールでインタヴュー。
●生まれは?
Nile Browne(以下N):1991年5月14日生まれで17才だよ。ジャマイカのキングストン出身さ。
●いつからトラック制作を始めたの?
N:友達にベーシックリズムと制作用のソフトウェアを教えてもらった頃だから、12歳の時からトラックを作り始めたことになるね。その時に直感的にビビっときて「これだ、これがやりたかったんだ!」って思ったんだ。僕の父であるSteely & ClevieのClevieが、僕の音楽に対する興味に気付いてくれて、のちにトラップドラムを教えてくれた。そして独学でキーボードとベースを学んだのさ。今はもうPro Tools、Reason、MPC 2000などの色々なプログラミングに関する機材は全て使いこなせるよ。
●好きなアーティストはいる?
N:これといって特定した好きなアーティストはいないけど、一部のジャマイカ人アーティストや海外のアーティストの仕事にはとてもファンというか尊敬しているよ。例えばThe Marley Family、Beenie Man、Sean Paul、Shabba Ranks、Elephant Man、Assassin、Gentleman、Collie Buddz、Sizzla、Mr.Vegas、Movado、それからPushimやH-Manとか。レゲエ以外だとJasmine SullivanやTimberlandとか。いま挙げたのはその中のほんの少数だけどね。
●Steely & Clevieについてどう思っている?
N:Steely & Clevieは、ジャマイカを代表するもっとも才能あるレゲエ、ダンスホール・プロデューサー、ミュージシャンの中の1チームだと思う。僕も音楽制作を始めてからやっと歌手や演奏家の音楽的才能だったり、レコーディング、ミックス、アレンジ等の構成やクオリティを聞き分けることができるように進化したと自分では思うんだ。だからSteely & Clevieっていう才能を今はちゃんと認識できるんだと思う。だからこそ、現在はこれまで以上に彼らをリスペクトしているよ。彼らは僕のリズムのインスピレーションの元でもあり、自分の仕事を評価する上でもよく彼らの作品を聴いたりするんだ。
あと父は、どんな大変な辛い仕事だってやがてその成果が得られるという"激務の価値"を教えてくれたんだ。そのアドヴァイスを胸に"成功"をつかむため、常に"最高"を目指しているんだ。