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302    COLUMN    PLAY IT LOUD

GIDEON BOOT / RICHIE SPICE
[VP / VP1809]
以前から噂になっていたリッチー・スパイスとデジタルBのボビー・ディクソンが(全曲ではないが…)タッグを組んだアルバムがようやくリリース。様々な要因が重なって完成が遅れたそうだが、この二人の相性の良さは想像通り、いやそれ以上か。派手さは皆無ながら、細部に至るまで丁寧な仕事ゆえ聴き込むほどにじんわりと引き込まれてしまう。こうした作品こそ長く聴かれるべきだろう。[輸入盤](大場俊明)
 
NO STRESS EXPRESS / HALF PINT
[VARESE SARABANDE / 2063041]
大ヴェテラン、元祖ラガマフィンの新作は、新旧レゲエを繋ぐ文句なしの大推薦盤。ただリラックスし、ヴァイブスに浸り、音楽で開放される。冒頭サーフ・ロック界の重鎮を迎えた「Unity」で静かに引き込まれ、コンシャス・リリシストとしての才能も冴え渡る、熟したもののみが発する芳醇な楽曲の数々。「そっと君の心に置いていくよ」と、さりげないプレゼントのようにじんわりと、深く、グッサリ。[輸入盤](遠井なつき)
  
REPENT / TWINKLE BROTHERS
[GUSSIE P / GPLP 301]
UK Roots & Cultureシーンを語る時避けて通れないTwinkle Brothers。熱烈なファンを多く持つ此のグループを今回はUKで一番の売れっ子プロデューサーGussie Pがプロデュース。バックはこれまたUKでNo.1のリズム隊、Mafia & Fluxyが固める鉄壁の布陣は正に三位一体。全曲ともにヴォーカルの後にダブ・ヴァージョンが収録されているショウケース・スタイルとなっておりDJプレイにも使用可能なおいしい構成。[輸入盤](楳原豊人)
 
ROOTS MEETING / NO MORE BABYLON & FRIENDS
[ALF MUSIC / ALF004]
13年のキャリアを持ち、フランスで行われるレゲエ・ショウのバック演奏を務める実力派バンドの3枚目となるアルバム。リード・ヴォーカルのKikoはとても美しいハイ・トーン・ヴォイスの持ち主で、近年EUのレーベルから幾つかのソロ作品も発表している。アルバムの方は、バンドの実力を示すようにKen Boothe、Earl-16、U Brown等の大物が参加。兎に角アルバム全18曲が全て聴き応えのある作品。[輸入盤](楳原豊人)
 
REMIXES / FROST & WAGNER
[BEST SEVEN / SBCD0009]
こられからもっと注目されるであろうベルリンのレゲエ・ユニット。彼らが手掛けたリミックスを集めた作品です。12"レコードのリスナーにとって格別の楽しみ、それはレゲエにアレンジされたリミックスを発見した時だ。何よりも嬉しいものです。そんな快感を味わいたいあなたにジャスト・フィット。今作に収められた楽曲がクラブで流れれば迷わずDJブースを覗き込んでしまうよ。いい曲ばかりだからさ。[輸入盤](磯野カツオ)
  
TEACH THE YOUTH : BARRINGTON LEVY & FRIENDS AT JOE GIBBS 1980-85 / BARRINGTON LEVY, ETC.
[17 NORTH PARADE / VP4121]
昨年フロリダで観たバーリントンは、初期のヒット曲を未だ萎えないあの美声で連発してくれニンマリしてしまった。本作はそんな彼の礎でもあった、先日他界したジョー・ギブスの下で80〜85年にレコーディングしたヒット曲や代表曲、そしてそれらのダブ・ヴァージョンを収録したもの。やはりランキン・トレヴァーらDJが絡む冒頭4連発の“12" Disco Mix”はファンには堪えられない代物だろう。[輸入盤](大場俊明)
 
ホワイ・ソー・ルード/クリス・マーレー・コンボ
[スカ・イン・ザ・ワールド/SIWI096]
アコースティック・スカの名手が3年振りの新作をリリ−ス。ドラムとベースとギターのトリオ編成。3人揃えば鬼に金棒。呼吸の合った演奏でリズムが生き生きしている。ロックステディ全盛期を思わせるコーラスやハーモニー、クリスの温かい歌声は、僕らを大空の下へ連れ出してくれる。スカを聴くぞと身構えなくても大丈夫、自然に身体がリラックス、気がつけばスカと友だちになってるよ。カツオ推薦盤です。(磯野カツオ)
  
ルーツ、ロック、リミックスド/ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ
[Pヴァイン/QUANGO/PCD-17181]
海賊盤ではきっと数え切れないほど世に出たんだろうだけど、タフ・ゴングによるお墨付きを得たものとしては初めてとなるだろうボブ・マーリー楽曲のリミックス集。世界的に有名なアーティストにリミックスを依頼したのではなく、それほど知名度がなくとも“この曲ならこの人”といった選び方をしたのか、思ったほど奇抜な作品はない。ただC・ブラックウェルが言う様に楽しいダンス・パーティ盤ではある。(大場俊明)
 
イノセント・ユース/アース, ルーツ&ウォーター
[オクターブラブ / OTLCD1125]
カナダはトロントのSummer Recordsのハウス・バンドが77年に500枚限定でリリースしたアルバム。カナダ時代のJohnny Osborne等が参加していたグループとしても知られている。当時、多くのJamaicanが暮らすトロントから本国のL.PerryのBlack Arkに対する“Answer”とも言われた程の作品。モダンでクールな乾いた音が特徴。今回のリィシューで新たにリマスターされ音質もバッチリ。是非一聴を!(楳原豊人)
 
マスター・ブラスター2008〜ジャマイカン・45・ミックス・イン・ディ・ハイ!!/V.A.
[ビクター/VICP-64108]
現場を沸かす旬なジャパニーズ・ダンスホール・チューンでせめてきたペース・メイカーによるこの人気シリーズだが、今回はジャマイカもので勝負に出た。本シリーズの他作品同様、彼らの持ち味であるアゲアゲ感とスムーズな流れはそのままに、今回は4つのセグメントで組み立ててきた。ある意味ドラマチックなこの構成でツボを突かれる人も多いだろう。ディマルコやセラーニの最新ヒット曲もきっちり収録。(大場俊明)
 
パーパス/アルジェブラ
[BMG/BVCP-24127]
アリゾナ出身の24歳によるデビュー作。キダー・エンタテインメントの後ろ盾を得て制作された本作には、ブライアン・M・コックスらメイン・ストリームの住人たちが多く参加するも、自らを強く反映させたと思しき意匠は、まさしく独立自尊な精神に沿ったもの。ヒップホップのエッジとソウルフルな生感覚とを、優しくも力強く繋いでいく様なヴォーカル技は、早くも大器と思わせるに充分の貫禄を備えている。(石澤伸行)
 
ケヴィン・マイケル/ケヴィン・マイケル
[ワーナー/WPCR-12835]
フィラデルフィア出身の22歳によるデビュー作。ナールズ・バークレイらと同レーベルに所属、本作にもワイクリフやルーペ・フィアスコ、そしてQ・ティップら多士済々が参加するだけあって、ソウル、ヒップホップ、レゲエとその音楽的ベクトルは様々。しかしながら、その作風はあくまで歌重視・メロ尊重で一貫されていて、音作りはもちろん、リリックの面白さも相俟って、豊かな才をきっちりと伝えている。(石澤伸行)
 
パラダイス/TQ
[Pヴァイン/PCD-93089]
4年ぶりの4作目。90年代から一貫してウェッサイ道をR&Bフィールドで体現してきた彼だが、本作で展開される緩〜くもしなやかさ満点のファンキネスにも異常は見当たらない。先達へのオマージュをリリックやメロの一節として随所に織り込みつつ、BG、クレイジー・ボーン、そしてジャギド・エッジらとタッグを組む中で醸し出されるG路線は、お約束を破らないどころかイマともしっかりと呼応している。(石澤伸行)
 
E-ライフ/ミント・コンディション
[Pヴァイン/PCD-93089]
3年前にリリースした前作が、インディ発ながら20万という好セールスを叩き出したベテラン・バンドによる新作。のっけからアンソニー・ハミルトンの参加曲でほっこりさせたかと思いきや、以降も一貫してミッド攻勢を仕掛ける中、リードを務めるストックリーが、その喉から放つ胸キュン・ビームの威力を惜しみなく発揮してくれていたりと、これはもう往年のファンならずとも、タマらない一枚に仕上がった。(石澤伸行)
 
オーチャード/リズ・ライト
[ユニバーサル/UCCB-1028]
3作目。ジャズやソウルの世界を股にかけた活動で、ここ日本でもその存在感を刻んできた彼女だが、この新作でも重心低めで時にアーシーな響きを伴う歌声の魅力を披露している。自ら制作に望んだオリジナル曲では、フォークやブルーズ的アプローチに寄り添うが如く佇み、レッド・ツェッペリンやアイク&ティナ・ターナーのカヴァー曲では、ブレない立ち姿で自己の世界観を構築。聴くほどに味の出るスルメ盤なり。(石澤伸行)
 
ステップ・アップ2:ザ・ストリーツ/O.S.T.
[ワーナー/WPCR-12877]
2年前に全米でヒットした映画の続編の音盤。T・ペインやフロー・ライダーらが活きのイイところを見せる一方で、ミッシー・エリオットが複数の新曲を収め本格的な再始動を宣言する等、まずはヒップホップ勢に耳を奪われる。しかしながら、トレイ・ソングスがリミックス曲で泣かせる他、キャシーやチェリッシュ、そして新人ペイジェといったキレイどころによる新曲がハジケまくる等、R&B勢も負けてない!(石澤伸行)
  
DIARY OF AN AFRO WARRIOR / BENGA
[TEMPA / TEMPACD10]
10代の頃から現場主義でトラックを作ってきた21歳のUKブラックの2nd。ダブステップを軸にしつつ、そこから一歩抜けた“ファンク未来形”とも言うべき黒い世界を創出。ルーツであるガラージュのノリも持ちながらあくまでも重心は低くファンキー。昨年のブリアルの2ndアルバムを境に新しい展開が次々と飛び出し多方面へ波及しているシーンの中でもひとつの事件として記憶されるであろう名盤の登場。[輸入盤](飯島直樹)
 
フィンガーズ・アンド・サムズ/アンフォーシーン
[ビートインク / BRTRU158]
ベンジ&ウィルのバウワ−兄弟と、ベン・ウエストビーチ他、多くのセッションに参加しているベン・マスカットによるブリストル発トリオの3作目は、クオンティックらが人気のトゥルー・ソウツから。所謂ニュー・ジャズと呼ばれるシーンから出てきた彼らだが、本作ではこれまで以上に生演奏の響きを重視したチルアウトなアンサンブルを生み出している。アリス・ラッセルやJ.トッドらシンガーもイイ色づけをしている。
 
サード/ポーティスヘッド
[ユニバーサル / UICI-1069]
マッシヴ・アタック、スミス&マイティ、トリッキーと並ぶ“ブリストル・サウンド”の顔役のひとつポーティスヘッド。唯一無二に完成度の高い音世界を作り上げた彼らだけに、「出る」というだけでも驚きの11年ぶり3作目。ブレイクビーツを排除し、カン等のクラウト・ロック的風情を漂わせながら、独特の世界は変らずで、彼らの見ているモノの確かさを再確認。メンバーそれぞれの空白期の活動もキーになっている。(飯島直樹)
 
エディット/マーク・スチュワート
[ビートインク / BRC-192]
ザ・ポップ・グループの結成から30年以上が経ち、“ブリストルのゴッドファーザー”と呼ばれながらも実はまだ48歳というM・スチュワートの新作。数年前の来日時の衝撃のDJプレイでも期待は持てたが、荒々しいエレクトリック・ファンク/ヒップホップのビートに彼のアジテーションの様なヴォーカルというスタイルは、その初期と何ら変らないパワーとインパクトを新鮮さと共に聞かせてくれる。今もバリバリ現役。(飯島直樹)
 
ファミリー・ビジネス/アルハカ
[エンタク/KILO MUSIC/KILO-002]
ダブ的なダウン・テンポにダンスホールの感覚を取り入れ(旧作にはシズラも参加)、早くからグライム〜ダブステップ〜バイリ・ファンキに呼応していたドイツのユニットの日本限定CD。ヨーロッパらしいミニマル〜テック・ハウスの美意識と深さ持ちながら、あくまでもベース・ミュージックとしての弾力と太さへのこだわりを感じさせる仕上がり。多数のヴォーカリストを起用し、色んなカラーで飽きさせない。(飯島直樹)
 
ファンキー・エクスカヴェイション/ハイドロポニック・サウンド・システム
[ルーディメンツ/RMT-CD007]
人気のバスタード・ジャズからもリリースしているダラスのプロデューサー・チームがこれまでにリリースしたアルバムやシングルからのセレクション、そして未発表曲も収録した日本企画盤。ヒップホップ〜ブレイクビーツをベースに、ジャズ〜ソウル〜ファンク〜アフロ〜ダブといった要素を取り入れた、多彩な都会のグルーヴを楽しめる。スムーズで洗練されたトラックと垢抜けないラップとの対比もまた面白い。(飯島直樹)
 
ウエスタン・ウォーター・ミュージックVOL.II/ノーバディ・プレゼンツ・ブランク・ブルー
[ディスク・コルド/DDCD-010]
マーズ・ヴォルタやプレフューズ73、バトルズなどとツアーをしてきた、現在のロサンジェルスを代表する自由音楽人のひとりノーバディと、女性ヴォーカリストのニッキー・ランダによるプロジェクト2作目。ヒップホップのビート&サンプリングのセンスとサイケなメランコリアが融合した、初期アルファやアドヴェンチャーズ・イン・ステレオに通じるソフト・ロックの21世紀的展開な夢見ビーツ。(飯島直樹)
  
ミュージック・ミーム 4“VARIATIONS・変奏集”/ヤン富田
[CCER/CCRM-6014]
2006年、“ミュージック・ミーム”シリーズとして、書籍、書籍のサントラ、Doopees名義の新作、そしてライヴと、己の芸術表現の核の部分をあらゆる表現形態で、そして様々な人々を巻き込んで世に問うた彼だが、さすがの彼も病には勝てず一時中断。そしてお茶の間でに向けて元気な姿を披露した後、我々に届いたのがこのシリーズの続編だ。我々は視聴覚他全て使って彼が生み出した芸術世界を使って楽しむべき。(大場俊明)

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