L.O.C
Ring Ding Ding
 
Interview by Takeshi Futatsugi / Photo by Jounathan Nunn
 

2006年、世界中の現場をあのバイク乗りダンスと共に「Ring Ding Ding」でにぎわせた在英ジャマイカン=L.O.Cが、その勢いそのままにファースト・アルバムを利リリース。早速プロモーションで来日したあ彼ら3人にインタビュー。
 
●メンバーそれぞれのバックグラウンドについて教えて下さい。
Chris:Othodox、Lenkyが故郷のリンステッドにいた頃からの知り合いだった。2人ともOrthodoxの父親(Nyah Dread)が持っていたリトル・デヴィッドのサウンドシステムで育ったようなもんさ。LenkyことAlex Wrightは、地元では有名なエンターテイナーだった。Orthodoxが最初にRecした曲をプロデュースしたのは「Sting」のプロモーターだったIsaiah Laingで、99年に彼が「Sting」のステージでデビューを果たしたんだ。
Lenky:Chrisは、U-Roy、Josey Wales、Admiral Bailey、Super Cat等のレジェンドたちを輩出したコックバーン・ペンの出身。彼に音楽ビジネスの手ほどきをしたのは、あのLukie Dだよ。
Chris:そうなんだ。彼のスタジオでの初仕事は、ジャミーズの曲だったよ。で、Mad CobraのHotta FlexのメンバーとしてUKツアーについてって、そのまま北ロンドンに居着いちゃったんだ(笑)。
 
●それぞれがロンドンに移ったのは何年ぐらい?
Lenky:2000年から2001年くらい。大体同じ頃だよ。みんなロンドンのミュージック・シーンに関わりながら、キャリアを発展させていったんだ。
 
●ロンドンのレゲエ・シーンについて、あなたたちの視点から語ってみてください。
Lenky:ロンドンはとてもエキサイティングな街だよ。レゲエというブランドを世界のマーケットにアピールすることが出来るとても大きなプラットフォームを与えてくれるしね。
 
●L.O.Cの“強味”はどこにあると思いますか?
Chris:3人それぞれが個性を持ち寄って、魅力的なミュージカル・ディッシュをフルーツ・カクテルのようにブレンドして作り出せるところ。影響を受けたアーティストは、Ghost、Bob Marley、Baby Cham、Elephant Man、Beenie Man、Bounty Killer辺りだね。
 
●ロンドン・シーンでのあなたたちのポジションは?
Orthodox:サウンド、アティテュード、スタイル共にリードしていると思う。もちろん他にも TuggawarやYTといったホットな連中はいるけどね。
 
●L.O.Cを結成した後、初めてRecした曲は?
Lenky:「Ring Ding Ding」だね。
 
●その曲がいきなりヒットすると思ってました?
Chris:正直ビックリしているよ。これだけ規模の大きなヒットになるとはね…。この曲を作ったキッカケは、『クレイジー・フロッグ』のアニメがヒントになってるんだ。それでバイクに乗るダンスを思いついて、それに合うリズムを探していたら "Applause" がドンピシャだったってワケ。
 
●でも、実際アルバムの方はその一曲では語れないというか、バラエティに富んでますよね。
Orthodox:そう思って貰えると嬉しいよ。何せ、コンセプトは“Style Of Style”だからね。制作期間は9ヶ月だったんだ。3人それぞれ持ち寄った曲や、外部プロデューサーを立てて録った曲もある。
Lenky:それぞれの曲の受け取られ方はリスナーによって違うと思うけど、どんな人たちも満足させられるアルバムになったんじゃないかな。
Chris:音楽的にもカリプソからジャズから色んな要素が詰まってる。ロンドンのアーティストらしいと思う。「Ring Ding Ding」はグライム・リミックスもやってるしね。とにかくアルバムを聴いて判断して欲しいよ。
   
「Ring Ding Ding」
L.O.C

[Jet Star / Avex / AVCD-23148]