OSAKA YOUNG BULLETS
Interview by Takashi Futatsugi
先人達によって既に道は作られた日本のレゲエ・シーン。次に望むのはやはり若手の台頭だろう。そんな中、激戦区=大阪で頭角を現してきたネクスト・ジェネレーションを中心にスポットを当てたコンピ盤が2枚リリース。プロデューサーであるJunior、Zura両氏に大阪の若手について話を聞いた。
『Young Blood 2』編
(“1”との違いは)大阪中心にしたくて。大阪人やから基本“大阪一番”じゃないですか。他の地方もいい若手出てきてるけど、まず大阪をガッチリ底上げせんと。DeeJayやとDinosaur、Ice Koh、Arm Strongの3人がこれから引っ張っていくんちゃうかなと思うし、Chehon、Jin Teng、Bes(N-O2)もいて、女はMison-Bがオモロいし。あと最若手ではNatural Weaponかな。コイツは19歳なんですけど、何か昔のジャパレゲに通じる様な部分を持ってるんですよ。今やと韻ガチガチで1フレーズで耳に入ってけーへんパターンも多いけど、コイツのは笑けるぐらい入ってくる。Chehonもそういうところでウケたんちゃうかな思うんスよ。
Dinosaurのおちょくった感じの曲も好きやし。今回、オケは基本、俺が打ち込んだのと、Fire HouseやSeraniと組んだのと、Fire House、Dean Fraser、あとMinmiとのTurukame名義でやったのとか…。その「I Believe」はカエル関係では珍しくラヴ・ソングで。同じオケでHan-Kunも録ったりするんですけど、ラヴ・ソングもたまにはええかな、と。曲的にはどれもいいと思うけど、個人的にはJin Tengの「Step Up In My Road」かな。あと音的に気持ちええミックスはMison-Bの「Bad Gal Skank」。まあ内容はビッチに向けたキツい曲なんすけど(笑)。「Zum Zum Night」でも最後ラバダブでマイク獲りに来る奴とか、現場一緒やったり、って奴が今回中心にはなってますね。(Junior)
『Raggamuffin Road 2K7』編
今回もLinkを大切にしていて、ダブ録りでスタジオに来た人から、ライヴ観て自分から声かけた人からイロイロなんですけど、前提としては歌聴いて「いい」と思った人で、って感じです。今回はArareやDaisenといった関東勢も参加して貰ってますが、基本大阪勢です。大阪シーンの若手の台頭はそらもう目覚ましく、55 Levelなど意欲的にDeeJay集団がミックスCDを作ってたり、行動力と勢いがある。目を離せない感じですね。中でも面白いのはArm Strong。自分のDeeJay Styleが板についてきたと思いますね。
Stereon「Auto Clap」のオケはTakafinがファントムという機材を持ってきてて、それを少しいじらしてもらってすぐに出て来たインスピレーションから生まれた曲です。Chehon「爆音Cyclone」のオケは疾走感のあるマイナー・イケイケ。Arm Strong「はっちゃけな!!」はこれまたマイナーのメキシカン風、Hi-Bread「Sing A Pon De House」はメキシカン風のメジャーな感じで、Mison-B「猫まっしぐら!!」は「Cabin Stabin」のリメイクです(1~4、9~11、12~14はノンストップ仕様)。
今回一番凝った点は、リバーブの使い方ですね。ミディアムでリムショットの気持ち良いヌケが出るように。苦労した点は、マスタリングと、お題が“Ragga”やったから、曲順に悩んだこと。とにかく聴いてRaggaなVibesを感じて欲しいです。(Zura)
"Young Blood 2"
V.A.
[Victor / VICL-62197]
[参加アーティスト]
Bes, Chehon, Jing Teng, Natural Weapon, Arm Strong, Ice Koh, Dinosaur, N-O2, Mison-B
[フィーチャリング参加アーティスト]
Silver King, Vaderj
"Aruz Studio Presents Raggamuffin Road 2K7"
V.A.
[Geneon / GNCL-1107]
[参加アーティスト]
Stereon, Pequu, Carmin, Ko-Sonsan, Chehon, Arm Strong, Hi-Bread, Arare, Mison-B, Zove King, Daisen, Ice Koh, Bes