SUNSET
The Platinum Sound
Interview by Hajime Oishi Photo by iGa-c
東京を代表する存在から、現在では日本屈指のサウンドとして全国区の人気を誇るまでになったSunset The Platinum Sound。近年、自身のレーベルを立ち上げて自らのプロデュースによるチューンを発表するなど、精力的な活動を続ける彼らのネクストステップは……。
Killer Bam Bam(セレクター)とDizzy(MC)から構成されるSunset The Platinum Sound。97年に結成され、多くのビッグ・ダンスへの参戦やミックスCD/テープのリリース、そして何よりも、確実に現場をMush Upさせるプレイでアーティスト/ファンからの絶対的な支持を得ている彼ら。この度リリースされた『Platinum Compilation Vol.1』は、2005年に立ち上げたSunset The Platinum Sound Productionからリリースされた/今後リリースされる予定のチューンをまとめたコンピである。
まず、Soldier×Akane、H-Man、NG Head、Ryo the Skywalker、Fire Ballによる5曲が収められた "Concrete" リディム。「気がついたら錚々たるメンツが揃ってた(笑)」(Bam Bam)は、今作には未収録の "Strolling" リディムと共にレーベル設立第一弾となった記念すべきリディムで、制作はカーク・ベネット。続く "Xtravaganza" に乗るのは、Han-Kun、Atooshy、JTB、Jun 4 Shot(Fire Ball)、Papa B。こちらの制作もカーク・ベネットが担当している。
「これはスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズの“Tears Of A Clown”をカークにダンスホールにして貰ったんですよ。Dizzyとカークとアイデアを出しながら作った。カークが楽器できるので、凄く助けられてますね」(Bam Bam)
ゆったりとしたミディアム "Believe It" では、King-K、Akane、Guan Chaiをフィーチャー。「最初にKing-Kの“Believe It”があって、それをジャマイカに持っていってファイアハウス・クルーに作って貰いました。ベースが気持ちいいミディアムが欲しくて」(Bam Bam)
ラストをシメるSing J Roy「No More War」に使用された "Mellow Blazing" リディムは「秋っぽいトラックを作りたかった。哀愁系のミディアムですね」(Bam Bam)
……駆け足になってしまい恐縮だが、イントロを含め全15曲。ただの寄せ集めコンピではなく、アーティストの選定・トラックのチョイス・曲順に至るまで、Sunsetが培ってきた“現場感”が如何なく発揮されているのが今作最大の魅力。
「現場でかけて貰える曲をプロデュースし続けたいですね。ビルボードのチャートよりもダンスホールの現場の方が何でも早いじゃないですか。みんなにもその早さを知って貰って、現場に遊びにきて貰いたいです」(Bam Bam)
「基本は現場にあるんで、そこを自分らの曲で盛り上げられたら最高だと思うし、そういう現場を作っていけたら嬉しい。それは俺らだけでも成り立たないから、お客さんもガッチリ上がって貰わないと」(Dizzy)
Bam Bam曰く「ダンスホールを好きな人はもっと好きになってほしいし、初めて聴く人は興味を持つきっかけになってほしい」という今作。Murasaki画伯によるジャケが今回もヤバイ!ことも強調しておこう。
"Platinum Compilation Vol.1"
Sunset & V.A.
[Victor / VICL-62198]