MISS MONDAY

-no rain, no rainbow-
 
Interview by Kzuhiko "Hico" Maeda
 
 
 トレード・マークのショート・ドレッドからスパイラル・ヘアーに。これまでの彼女から、そのありのままを感じさせる容姿同様に、心境の変化を感じさせる新作『雨虹-No Rain, No Rainbow-』について話を聞いた。  こだま和文が歌っている。昨年より活動を本格化させている自らの“バンド”=The Dub Station Bandを従え完成した、待望の新作『More』。そこに収録された一曲が、リコ・ロドリゲスを彷彿とさせるようなあたたかみのあるリラックスした歌声が聞けるネーネーズ「黄金の花」のカヴァーだ。こだまには、今、自分の声で歌うことに必然があったのだろう。

 ●髪型変えちゃったんですね。
Miss Monday(以下M):自分の中でもういいかっていうのがあって変えちゃいましたね。

●今回のアルバムに収録された歌詞をみても心境の変化を感じられますよね。
M:自分の中での開き直りというか、もっと自分に対して自由にやってもいいんじゃないかとか、枠にとらわれないで自分の好きな音楽を自由に楽しんで行こうっていう風に思えるようになったのも(先行シングルの)「雨虹」作るようになった頃ですね。

●今までの作品のタイトルにしても、“自然体”っていうところに統一された感はあるけど、今回はこれまでとまた違ったものを感じるんですけど。 M:“自然体”に関していうと、自分がこれまで今まで気持ちの中で掲げてあげきたこと……それは今でも変わらないんですけど……“自然体”って言葉に逆に縛られ過ぎてるっていうのを逆手に取ってしまった時期もあった。自分の中でレゲエも好き、つまり色んな要素を含んだミス・マンディがいるんです。で、('03年3月にリリースした)「ルーツ」って曲を作っている時、トラック自体が凄い格好いいのが出来て、直感的にレゲエのフロウを乗せたらかっこいいなっていうのがあったんですが、自由な音楽をやろうって考えられなかった時期で…。ミス・マンディはラッパーとして見られちゃってる部分もあるし、こうじゃなきゃいけないっていう考えもあったんです。でもトラック格好いいしって考え込んでしまった。でも先に作ってもらった(スピナ・)ビル君の歌詞で「昨日の自分を受け入れて」という部分を聴いて、自分を否定しちゃいけないんだっていうメッセージに感じた。色んな音楽を好きな自分も事実だし、そこを受け入れないでどうするんだって自分にいい聞かせたし、言ってくれたことによって、自分を認めることが出来た。そこからは自然体っていうことに関してもっと真っ正面に向き合おうと思えるようになりました。

●そんな流れの中でこのアルバムも制作されたわけですが、今回の作品の中で自分にとって思い入れのある楽曲を教えて下さい。
M:想いはそれぞれあるから特にっていうのは難しいけど、強いていえば(タイトル曲の)シングルもそうだし、「シェア」も個人的には思い入れが強いかな。リッキーG君との曲なんだけども、喜びとか悲しみって感情を言葉と時間を使って分かりあうっていう内容。自分の気持ちとか考え方を伝える、分かってもらうっていうのが、凄く大事なこと。コミュニケーションをする時に自分の気持ちを伝える方法が拙かったから、今までは誤解をされてしまったり、上手くいかなかったりっていうのが往々にしてあった。だけどその中で自分の言葉を使って相手に気持ちを伝えた時に、お互いがその気持ちを共感するっていうことの嬉しさを分かち合えたのが嬉しかったし、色んなお付き合いをしていく中で、もっと分かり合えて行くんじゃないかっていうことを感じましたね。

●最後に今後についての理想を聞かせて下さい。
M:自分の音楽をもっと追求していきたい。ヒップホップとかレゲエを越えた「いい音楽」を作っていきたい。

「-no rain, no rainbow-」
Miss Monday
[Epic / ESCL2832]


「&I」
Miss Monday
[Epic / ESCL2843]