島は初の女性首相ポーシャ・シンプソン・ミラーを迎えたことで、何かと「ウーマン・タイム」、シスタP(首相ポーシャの愛称)で湧いている。が、その影で今いちばん巷の話題は、ある政府高官のゲイ疑惑殺人事件である。殺害された政府高官の自宅から押収された数多くのビデオテープに、ゲイ・シーンが収録されており、テープには政治家やビッグマン、有名人の姿があり捜査中、というものだ。この事件はさっそくダンスホールの恰好のネタとなり、DJに歌われている。
ヴァイブス・カーテルは……
A wha dat dem a flim, man? 何を撮ってるんだよ/Mi hear say some big man name inna de ting, man ビッグマンの名前もあるって聞いたぜ/Anno Bounty Killer, anno me and Bling Dog ボウンティじゃないしオレでもないし、ブリンドでもない/So who was the King man? キングマンって誰さ?
“King”はこの場合、ラスタマンが好んで使うKingではなくて、事件ご当人の名前とかけてます。
ダブポエットのDYCRは……
We want fi see the tape テープ見たいよ/Yea, what a piece a pocco-pocco しょうもない/When the tape buss, we hear seh some doctor de pon the tape, some lawyer de pon the tape, some top entertainer de pon the tape who say dem a gallis straight テープが出回ったらバレるよ。医者や弁護士どころか、女好きで有名なエンターテイナーも撮られてるかもな。
ジュニア・リードまで……
Dem caan wait 待ちきれないぜ/the people dem caan wait fi see who and who and who de pon the tape 誰がテープに撮られてるか、見るのがさ/Mi get fi find out seh artist de pon the tape アーティストもいるっていうじゃないか。
この事件でまたゲイ・バッシング問題が濃くなってきそうだ。先日は西インド大学で、カミングアウトしたゲイの男性が怒った学生に襲われるという事件が起こったりしている。
This a survival story, True uptown story, Rah, Rah, Rah♪
●モーティモ・プラノーが病死。ラスタの激動の時代を生き抜いた教祖的存在で、ハイレセラシエの来ジャマに貢献した人物。76歳でした。合掌。
●アイ・ウェインがチラム・パイプ所持とガンジャ吸飲の現行犯、及び公務執行妨害で逮捕された。ポートモアをパトロール中のポリスがアイ・ウェインの友人を逮捕するのにLow da yute an ting(若い奴を赦してやれよ)と介入しての事件で、保釈金で解決しています。
●ウェイラーズのベーシスト、ファミリーマンが著作権をめぐってリタ・マーリーを告訴、リタ・マーリーは要求を却下しています。裁判よりも、ファミリーマンに子供が52人という事実が驚き。
●ビーニ・マン、D'Angelと婚約! D'Angelご懐妊!
さて、ジャマイカは熱いエンターテイメントのシーズン突入。Dutty Wine(ドティ・ワイン)が大流行。Drink Red Bulls, セロー。