Island Express
"Mi A Come From Tokyo, Japan"
Reiko NAGASE SMITH(協力 アイランドツアー)


 

年成澤明彦くん、仙台出身の29歳。Jam Master 所属。セレクター名Nari。
 '96年初来ジャマ。ケテジャムが流行って、レオの館やカクタス全盛期の頃。遊びのジャマイカを3回ほど経験して2004年11月、仕事で来ジャマ。以来キングストン在住。レコード関係の仕事に従事して、忙しい毎日を送ってます。
●遊びに来たときと仕事でいる今と、ジャマイカどう違う?
 「遊びのときって今思えば、自分が求めるジャマイカでしかなかった。レゲエの歌詞にあるジャマイカ人を実感するまでには至らなかった。今でも完全にジャマイカ人を理解したわけではないけど、仕事でこちらに住みはじめ、Playしたことで、音楽を通じてジャマイカ人を理解できるようになってきたと感じる。サウンドでプレイするようになって、ジャマイカ人の生活にとけ込み始めました」  仕事になると、時間で動かなきゃいけないことは当然多いし、それにまわりがついてこないし。ジャメーカンライフには不便なことや苦労も多いでしょ。

●ジャマイカに暮してみてどお?
 「とても忙しいです。そんな中、ジャマイカ人との触れあいが楽しい。慣れるまでには色々あったけど、大好きなレゲエが生活にあるし、音楽でつながってからは寂しいと感じなくなった。ハリケーンや災害や、治安の悪さなど問題も多いけど、ジャマイカ料理もおいしいし、在ジャマ日本人の先輩方も楽しいし(筆者注;女系な在ジャマ日本人のあいだで、Nariくんは人気です)。せっかくジャマイカにいるのになかなか海や山、田舎に行けてないのが残念。カントリーに行きたい」

 Nariくんの仕事に車は不可欠。ジャマイカ生活にやっと慣れた頃に起きた事故。幸い小さな事故だったものの、そのとき助けてくれたジャマイカ人が、Nariくんがサウンドでプレイするきっかけを与えてくれる。それがSub Sonic(通称「Kingston 5」のダンス)との出会い。その後、彼はNariくんの大切なBrethrenに。Nariくんは、昼はお仕事、夜はサウンド、BrethrenはNariくんのマネージャー的存在にもなってくれている。

 そして2K5年末、一番賑わうウェディウェディのダンスで、お客さんがいっぱいになり始めた時間帯のパートを堂々与えられ、Nariくんがストーン・ラヴでプレイ。

 「良い音で最高の感覚でした。昔から大好きなサウンドだから大緊張。ストーンラブに受け入れられたことは大きな自信になりました」

 この模様は『Weddy Weddy Wednes-day - Stone Love With Jam Master』としてCD発売中。

 Nariくんプレイの特徴はご本人の言葉で、「得意とするものが特にない」こと。その代わり不得意なものも特になし。ジャマイカの若いセレクターでもFoundation、RootsやRock Steady、Disco、SoulなどアーリータイムをPlay出来ないセレクターが多い中、Nariくんは、どの時間帯でもプレイをこなす。どこでも嫌味なく溶け込んでしまえるNariくんのキャラが、プレイにも滲み出ます。

 Nariくんが今までプレイしたダンスはこちら。Nariくんのライフエリア内です。
●エンパラ@レイタウン(Gal Farm)こちらはGalイベントです。
●エンパラ@ブルベイ(Early Tuesday…イベントの一周年を含め、二回)
●JDFのダンス@ワシントンブルバード With Black Prince
●サウンドチューパー@ニューリンカン
●Up Town Mondays With Hotta Ball、ラズ&ビギー@Constant Spring Road
●Sub Sonic Or Arrows@リンドーストロード付近多数回(アラスカ&Sub Sonic & Jam Masterのダンス含む)
●Step By Step@セントキャサリン
 お客さんが求めている曲を的確にセレクトすることを目指しています。

●日本のサウンドマンにアドバイスを。

 「日本で感じるレゲエとジャマイカで感じるレゲエには違いがあって、リアリティはやはりここ、ジャマイカに。レゲエが好きならジャマイカに来て、実際にシステムを運んだり、Playしたり、Danceしたりジャマイカ人に触れ合うことですね。自分の可能性が広がるし、ジャマイカのサウンドシステムの役割も実感できます。サウンドマンはサービス業、お客さんを知る事が一番大事だと思います」

 次号では、Nariくんがレギュラーでプレイする、Kingston 5のダンスをレポートします。