Island Express
"Peace・Love・Unity"
Reiko NAGASE SMITH(協力 アイランドツアー)


 

年末年始のエンターテイメントは島中で絶頂Bus Out。入場料が高いアップタウナー向けのショウも大入り。ジャロがキングストンでプレイするし、ウェディウェディはもちろん、アンリミテッドなスペースを誇るパサパサでも人人人で身動きとれぬほどの大盛況。アイランド・エクスプロージョン(@メイペン)、GT'sエクストラバガンザ(GTテイラー主催@セント・エリザベス)、Sting(@ポートモア)、イースト・フェスト(モーガン・ヘリテージ主催@セント・トーマス)、Jamjam(ココ・ティ主催@クラレンドン)、ユニティ・スプラッシュ(リッチー・スティーブンス主催@サブラマ)など年末のレギュラー・ショウは更にビッグに、それぞれに特徴があって爽快なショウばかり。唯一、平和がウリのイースト・フェストでボウンティが出演しないというアナウンスに、怒った一部の群衆によるボクル投げで、Duttyな終り方をしたのは残念だったけど。
 Sting 2K5は、前売り一般チケットJA$ 1,000(約2千円)、今のジャマイカの物価からはリーズナブルな値段で、ギネス飲み放題(タイムリミットつき)意外は目玉がなかったものの、Peace・Love・Unityを合言葉に、極上のGreatest One Night Reggae Show On Earthでした。

 Sting 2K5はバッドマンが真面目にリリックに取り組み、ストレートにリリックで勝負するStingならではのDJショウとなった。悪口バッドワードなし、バティマンねたナシ、クラッシュなしで、危ないショウの汚名返上。せっかくのハーフ・パイントやルシアノがイマイチ盛り上がらず、人気のヴォイス・メールもSting向けではなかったなんて小さなマイナスも、どんなブーイングも、NuffyのMCがすべてを救う。救世主MC、Nuffyにナフ・リスペクト。

 女の子DJはマッカの成功を手本にみな命懸け。ちょっとやりすぎの感ありだけどね。

 Sting 2K5の期待はビジー・シグナルとアイドニア。ビジー・シグナルの人気には、90年代初期、初めてボウンティが登場したときのStingオーディエンスの反応を思い出したくらい。アイドニアは次回に期待しましょう。

 2K4からのルーツ&カルチャー系は定番となり、一連のラス系アーティストで盛り上がり、ノディ君やきらめく新人ジプシャンも、ヴァイブスをかなりあげてくれました。

 ジャマイカで、ユースに影響力をもつレゲエアーティストたちに今、暴力を煽るような言動をしてもらいたくはない、それが全国民の願いであり、アーティストのコンセプトでもあります。1,669人、2K5の殺人被害者数。ヴェガスがステージで、ダウンタウンで誘拐殺人にあった6歳の女の子の写真を大きく掲げて平和を叫ぶ。Peace・Love・Unityは2K6の絶対的トレンドでしょう。

 我らがニンジャ、ステージでヴァイブス・カーテルの名を呼んでヒヤリとさせたけど、クラッシュはなし。ニンジャは大晦日のココ・ティのショウでビーニとラバダブ、Sweeeetニンジャ、次の年末まで待てないよ。

 Sting 2K5がピースフルにいくかどうかはこの人にかかっていた、地元ポートモアのカーテル。年末にトレードマークのコーン・ロウを切り、ボールド・ヘッドになって、結婚したカーテルは誰よりもピース・モード。「生まれて初めてオレンジ・ストリートのレコ屋で買った7インチはニンジャマン。どれだけニンジャに憧れたか。ディスするわけがない」と優等生発言。カーテルとビーニのステージは朝まで。とにかくSting 2K5、Peace・Love・Unityの演出は大成功。島では今、ベビー・シャムの「ゲットー・ストーリー」炸裂中です。