UK REPORT

Photo & Text by SIMON "MAVERICK" BUCKLAND

Sinead O'Connor, Shabba Ranks & Friends


Greetings Friends,
   
●最近のドイツ政治情勢をご存知だろうか? 2005年の総選挙の結果、自由党と緑の党が連携を余儀なくされた。緑の党のシンボル・カラーは黒・緑・黄色であり、地元紙はこの連携を「ジャマイカ連携」と呼び、ドイツの新首相Andrea Merkel氏にドレッド・スタイルの髪型を被せた合成写真まで紙面に登場している始末だ!

●自ら主宰するレーベルにSizzlaを契約させたプロデューサーのDamon Dashは、イマイチ安定感に欠けるSizzlaを「ポストBob Marley」と呼んでいるらしい。冗談なのだろうか?

●レゲエ界で今、1番ホットなアーティストの一人Damian Marleyが、かつてのポストBob MarleyといわれたBuju Bantonとデュオでレコーディングしたらしい。

●もう一つBob Marleyネタを。この伝説のスーパースターの全作品が“MOBOアワード(Music Of Black Origin Awards)”にノミネートされた。

●BobとRitaの娘でTuff Gongの代表者でもあるCedella Marleyが自らのファッション・ブランドを立ち上げた。1970年代のスタイルにインスパイアされたというブランドは、ホームページ→〔www.catchafireclothing.com〕でチェックできる。興味のある方はどうぞ。

●1980年代から90年代初期にかけ大量のチューンをリリースしたカリスマDJのNinjamanが、2010年まで毎年1枚のペースでアルバムをリリースすると発表した。その後は俳優として映画界でキャリアを積む予定らしい。『Rude Boy』での彼の演技から判断すれば、そのプランに問題はなさそうだ。

●Sinead O'Connorのアルバム『Throw Down Your Arms』は、非常に心暖まる一枚だ。これはPeter Tosh、Israel Vibration、そしてBurning Spearのクラシック・チューンを彼女がカヴァーしたものだ。最近このアルバムのダブ・ヴァージョンのリリースが発表された。

●過小評価されているルーツ系シンガーLittle Royが『Children Of The Most High』というアルバムをPan LemoのPharosレーベルからリリースした。彼は近頃Sinead O'Connorと元EurhythmicのDave Stewartとコラボレーションしていた。

●WackiesからリリースされたHorace Andyの名盤『Exclusively』がやっとフランスのWackies/Nocturneから再発売された。1982年にSolid GrooveによるUKプレス以来ほぼ廃盤状態だったので嬉しい限りだ。

●1990年代に最も調子が良かったRed Ratが自らのスタジオをジャマイカにオープンしたらしい。

●South London、Claphamにあるショップ“Dub Vendor”が、TaxiレーベルからリリースされたIni Kamozeの往年のヒット「World A Music」でRobbie Shakespeareが弾いているベースラインは、Horace Andyの「Rock To Sleep」に手を加えたものだと主張している。あなたはどう思うだろうか?

●Jetstarがリリースしたコンピの中でベストともいえるのが『Rastafari Lives: Best Of Roots Vol.1』だろう。1990年代最高のニュー・ルーツ・ナンバーをひとつのパッケージに詰めこんでいる。Garnet Silk「Hello Africa」、Morgan Heritage「Set Yourself Free」、Jah Mali「El Shaddai」、Sanchez「Praise Him」、Freddie McGregor「Give Jah Glory」、Prince Malachi「Love Jah」、Tony Rebel「Jah By My Side」、Luciano「Sweep Over My Soul」、Coco Tea「Israel's King」など、どれも名曲ばかりだ。

●最近、Heptonesの良質な音源を探すのは難しい。しかしヨーロッパのAuraluxレーベルからリリースされた『Unreleased Night Food And Rare Black Ark Sessions』は特別だ。1970年代中盤にIslandレーベルより登場した『Night Food』と『Party Time』と合わせて聴くのにピッタリのアルバム。タイトルやジャケットは魅力的ではないが、収録のチューンはどれも素晴らしいものばかり。探す価値のあるアイテムだろう。
 Till Next Time, Take Care...
 
(訳/Masaaki Otsuka)


Prince Malachi