デニス、エミリ、リタ、ウイルマと、去年のアイヴァンほどの威力はないものの、ハリケーンの多い2K5。アイヴァン被害からの復興も終わらないままにこの雨つづきで、全島で道路が決壊、被害は大きい。10月、11月は毎年、雨がもっとも多い時期です。
サウスサイドの長年のドン、チョビー・ドレッドがアサイラムの前で射殺、のニュースは衝撃だった。先日は、殺人容疑等で逮捕されたジークスの保釈が却下されたことによる、サポーターの暴動が起こり、けが人もでていてダウンタウン地区も一触即発状態です。ダウンタウン地区のダンスはクリスマス前にリバウンドできるといいな。
マウンテンヴュー、マックスフィールド、サウスサイドにテルアビブ、ここ1~2ヶ月の間にギャングの抗争で荒れた地区は多い。ひどかったのはスパニッシュタウンで、ジャマイカ全土に影響力を持つスパニッシュタウンの2大ギャングのひとつ、クランスマンのドン、バルビーが、クラレンドンの隠れ家的豪邸で警察に射殺され、その後、バルビーのサポーターによる暴動でスパニッシュタウンに戒厳令が発令され、スパニッシュタウンの公共施設やビジネスプレイスがクローズする騒ぎとなった。その後バルビーは生きているというもっともらしい噂がラジオの視聴者参加番組を発端に流れたが、警察によって否定された。大物ドンは亡くなった後も威力を発揮するのが常です。クランスマンは与党PNPのギャングと言われ、敵側のワンオーダー・ギャングも野党JLPの議員との癒着が囁かれている。キングフィッシュ(ギャング撲滅のための武装警察)設置後、政治家とギャング、サポーターの均衡が少しずつ崩れ始めたような感あり。何かが変わっていく予兆。Bless up Jamaica. More time!
豪雨とバイオレンスで、エンターテイメントもちょっと弱かったこのシーズンだけど、ひきつづき極上チューンに溢れています。以下、テレビの人気番組からのトップ10をご紹介。1位から6位がコンシャス、ラスタ系、7位から10位がダンス・チューンですね。
【TVJ ER TOP10 04/NOV/2005】
1. Serious Tims / Gyptian
今のジャマイカ事情をあらわす、ジャメーカンのNo.1鼻歌ソング。ジプシャンは、今年いちばん注目度の高いニュー・カマーです。
2. Reflection / Jah Cure
3. Lucky You / Nanko
4. We Got The Love / Sasha & Turbulence
5. Love Is / Jah Cure
6. Rasta Still De Bout / Josie Mel & Lutan Fyre
スパニッシュ・タウンに平和をと訴えるルータン・ファイアの「There Is No Peace In Spanish Town」も、PVがよく流れています。
7. Willie Bounce / Elephant Man
8. Liquor / Kiprich
9. Wacky Dip / Voice Mail
10. Step Out / Busy Signal
'90年代初期、「Mama」の大ヒットで日本人にもなじみの深いDJベビー・ウエインが、10月末に肺炎による合併症で亡くなりました。37歳でした。ジャマイカに多い一連のママソングの中でもインパクトが強かったあのチューン。バッドマンとママの関係をうまくあらわしたジャマイカならではのチューンでしたね。今日もどこかで「Mama~」と叫ぶバッドマンが。R.I.P.