レゲ絵 第17回
バーニング・スピア
Painted by Yagi / Text by Noboru Yamana
シェイクスピアは普通のspearの後に「e」がつくんだよ、と中学の英語の教諭は言ったけど、日本で言えば振槍(ふりやり)さんて苗字ってとこかな、とか、気の効いた、あるいは下らないジョークを付け加えるほど、面白いヤツではなかった。ロビーも「e」付きだ。
Let The Spear Burning、アイランド時代のスピアに与えられたキャッチフレーズ、もしくは、彼について書かれた英語の記事のタイトルだったか。ウィンストン・ロドニーが一度歌い出したら、燃え出したら、もう誰にも止められない、放っておけという意味。Soul Jazz Recordsが新しく組んだ(日本盤はBeatink)スタジオ・ワン時代のCDをよく聞いている。そうだよな、クリエイション・レベルもロッキング・タイムも、スピアの曲名からグループ名をかっぱらっているんだもんな。今年の夏、『ドライ&ヘヴィー』を鈴木孝弥がCD化してくれた。彼によれば、現在もフランスなど欧州では、「平気で」3~4,000の大箱を一杯にするスピア。日本に来てくれた時の、渋谷のライヴのことは、あまりよく覚えてはいないが、山口富士夫が、目だけきらきらさせて見入っていたのが印象的だった。鈴木君は富士夫の『ひまつぶし』を、生涯のベスト・レコードに選んだことがある! 富士夫も時々来てた新宿御苑前のクラブでは、定番はやはり「Jah No Dead」だったかな。超チル!
articalは、研究社の新英和中辞典には載っていない。パトワで「本物」、と画伯より添付された伝言。