Home Grown
100% Reggae Flava 365 Days
Text by Takeshi Ftatsugi / Photo by Kobayasghi Taxi
開放感、なんて言葉を使うのが野暮なくらい突き抜けた、いや底ヌケにあったかく、楽しいアルバム。でありならも、レゲエらしく“感じながら考える”要素も根っ子にしっかりある力作。前作よりも更に栄養豊かな印象すらあるこの『グロウン・アップ』は、飲めば飲むほど、いや聴けば聴くほどに味わいを増すタイプのアルバム、だと思う。
一発一発のインパクト、その場でのヴァイブスこそが重要なライヴ・ステージを支える屋台骨である彼らは、“作品として世に出て残るもの”に対しても“Home Gらしさ”を随所でアピールしつつ、末長く聴けるベーシックな作りを目指したかのよう。その点は前作にしても同じであり、それこそがHome Gの“まごころ”というか“レゲエ愛”と受け止められるのだが。
では、まずはメンバーを代表してベースのTancoに少し“語って”貰うとしよう…。
●新作のコンセプトについて教えて下さい。
「コンセプトはずばりGrow Up! レゲエと共に、僕らも、シンガーも、DJもポジティヴ・ヴァイブスがグングン育ってる、ってところを表現したかった。テーマは前作に引き続き“愛”。大きい意味でね。曲によってポジティヴ・ヴァイブスだったり、男女の愛だったり、ガイダンスだったり……。とにかく色んな愛を入れました」
●ジャマイカン・アーティストのフィーチュアリング等、新たな要素も増えてますが、その“構想”は以前からあったのですか?
「実際、日本人アーティストもみんなGrow Upで忙しくて、中々ブッキングの都合がつかなくてね。今回予定してたけど、時間的な問題でアルバムに参加出来なかった人が何人か居てね…。それならジャマイカンに歌ってもらおう!というのが実は始まり。結果的にはジャマイカン・レコーディングが出来てホント勉強にもなったし、良い経験が出来たので良かったですね」
●改めて前作『ホーム・グロウン』を振り返ってみて、一言。
「前作? 大好きですよ! いい曲ばっかだしね。Home Gでないと出来ないことをやったと思うし。でもそれは今作も同じだと思うので、本当に多くの人に聴いてもらいたいですね」
●“サン・フェス”への意気込みのほどを。
「日本もジャマイカも変わりなく、ヴァイブス全開でいきますよ。絶対来年も出たいですしね。リディムにシビアな国ですからね。やりがいがありますね。“日本代表”ってことで、恥ずかしくない演奏をしてきますよ。」
オーディエンスとのコール&レスポンスも楽しいスタジオ・ライヴ仕立ての「Sound Terrorist
そう、ここにあるのは他ならぬ“成長の証”。彼らのようなヴェテランを指してそう言うのも気が引けるが、それはTancoの言葉にもある通り、“全て”にあてハマること。さあ、様々な愛の種を育んだ栄養タップリのHome Gドリンク=G-Up!を是非ぜひご賞味あれ!
"Grown Up"
Home Grown
[Ponycanyon / PCCA-01914]
Featuring....
Nanjaman
Bana
Jumbo Maatch
Takafin
Boxer Kid
Moomin
Papa U-Gee
Keyco
Terry Linen
Pushim
Yoyo-C
Bush Man
Ailie
The Wild Ones
H-Man